水無月さららさんのレビュー一覧

銀の獅子と身代わり姫 小説

水無月さらら  サマミヤアカザ 

猫科同士のモフモフファンタジー

あらすじ:
人間とヴァリエ(半獣種族)が共存する世界。
士官学校を卒業し、近衛隊に入ったマルス(受け)は、隊長のオスカー(攻め)の命令で、女装し王女の影武者を務めることになり…

マルスは小柄な体格ながら、士官学校で五番という優秀な成績を修めたなかなかの優等生。
身寄りのない孤児で、オスカーとは子どもの頃、幼なじみと美人局をやっていて危ない目に遭ったところを助けてもらって以来の顔見知り。…

7

桜ノ国~キルシュブリューテ~ 小説

水無月さらら  宝井理人 

愛を求めた二人がいつしかお互いを求めていく

全寮制 旧制高校 というキーワードと時代背景からコミックの『玉響』を思い出しました。
お話は全く違いますが、好みのキーワードに惹かれました。

ハーフで美貌の伯爵家子息 惣一郎と芸者の子で医者の養子になった美少年 文弥

寮で同室になったことから始まる物語です。
お互いが持つ孤独感が引きつけたように思います。
心に抱える空虚感や愛されたい想いがぴったり一致したところに恋心が芽生えてい…

4

時をかける鍵 小説

水無月さらら  サマミヤアカザ 

時をかけて出会った人にもう一度会いたい!

雷鳴と共に12年前の過去にタイムスリップして俳優志望の少年 朱鷺尾(芸名トキオ)に出会い2日間の間に大きな影響を与えて元の世界に戻った新人俳優でモデルの良介(芸名トキオ)が主人公です。

過去の時系列で俳優として開花していこうとしている朱鷺と現在時系列で過去に若くして事故死している朱鷺を救いたいと試行錯誤する良介の足掻く姿が中心でしたが、私としては良介の今後のほうにもう少しページを割いてほしか…

3

座敷童が屋敷を去るとき 小説

水無月さらら  駒城ミチヲ 

年上の美人座敷童に恋をして…

あらすじ:
鄙びた温泉宿に憑く座敷童・延珠丸(受け)。
延珠丸と一緒になりたいと願う逸郎(攻め)だが、延珠丸には温泉宿を離れられない事情があり…

高校生〜社会人までの逸郎の成長と、それに伴い変化する延珠丸との関係性を淡々と描く作品。
やや平面的なストーリー展開で、少し物語に入り込みにくい印象です。

家柄にも容姿にも能力にも恵まれ、順風満帆な人生を送る逸郎。
彼が子どもの頃出会っ…

4

素直でなんかいられない 小説

水無月さらら  かすみ涼和 

文章が痛々しくて読むのがとても辛かった…

『チョージョー現象』『ゆー気分』『ヤバイって思ったのは、そんなふうにノックアウト喰らってからだった』などなど、90年代ならではのノリと軽い口調で綴られるこの物語は、設定もゆる~い感じでまったく続きが気になりませんでした。

なんだろう…お酒の入った中年男性の過去の痛々しいやんちゃ時代の自慢話を聞かされているような、そんな感覚のまま読み終わりました。
ノンケの主人公が美男の攻めに一目惚れして一…

0

年の差十四歳の奇跡 小説

水無月さらら  みずかねりょう 

余裕のある年の差カップル

一回り以上年の差があり、 仕事も生活環境も全く接点のない二人が出会い恋をする話がテンポよく楽しく綴られています。
強烈な性格や酷いことをする登場人物も事件もない、
普通の日常の中で出会い仕事して合間にデートして徐々に愛を育む二人です。

受けは一時ひきこもっていたというオタクちっくなラノベ作家ですが、結構計算高いところもあり、元旦那に色気を出しているような攻めの元妻を口先で丸め込んだり、無…

1

時をかける鍵 小説

水無月さらら  サマミヤアカザ 

雨降る時に 奇跡の恋を

いわゆるタイムリープもので、滑り着いた過去で出会った少年トキオーー偶然にも自分の芸名と同じ名を持つ彼。役者志望のトキオと腰掛け俳優の主人公とが過ごす短くもお互い深く影響し合う濃密な時間。なのに何の意図か唐突に現在に引き戻され…。この話で面白かったのは実はネットで「時空を超えた」彼らの往信の数々だと思う。「あしながおじさん」の電子版 という例えがいいか?どんどん「ここには生きていないトキオ」に近づく…

3

ハリネズミみたいな君が大好き 小説

水無月さらら  明神翼 

DV男か

読んでるこっちまで本当にイライラしてしまうクズな男だったよ、芦田という男は! 浅野の方が芦田を先に好きになって恋人になったのかな?と思ってたけど、芦田の方が土下座までして付き合いが始まったのか。なのにこんな最低の男だったんだね。そりゃ胃潰瘍にもなるわ…。でもそのおかげで佐久間さんと出会えて今までの分(子供のころからも含め)甘やかされていけばいいと思う。だって愛こそすべての人ですから、絶対に浅野を傷…

2

お気に召すまで 小説

水無月さらら  北畠あけ乃 

面白いとは思ったのですが

建築会社に勤める慎也と、厳しい上司・久我山のお話です。
慎也はプライドが高く安直でわがままなタイプ。なのに課長の久我山に毎日厳しくされて、みんなの前で仕事をけなされ、プライドはずたずた、久我山を嫌っています。

久我山は反対に、実は慎也が好きで構っているというお話。
会社とは違って、プライベートでは久我山は慎也の機嫌を取ろうと彼を甘やかして甘やかして甘やかして・・・。お話は面白いと思いまし…

2

この世の果てまでも 小説

水無月さらら  宝井さき 

ひたすら悪趣味な一冊

水無月さららさん、ちるちるの作家紹介欄に「トンチキ・トンデモBLの大御所とも言われる」とありましたが、本書はその持ち味がいかんなく発揮された一冊なのではないかと思います。

主人公は、結婚を控える中学教師・俊彦(受け)。
ある夜、昔の教え子・翔馬(攻め)から電話がかかってきます。
10年前、俊彦は当時中学生だった翔馬を犯した挙句ホテルに置き去りにした過去があり、翔馬は彼に復讐する意志を告げ…

47
PAGE TOP