草間さかえさんのレビュー一覧

優しいSの育て方 小説

榎田尤利  草間さかえ 

お見事!

清々しいほどタイトルでネタバレしている上に、読む人を選びがちな「SM」がテーマであるにも関わらず、最後まで本当に楽しく、喜怒哀楽と萌えを感じながら読むことができる作品でした。

今まで読んだSMモノの作品って攻と受のどちらか一方(あるいは両方)がSかMに目覚めるという展開の場合、そういう変態ちっくなプレイが快感になるのは愛ゆえなのだ!…というロジックが多かったような気がするのですが、この作品の…

4

地下鉄の犬 コミック

草間さかえ 

素敵すぎる関係

大好きなカップルです。本当に何が可愛いいって攻め様が実は受け様の姉さんぶりにいい感じに優しく包み込まれているような感じがいい!男らしさがちょっと弟君的な感じで癒されます。草間さかえさんの作品はちょっと癖のある性格の人が登場することがありますが「地下鉄の犬」に関していえば現実版おとぎ話のような感じでストーリーが進んでいくので、読んでいるとついつい顔がニヤニヤとしちゃいます。この二人ならずっとずっと固…

2

ショートケーキの苺にはさわらないで 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

なんだか複雑だけど やっぱ神にしかできない

なんだろうなあ。
涙はたぶん30粒ぐらい、膝におちた。
ティッシュは5枚ぐらい?

すごく考えてしまって。ぐるぐるポイント1.
他のお姉さまが同じようなことをおっしゃっておられてて。
息子がいます。戦争になったら、この子も徴兵されちゃうのか と。
私も逃げるのかなあ。どうするのがよかったんだろう。

とても泣いたんですが、泣いた傍らで、ひどく考え込んでます。
凪良先生は、それも…

8

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

嬉し泣き

刑務所で別れて6年後。妻子とともに平凡ながら平和な毎日を過ごす堂野の前に、突如、喜多川が現れます。刑務所にいた頃と同じ、あるいはそれ以上の情熱で堂野に執着する喜多川に戸惑いつつ、彼の一途で不器用な様子を放っておけない堂野は喜多川を自分の日常へと招き入れます。

何も知らないけれど堂野を愛していると言い切る喜多川と、手にしていたはずの幸せを見失って途方に暮れる堂野。二人はそれぞれに傷ついて、最初…

16

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

喜多川圭という男

「箱の中」「檻の外」の堂野と喜多川を初めて目にしたのは「ergo」シリーズの四コマ(寸劇)でした。木原音瀬さんの作品でも評価が高く、ランキング常連の作品なので大雑把なあらすじは知っていたものの、「ergo」の二人はとてもほのぼのとしていて、過去に色んなことはあったのだろうけど今は幸せな二人…という感じだったので――ううっ…正直、小説は読みたくなかったのです。だって辛そうなんだもの。というか木原作品…

13

理系の恋文教室 小説

海野幸  草間さかえ 

手紙はやはり特別

海野幸さんの作品は初読みです。BLニュース記事の紹介や粗筋を知り、「オヤジ受け」であることははっきり判っていて読み始めました。
ですから、冒頭、気弱でくたびれている春井先生と長身で綺麗で頭脳明晰優秀な伊瀬君が登場しただけで「キタキタ〜!」
そして伊瀬君がパソコンで書いているラブレター!
まあ……なんというか、単に「理系男子」の情緒のなさ、なんていうものでは括れないくらいどうしょもない文章なわ…

2

ここで待ってる 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

よ、男前!

タイトルは受けさん、責めさん両方に。
二人の大人な対応に神評価。
いかんせん、その分、分別を超えた切ない求めあい みたいなものが
皆無になった気がして、きゅん度がちょっと減。
それで萌。

読み物としては非常に面白かったし
論(受けさんの子供)は超可愛いし、
のばら(受けさん嫁)も超頑張ってるし
爺さんはえいひれ級にいい味でてるし、
くずみたいな女(嫁の実母)もいて、
うまい…

0

理系の恋文教室 小説

海野幸  草間さかえ 

実はおっさん受って好みじゃないのだが…

大学の研究室、年齢差、恋文、美しく頭脳明晰な学生、薔薇の花

これだけの素材が集まっているから、読む前は純文学的なやつを想像していましたww
冴えないおっさんが受なのは知っていましたが、思わず何度もツッコミを入れちまいましたよ。ストーリーに対してではなく春井にね。
「おっさん、とりあえず落ち着け」とか
「おっさん、失恋で泣き崩れるって・・・乙女か!」とか
「おっさん、急に走ったら心臓止…

3

生田さんちのこめ王子 小説

さとみちる   草間さかえ 

稲と一緒に実っていく恋心

癒し系BLとでもいいましょうか、何ともふわふわした男の子が主人公です。
最近、任侠やら執着やらSMやらを読んでいたので落差が激しいけど、私は楽しく読みました。

主人公の龍川万里は、やっと就職した会社が1ヶ月で倒産して、ヤケを起こして自転車で田んぼにダイブ。その田んぼの持ち主の男性、生田数多(あまた)に助けてもらって、話も聞いてもらって、就職決まるまででいいから村おこしのアイドル「こめ王子」…

3

未完成 小説

凪良ゆう  草間さかえ 

生徒×先生モノの記念碑的名作

教師と教え子という障害、若さ故の勢いと情熱、喪失への恐怖と焦燥感

散々擦られてきたテーマだからこそ読む側としても自然とハードルは上がる為、比較的冷静に読み進めていったつもりでした。
展開もどんでん返しがあるわけでもなく、大方予想通りに話が進んでいく。

なのにそれなのに…
瀬名(生徒)が阿南(先生)に焦がれて、熱く奪って、体だけじゃなく心も欲しいと求めて、体ごとぶつかっていく若い彼の…

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