草間さかえさんのレビュー一覧

災厄のてびき [新装改訂版] コミック

草間さかえ 

線太めエロ多め

草間さんの商業デビュー作の改訂版。
ページを開いた瞬間の線の太さにはじめびっくりしたものの、読んでるうちにそれはそんなに気にならなくなりました。
この直線多めのコマ割のリズム感と間と空気感が好きです。

表題作の、まっすぐなんだかずれてんだかわかんない高校生と常識があるようなないようなな小説家の関係性はなんだか見ていてほほえましかったです。
それなのにやることは意外とがっつり描写というか…

2

陰猫 小説

水原とほる  草間さかえ 

陰猫という意味

結婚式直前に婚約者・美紀に逃げられた男・雅幸。
彼のお金ごと失踪した美紀を探すために、唯一の手がかりである弟・綱紀を訪ねます。
彼ら姉弟には複雑な過去があり、犬猿の仲のようなのですが、雅幸の出した交換条件に乗った綱紀が捜索を手伝ってくれることになります。
また、美紀と出会うきっかけを作った責任を感じている同僚の当山も、いつも以上に雅幸のことを気にかけるようになります。
三角関係?四角関係?…

3

イロメ コミック

草間さかえ 

ちょっとはまりそうかも

先生と生徒。先輩後輩。幼なじみ。どのお話もかわいくて好き。
草間さんのマンガ初読みですが、空気感のある絵柄とお話を描かれる方。
個人的には「花いちもんめ」が一番好きでした。
受の森崎の20歳でも高校生(事故のため留年)ってちょっとときめくかもしれません。この年頃の4歳差で年下攻っていいよなあ。
お話が終わったあとのつなぎページの理学療法士×森崎をぜひとも見たいと思いました。

2

肉食獣のテーブルマナー コミック

草間さかえ 

肉食獣のテーブルマナーレビュー。

ドSな年下に愛されるとこうなります。そんな話でした。

表題作と『キス・シロップ』は、いずれも双子の兄弟、亮司と聡司のシリーズです。表題作は弟聡司の、『キス・シロップ』は兄亮司のお話。
他に、『ここだけの話』(デザイナー×ネコ耳オタ)と『春の指先』(幼なじみ同士)を収録。

全部ハッピーエンドで、重過ぎないシリアス加減がバランス良いです。エロは少ないですが、しっとりとした雰囲気の作品…

2

イロメ コミック

草間さかえ 

せつなくてあたたかくていとおしい。なのにバズーカ…

収録作の半分は雑誌「Dear+」で見てたんですが、通しで読んで初めて繋がってるのに気づいた~!同じ学校を舞台にした、短編集です。
 表題作は生徒×先生。イロメっちゃなんじゃサロメ?と思ったのですが、「色目」でした。ごく短い話なのですが、不器用な教師の不器用なメガネ越しの視線と、大型へたれワンコ生徒がとても印象深い話です。
 同じく大型ワンコ生徒×大型乙女先生の収録作中最長編の「カオス」は、無駄…

3

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

これでもかって位泣きました

読み終わったあと、しばし放心状態でした。
それくらいズンと心のに響くお話でした。

「箱の中」に引き続き、最悪キャラの登場でしたね。
それは、堂野の妻。
多分、この人の行動って、決して計算ずくじゃないんだろうけど
だからこそなおさら腹立たしい。
結局、堂野の娘・穂花が死んだのも、元はと言えばコイツのせい。
でも、コイツは自分のやってた事を棚に上げて
「自分だけが悪いんじゃない」み…

13

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

やり場のない怒りに震えた

昨夜一気に読みきりましたが。。。
最初から最後まで、心が悲鳴を上げていました。
すべてが辛すぎるよ。。。
今まで、木原作品でいろんな痛みを経験しましたが
また新たな痛みでした。。。

痴漢の冤罪で、最後まで無実を訴えたばかりに実刑判決を受けた堂野が
やり場のない怒りを抱える気持ちが痛いほどわかるし
きちんと相手を確かめなかった痴漢の被害女性や
大して調べもせずにどうののことを犯人…

4

楢崎先生とまんじ君 小説

椹野道流  草間さかえ 

3組のラブっぷりを堪能して

今回は定食屋アルバイトと消化器専門内科医のお話です。

『茨木さんと京橋君』の番外編的なお話ですが、
受様は「いばきょー」で仲立ちする先輩としてより
『右手にメス、左手に花束』で同級生として登場済なので
2組のカップルが二人の出会いから現在に至る迄を
聞き出す形でお話が進みます。

まずは攻様の語りによる二人の出会いから。

受様は高2の時に母が亡くなり、
母の貯金とバイトで…

4

楢崎先生とまんじ君 小説

椹野道流  草間さかえ 

楢崎先生!私も大好きです。

いばきょースピンオフ作品。私はこっちのカップルの方がしっくりくるな。
(振り返ってみると、“いばきょー”は茨木さんがなかなかいい性格の割りに話し方がかたすぎて、私の好みからちょっとばかり逸脱しているんだと思います。その点、楢崎先生はちょっと変なところも含めわかりやすい人だし、まんじ君は単純でわからないところがないくらいなので私には合っているのかもしれません。)

回顧シーンを中心に、二人の関…

2

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

ティッシュの準備はよろしいですか

読んでて、とても苦しかったです。
『FRAGILE』を読んだとき以上に、木原音瀬さんは鬼畜だなと思いました。まさか穂花ちゃんを殺すとは思わなかった。
単純に考えて、妻と娘は、ドラマチックなかたちで主役二人をくっつけるためのアイテムなのだ。不愉快極まりない嫁にすることで、読者の目をそっちにそらし、主役二人が結ばれることで当然感じるべき罪悪感を完全に消した。
以上のことは読み終えてしばらくたってから思…

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