石田育絵さんのレビュー一覧

プライム・タイム 小説

芹生はるか  石田育絵 

プリティ守銭奴

公園で偶然映画撮影のロケに出くわしたゲイの柏木慎は、その中で助監督として働いていた梶隆弘に一目惚れ。商学部出身の柏木は梶の傍らに居たい一心で一流企業の内定も蹴り、倒産寸前の映画制作会社・靫プロダクションに経理担当として乗り込みます。社長の人望から一流の撮影スタッフがそろっているにも係わらず金銭的に崩壊状態の会社を立て直すため、スタッフ達の反発を受けながらも経費節減に励む柏木の頑張りに梶はいつの間に…

4

15歳 コミック

石田育絵 

これからどうなる?

シリアスな表題作シリーズ2作と、アマアマな短編1作、コメディだと思う作家×ホストの年の差シリーズ(とあらすじに書いてある)を収録。

表題作シリーズは、5つ年上の兄・暁浪の親友に恋している弟・夏実と、兄に恋している親友・圭吾と、その周囲の人々を描いたお話。
暁浪には恋人がいて、圭吾の恋心も夏実の恋心も受け入れてもらえない方向を向いています。
若いだけに奔放な夏実のアピール、分別が付くばかり…

1

EGOISTE 小説

かわい有美子  石田育絵 

毒と甘美 麻薬のような本

冷酷な医師(古谷)×孤独な研修医(白井)のシリーズ、全3冊。
共に傷を抱えた二人の医師が、互いにかけがえのない存在になるまでの推移を、毒と甘美をブレンドしつつ描かれたシリアスドラマ。
初出から10年以上経ちますが、初めて読んだときのあの鳥肌が立つような感覚は、今でも忘れられません。号泣、といったように心を激しく揺さぶられたわけではありませんが、麻薬のような中毒性にとらえられ、どうしても手放せな…

7

EGOISTE(2) 小説

かわい有美子  石田育絵 

冷酷な男と脆弱な男が 辿り着いた関係

冷酷な医師(古谷)×孤独な研修医(白井)の「egoiste」の続編。
同居してから1年が経ったところから物語は再開します。古谷からの「愛している」という言葉はないながらも、うまくいっているように見えた二人。
小さな不安を抱えながらも、古谷との穏やかな生活を送る白井だったが、その古谷に女の影がちらつき始めたことから風向きが変わります。
そして次第に追いつめられてゆく白井は…。

という波乱…

4

EGOISTE(3) Fetish 小説

かわい有美子  石田育絵 

過去から未来までを網羅した ファンにとっては外せない1冊

萌萌萌。(MAX:萌萌萌:めちゃオススメ)
「egoiste」シリーズのファンにとってはとても重要な、補完的短編集です。
白井と古谷という人間を掘り下げる意味でも、彼らの行き先を見届ける意味でも決して外せません。
特に印象的なのは、本編から数年を経た二人が、恋人という関係から生涯を共にする家族へと形を変え、静かに暮らしている様子。
まるでサナギが蝶になったような白井の成長を、古谷が穏やかに…

4

EGOISTE 小説

かわい有美子  石田育絵 

Sな医師はイイ

なんというか、かわいさんの、特に初期の作品は、静かで仄暗くて、官能的な独特の雰囲気がありますね。

傲慢でドSな医師の攻め様、古谷和臣。有名大学の医学部出の医者で、学生時代はアメフトの選手だった。何でもできるし、男の理想像と評されるほど美しく、ボンボン育ち。

それが、父の死後の醜い財産争いや、その後の生活苦などで、
素晴らしく美しく、傲慢で、人の心を操る術を心得た、最強のご主人さまキャ…

4

スティール・マイ・ハート(5) 小説

芹生はるか  石田育絵 

最後に別人の沖田登場

最後の最後まで逃げ回る沖田。なんとアメリカくんだりまでに逃げたあげくにホームレスにまで。
長身美形のホームレスはやっぱり格好いいんだろうか?と妙なこと想像しながら読んでしまう。
沖田の最後のあがき?つーか、どこまで篝の気持ちを試したら納得するんだろう?この男は。
最初は篝を鬱陶しい男だと思いながら読んでいたけど、あまりの健気さに泣けてしまう。
攻めの健気さに泣けるって珍しいよ。
究極の付…

1

スティール・マイ・ハート(4) 小説

芹生はるか  石田育絵 

まだまだ終わらない……けれど原因がわかる4巻

ながーい前振りの果てに沖田がここまで頑なだったわけが明かされます。

家族の過保護というか、間違った愛情の注ぎ方で壊れる子供は多いものです。
ネグレクトもどうかと思うけれど、私はある意味過保護の方が悪質な気がします。
家族は自分が子供を愛していると信じて疑わない分、子供の悲惨さがその後も全く理解できない。
こういう親とか兄妹はほとんどが終生自分の愛情は間違っていないし、相手は幸せだったと…

0

スティール・マイ・ハート(3) 小説

芹生はるか  石田育絵 

カップルになった途端に変わる性格?

3巻になって、メインカップルがちょっと停滞。

そしてこの巻は脇カップル、それも二組誕生……い、いつの間に?
というか脇カプ増やすための巻だったのか?と思いたくなるような展開。
お手軽にホモカップル増やしていいのか?と、余りこだわらない私が思うので苦手な人は敬遠を……
ただ高師と祥彰のカップルは好きだなぁ。
でもこの巻でカップルになった途端に、この二人ってこういう性格だった?と言う疑問…

0

この罪が許されるなら 小説

芹生はるか  石田育絵 

ご都合主義でもそれ以上の切なさ

前作の続編というよりは続きと言った方がいい作品。

前回一応カップルになった和宏と由井はアメリカへ渡る。
異国での慣れない生活でのすれ違いが由井への不信感とその息子への罪悪感も重なり和宏はアル中に。

元はと言えば強引な由井のせいではあるけれど、本来引きずられるような性格の和宏ではないためにやはりそれだけ愛しているから由井の元に居るんだろうと思う。
でも由井が離婚していないこと以外にも…

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