菅野彰さんのレビュー一覧

色悪作家と校正者の純潔 小説

菅野彰  麻々原絵里依 

愛を自覚して哀しみが生まれる

文学のために生きている作家と、その作家に出会うまでは文学の中でしか生きてこなかった校正者のシリーズ、三作目です。
相変わらず、大吾と出会ったばかりに『実社会に』生まれてしまった正祐のいとけなさが可愛らしくも、どこか哀しいお話でした。特に同時収録の『色悪作家と校正者の明暗と吾輩は猫である』は、その色合いがとても強い。
物語世界に登場する者達と『友達になったことのある』方は、胸に詰まるお話ではない…

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夜を走り抜ける 1 コミック

湖水きよ  菅野彰 

なかなか面白い

原作があるということで、なかなか読み応えがある面白いお話でした。
小さい頃から大人びて、他人とあまり関わらない画商、如月と、若手の彫刻家、虎一。
如月は美人で、得意先の社長に言い寄られているが何とかかわしている。一方虎一は純粋で、如月をそういう目ではみない。如月は彼の作品に惚れ込むとともに、そんな虎一のそばでは素でいられる。

1巻ではまだラブではないです。といって、大きなお話の展開がある…

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次男のはじめての痴話喧嘩 毎日晴天!16 小説

菅野彰  二宮悦巳 

想い人のために変わろうと思うこと

実は龍と明信のカプってよく解らなかったんですよね。
過去に自分がしてしまったことに大きな後悔を抱えている大人の男と、その男が精神的に立ち直るまで側にいようと決意する気配り上手な年若い研究者との恋は、大きな波乱がないかわりに、いつも何となく物寂しい感じでした。
萌え所はあるんですよ。
でも、今一発「なんか釈然としないなぁ……」といつも思っていたんですよね。
今作を読んでその謎がはっきり解けま…

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次男のはじめての痴話喧嘩 毎日晴天!16 小説

菅野彰  二宮悦巳 

読めるだろうと思ったんです

なんだかんだと雑誌や特典SSをかじり読んでるので、読めるかもと思った私がバカだった(笑)こんな大シリーズ、途中から読むもんじゃありません(涙)先生、誠に申し訳ございません、途中から読むとこうなるよという評価で中立です、ごめんなさい×100万回。末弟カプのお話40P弱(雑誌掲載分)+次男坊カプのお話200Pほど+あとがき。

登場人物は、
帯刀大河(長男・編集者)×阿蘇芳秀(人気小説家・ほぼ宇…

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次男のはじめての痴話喧嘩 毎日晴天!16 小説

菅野彰  二宮悦巳 

この作品の時間軸だと、新幹線は開業しているのかな?

表題作は花屋カプのお話と、その前に末っ子カプの短編付き。

勇太と真弓は、二人での初めての旅行に(以前の家出や逃避行は旅行じゃないのね)黒部ダムへ行こうとするのですが、計画段階で色々と、、、。
東京から黒部ダムは遠いです。
北陸新幹線開業前は、まず富山へ行くのが遠い。
富山から黒部ダムへ行って、さらに長野側へ抜けるルートは昔も今もさほど変わらないけど、全く旅行慣れしていない子が初めての旅…

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次男のはじめての痴話喧嘩 毎日晴天!16 小説

菅野彰  二宮悦巳 

花屋カプの新たなる第一歩

久々に龍X明信カプの話がメイン。
この二人が主となる話で明るく楽しいものはないと思っている私だが
今回も例に漏れずドシリアスで苦しかった。

表面上(!)は一番うまくいっているようだった花屋カプなのに
自分の進路について家族だけでなく龍にさえ報告しないできた明信が
龍を連れて家族の前でその事実を報告した途端に
恋人から何も知らされていなかったことに憤り声を荒げてしまう龍。
そんな龍…

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毎日晴天!(2) 子供は止まらない 小説

菅野彰  二宮悦巳 

なかなかジーンとくる内容でした

20年近く経った今もまだ続いている人気シリーズ「毎日晴天!」シリーズの2巻です。
下町に住むお年頃な4兄弟と同居中の長男の恋人とその養子の少年を取り巻く騒がしい日常が人情味あふれるタッチで描かれ、目が離せなかったです。家庭内でホモカップル続出!というベタなBL展開ですが、作家さんの筆力のせいか、わざとらしさもなく楽しめました。

1巻で末っ子の真弓に感じた違和感が実は重大な伏線だ…

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色悪作家と校正者の貞節 コミコミ特典書き下ろし小冊子 色悪作家と校正者とシェイクスピア殺し グッズ

日本の義務教育英語も、実は捨てたもんじゃない

東堂がオペラのマクベスを観に行ってきたことに端を発した、日本の英語教育、そして、自分が祖父に受けた教育、更に父との思い出についての会話。
色っぽいシーンは全くないし、東堂は英語とシェイクスピアについてイラついているし、それ故、二人の会話は非常に硬くて理屈っぽいしで、これのどこがBLなのかという疑問は、全くもって否めないわけではあるが、まあ、本編もこんな調子の会話が続いてるし、これはこれでいいのか…

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闇に哭く光 Undercover Cop 上 コミック

菅野彰  こいでみえこ 

下巻が出てからまとめて読んでもよかったかな

菅野先生原作のミステリーサスペンス?
この上巻だけだと,主要なキャラクター3人の間に、それぞれの何かの感情の動きはあるものの、まだまだ全然ラブが展開するところまでは行きついていないし、そもそもいったい謎が何か、政治がらみのミステリー的な物なのか、ヤクザ物なのか、あるいはまったくファンタジー的な方向に進むのかすらあんまりわからなかったし、BL的な萌を評価するのには、まだちょっと材料不足な感じでちょ…

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ディアプラス文庫 「20th Anniversary Book」 グッズ

嬉し楽しい小冊子。

 好きな雑誌の20th記念冊子。
コミコミスタジオ様でディアプラス文庫3冊購入で頂ける、ということで、予約開始の日にぽちっとさせて頂きました。

 11人の作家さんが5,6ページ程度のショートストーリーを書かれていました。
だいたい既読の本の番外編だったので、楽しく読むことができました。


 まずは安西リカ先生の「バースデー」のその後のお話「愛を注ぐ」。
滝本と百合原が「三希」と…

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