菅野彰さんのレビュー一覧

「ドリアン・グレイの禁じられた遊び」ご購入特典書き下ろしペーパー「ドリアン・グレイの庭」 グッズ

映画論

本品は『ドリアン・グレイの禁じられた遊び』の
フェア店特典ペーパーです。

続編幕間、神代の鎌倉の庭でのお話です。

軽いつまみとともに続いた昼酒にて
東堂は「映画の話をしたい」と言い出します。

彼の情人である塔野は
自分だけが映画を好まないことへの気遣いだと気づき
苦笑しながらも続きを促します。

東堂が情人を気遣う様に白洲と篠田もまた苦笑を零し
宙人だけはサングリア…

1

ドリアン・グレイの禁じられた遊び 小説

菅野彰  麻々原絵里依 

変えられない過去、変えられる未来

今回は感性が独特過ぎる若手作家と
多数の文学賞を手中にするベストセラー作家のお話です。

受様の初恋の君が受様を迎えに来る騒動の顛末と
受様がいつもの面々を自宅に招く続編短編を収録。

受様はデビュー以来、様々な文学賞を受賞し、
現代文学の旗手と呼ばれる作家です。

己の美しさに執心はないものの
若き日のヘルムート・バーガーと呼ばれる受様の美貌は
物静かな文学青年つくりに一役…

5

ドリアン・グレイの禁じられた遊び 小説

菅野彰  麻々原絵里依 

頑張れ宇宙人の巻

めんどくさい人ばっかり出てくる激面白な色悪シリーズのスピンオフ。今回はなんとなんと白洲絵一が心中しそうなぐらいな勢いで恋焦がれていたお兄ちゃんがひっかき回しにご登場するというお話でした。ああめんどくさい&楽しい。雑誌掲載分190Pほど+後日談的エピソード25Pほど+あとがき。

オペラシティで肩で爆睡されたことから関係が知られた白洲と宙人。あれやこれや周りから騒がれながらも仲良くやっていたある…

3

青春残酷物語 小説

菅野彰  山田睦月 

思春期の病と再会愛

BLとして読むには難しいお話だ…。

攻め視点です。

彫塑家の哲朗は、大学講師や美術系専門誌の寄稿などしながら細々と暮していた。ある日、年齢を詐称してアイドル俳優をしている元同級生・晴親が自宅を訪ねてくる。テレビのワイドショーによると、晴親は所属事務所の社長を刃物で刺して逃亡中。なぜ晴親は自分のもとへ姿を見せたのか…?哲朗は10年前に彼と自分が起こした心中未遂事件の記憶が嫌でも蘇ってくる…

0

恐怖のダーリン 小説

菅野彰  山田睦月 

ゾンビBL?

ユーモア&ペーソスが共存する作者様の独特な作風を味わうには、本作がそのよき見本になりそう。あまりにテーマが重いので、笑いの要素がなければ読めないお話です。身体的なエロはないけど、関係性のエロスは堪能できます。

美しい高瀬兄弟の兄・偲の死から始まるダーク・コメディ。

高瀬兄弟は常に一緒。特に排他的な偲は弟の恵を溺愛するかのように異常なほどガードしていて、まるで近親相姦をにおわせる…

0

彼の楽園 小説

菅野彰  今市子 

初期のシリアス作品

表題作と「まだ見ぬ夢の」の二編収録されています。作者様の耽美寄りな作品と今市子さんのイラストは究極の組み合わせですね…。

表題作は、従兄弟同士による監禁愛。今読むとヤンデレです。密室で攻めが見せる静かな狂気と、彼に支配される受けの関係性は、やるせないのになぜか幻惑されそうになる危うい美しさを孕んでいます。舞台がベルリンの壁崩壊前の西ドイツなのも非現実性を引きてているのかもしれません。

0

17才 小説

菅野彰  坂井久仁江 

イラストがピッタリ

作者あとがきに、形を変えて何度も書いてしまう話があると添えられていて深く頷いてしまいました。自分が初期の菅野作品に感じていたテーマというのが「憐れみと愛情は似て非なるもの」、「求められるものを与えたくても与えられない人の苦悩」だったので、特に後半の徭がそのものズバリ!で。

表題作とそのスピンオフの二篇が収録されています。どちらもシリアスで暗い。読んでいて愉快な気分になれるタイプのお話ではない…

0

愛がなければやってられない 小説

菅野彰  やまかみ梨由 

攻めの試練

編集者と漫画家。

といえば、某作家様の某シリーズが大変有名なので、先のレビューにめちゃめちゃ賛同。また、最終話はいらない…とのご指摘もよ〜くわかるし、愛を確認するお話というご意見にも同感です。

表題作他「もっと愛がなければやってられない」、「さらに愛がなければやってられない」の全三話が収録されています。

語りは攻めの耕介視点。子供の頃、父親の従兄弟に預けられた彼と、その家の末っ子…

0

眠れない夜の子供 小説

菅野彰  石原理 

添い寝フレンド以上

表題作の他、「ブラザー・ユニット」「青年も、夜」が収録されています。「青年も、夜」は前の二篇から5年のブランクをあけて書かれたそう。

大学生の幼馴染みものです。イラストは石原理先生(好き)。22年も前の作品だけれど、青春ものというだけで色褪せない煌めきみたいなものを無意識に見出そうとしてしまうの、性癖かも笑

魚屋の七男・魚彦は、東慶大学国文科の3年生。薬局の二階に間借りしながら薬局のバ…

0

オール・アバウト・ユー 小説

菅野彰  松崎司 

タイトルが全て

年上の包容力攻め×駄々っ子健気受け。イラストがレアです。

舞台はイギリス。日本人テニスプレイヤーのハルトと、彼を支える監督・ロイの信頼関係&恋愛模様を描いたお話。舞台柄か全体的にしっとりと落ち着いた雰囲気で、切ないトーンが滲みます。

本編の他、「クリスマス・タイズ」、「サウス・ガーデン」、「グリーン・カーテン」のSSを収録。

ハルトは13歳の時にイギリスに渡り、現地のテニ…

0
PAGE TOP