菅野彰さんのレビュー一覧

毎日晴天!(5) 花屋の二階で 小説

菅野彰  二宮悦巳 

龍ちゃんは信ですか…ピッタリだ!

ヤクザな花屋の龍のお相手は、帯刀家の次男です!
あの、帯刀家唯一のまともな子!
帯刀家のお母さんでお兄ちゃんでお姉さんで奥さん!
帯刀家の強力なストッパー!

だけど、そんな信の、いつも穏やかで優しい笑顔の裏には、誰にも見せない涙がたっくさんありました。

これ、すっごくわかるなぁ…、私はやりたい放題の長女ですが(笑)
けど、この立場独特の責任感とか使命感とか、あとは生真面目な性格…

1

毎日晴天!9 君が幸いと呼ぶ時間 小説

菅野彰  二宮悦巳 

タイトルに涙が出そうになる

なんて秀逸なタイトルだろう…と、本文を読めば読むほど感じます。

秀にとっての「小説を書く」ということの意味は、分かるようで分からないようで分かる。
自己表現とは違って、存在意義ともまた違って、とても言葉にしにくいんだけど……、その「言葉にしにくい」っていうもどかしい感じを、作品全体で表現されているようでした。

大河の気持ちのほうが、ハッキリしていて分かりやすいかな。
秀が自分を支え…

0

毎日晴天!(8) 花屋の店先で 小説

菅野彰  二宮悦巳 

私的に「元祖へタレ」です

このシリーズは私がBLを読み始めたきっかけに近い初期の読本なので、龍は私の中では「元祖へタレ」です。

シリーズ中では勇太の次に大好きなのが龍で、私の「ヘタレ攻め好き」の根底に龍が居る気がします。
今読み返すと、ちょっとヘタレすぎな気もするけど(笑)

龍の持つ傷が、「家族を滅茶苦茶にしちゃった元暴走族」にしては素直すぎる気がするんですよね。
鉄パイプで喧嘩したりしちゃっていつも誰かの…

1

毎日晴天!(7) 僕らがもう大人だとしても 小説

菅野彰  二宮悦巳 

甘い出し巻き卵(笑)

些細なことなんだけど、きっかけとしては結構大きな事実なんじゃないかな…?

大河は「嫌いだけど醤油かければ食えないことないから言うほどでもない」って感じで、秀は「そんな些細なことすら言い合えない存在でしかないのか」と言います。

どっちも正しいし、どっちも極端。けど、本当に、どっちの立場も分かります。
私が大河なら多分言わないし、私が秀なら多分、同じように落ち込みます。
ホント、取るに…

1

毎日晴天!(6) 子供たちの長い夜 小説

菅野彰  二宮悦巳 

勇太の闇

簡単に癒えるものではないとは思っているんだけど、秀との関係や帯刀家での毎日や、学校や町での暮らしに、少しでも勇太の傷が過去のものになっていればいいと、いつも願うんですよね。
だけどふとしたことで頭をもたげる勇太の闇が、あまりにも深くて息が詰まります。

日頃大人びているし、騒がしい帯刀家の中じゃ唯一って言っていいほどまともに全体を俯瞰で見ることが出来ている勇太だけど、それでも実はまだ子供なん…

0

眠れない夜の子供 小説

菅野彰  石原理 

後半が好き

好きか嫌いかで言えば断然好きなのですが、トータルで見るとノりきれない箇所もいろいろある作品でした。
主役カップルは子供時代から約10年の時間をおいて再会した二人なんだけど、そのあたりの経緯の描きかたはいまいち上手くない感じ。
二人の絆を示唆するエピソードが足りてなくて、「幼馴染みだった」というありがちながらめちゃくちゃ美味しい関係に、特別感を見いだしにくい。
でも、必要以上にトラウマを説明しない部…

2

高校教師、なんですが。 小説

菅野彰  山田ユギ 

破れ鍋に綴じ蓋

あり得ないほど流されてしまう高校教師な受けが主人公です。
断るのが苦手で、押しの強い人間相手だとぐいぐいとそっち方向に流されて。しかも、まあいいか…と自己完結してしまう。
ノンケなのに男と寝てしまったのもそのせい。
いくら流されるといってもエッチまではないだろうと思うんですが、この受けならあるかもなって納得させられてしまう。このへんは菅野彰さんのうまさだろうなと思います。
そうやって始まった関係を…

0

高校教師、なんですが。 小説

菅野彰  山田ユギ 

サラサラ~っと

高校教師をしている受が、年下の強引な受に絆され落とされていくというお話。
正直ちょっとタイプじゃなかったかなぁ・・・が否めない。
挿絵の山田ユギさん目当てで読み始めたので画的には凄く満足なのですが・・・。

さて、なんにせよな強引っぷりが美味しいこの作品。
出会いから~のプレイも強引アンド強引でしたww
「やろ?やるよね?俺、我慢できないんだよね。ねw」
逆に言えば、これ受の先生のほ…

0

恐怖のダーリン 小説

菅野彰  山田睦月 

ホラーなコメディ

すごい面白かったです。
先が気になるストーリー展開で、ワクテカしながらページをめくりました。
ホラーとコメディを融合したようなお話。
薄気味悪さと、なんとも言えない力の抜けたユーモア。
笑えるのにキューンと切なくなってしまう絶妙なシーンがたくさんありました。
BLでこういう話は珍しいので、新鮮さもありました。

ストーリーだけじゃなく、キャラも良かったなァ。
異常に仲良しだった兄弟の兄が死んでしま…

1

毎日晴天!シリーズ 花屋の二階で(2) コミック

菅野彰  二宮悦巳 

次男編・2です

BLのお約束、次々拡がるホモの呪い、帯刀家次男編の続きです。
1では、なんとなく、はずみというか、うっかり躰で慰める的な勢いでつきあい始めてしまった二人ですが、龍としては自分の過去の行状を考えると、このまま明信と付き合い続ける決心が付きません。
しかし、明信は…

帯刀家兄弟の次男と四男、
この二人の受けキャラは、ちゃんと自分の番となる男を見つけて家から自立していくのにねぇ、、、

0
PAGE TOP