水原とほるさんのレビュー一覧

災厄を運ぶ男 小説

水原とほる  葛西リカコ 

さらっとしてベタつかない!

いつもの水原節ではないですね~
あれ?この作家さん誰?みたいなストーリーで新鮮でした。
『災厄を運ぶ男』という題名はその通りで、そしてもう片方は『災厄に自分を殺した男』とでもいいましょうか(?)
堕ちたというでもなく、引きずり込まれたというより、本人の選択ですから、それはまさに以前の自分を捨てるという行為により、殺すという言葉がぴったり。
トーンは、彼らに色々な苦難が降りかかるのに、全く暗…

2

金色の龍を抱け 小説

水原とほる  高階佑 

格闘技ドラマでした

水原とほるさんお得意の、横浜中華街を舞台にしたお話です。横浜中華街を舞台にしたお話、これで何作目かな? なんか好きです。フィクションであるのは理解しつつも、読むたびにそこが、「日本のなかの異国」みたいな感じで描くに足る街だったんだなという思いを新たにしてます。
水原とほるさん作品にしては、攻めが優しかったです。(あくまでも水原作品比での話ですがw)
ピンポイントで見せてくる攻めの優しさや嫉妬に、胸…

0

残花 小説

水原とほる  高緒拾 

水原×高緒のゴールデンコンビ復活!

この本の発売、待ってました!
あの名作「箍冬 cotoh」「夏陰(cain)」のコンビで、極道の世界に生きる男と大学生の物語。
ここ最近の水原作品は健康的(?)なものが続いておりましたので、また鬼畜野郎と健気受けが読めるのかと大期待でした。
でも、そのまんまでいったらいつもと変わらない展開で面白くないわけで、この作品は、今までの容赦ない部分、健気な部分も残しながら、攻め様を二人にしたことで、…

3

涙の中を歩いてる 小説

水原とほる  梨とりこ 

アタクシ、水原とほるさんのM奴隷です

ラストちょっと食い足りない感があったんだけど、とても面白かったです。
ああやっぱ、水原とほるさんは容赦のなさがステキ、と思いました。
生ぬるい、ただただ甘いだけの俺様攻めに少々飽きぎみの今日このごろだったのですが、改めて「水原とほるはすげーな」と思わされました。
容赦のない俺様鬼畜なドS攻めと、ひたすら健気な受け。
この作品のポイントは、攻めが執着攻めではないことです。(ある意味においては執着攻め…

10

春の泥 小説

水原とほる  宮本佳野 

水原とほるの世界でした

近親相姦、肉体的に痛い、精神的にも痛い、そして、イッちゃってる執着攻め。
はっきり好き嫌いの分かれるお話なので、万人にはオススメできません。
この手のお話が好きな方のみ、禁断の扉を開けてお入りくださいませ。
私はもう耐性がついたのか、水原とほるの繰り出す禁忌の世界にビビることはなくなりました。背徳ムードをただただゾクゾクと楽しんで読みました。
私もイッちゃってるのかも知れませんw
水原とほるの近親…

0

逃亡者 小説

水原とほる  いさき李果 

逃げないで立ち向かえ

様々な事情が重なり、開き直り諦めきっているゲイのスポーツトレーナー・朋彦。
恋人ができても深みにはまる前に逃げることを繰り返している彼の前に、酒造メーカーの御曹司・真之が現れます。
好みのタイプで流されて、深い関係になるのに時間はかからなかったのに、相手が本気だと迫ってきたらまた逃げ出そうとするのです。

ただ、今度の真之はただ逃げさせてはくれません。
彼のおかげで、心の枷になっていた両…

2

逃亡者 小説

水原とほる  いさき李果 

トラウマというのは、なるのではなくて、自分でトラウマにしてしまうのですね

”痛い”が代名詞になっているような水原作品の最近作はここ2作品続けてとても健康的です。
前回は中国拳法ものでびっくりしましたが、今回はスポーツトレーナーが主人公です。
とはいっても、トラウマを抱えているという部分でグルグルするという展開は当然の如く前提でありますが。

題名の『逃亡者』というのも、自分から逃げている主人公のことなんですね。
アメリカでプロスポーツ選手相手のパーソナルトレー…

4

初恋 小説

水原とほる  片岡ケイコ 

二度目の読書で印象が変わった・・・

最初に読んだときは、単純に、
「初恋が実ってよかったなぁ」
と思っただけだった。

先日二度目の読書をしたら…がらりと印象が変わって、気持ち悪くなってしまった。

高校時代の同級生の三角関係。
全く違う個性の3人の、切ない恋物語なのに、何故かもやもやとしたものが残ってしまって困った。

隆晴と多伎の恋愛小説として読めばいいのか、洋人と多伎が初恋を実らせる物語として読めばいいのか……

1

青水無月 小説

水原とほる  稲荷家房之介 

この壊れ方半端ない、容赦ない!

禁忌モノは異常な執着と依存によって成り立つのですが、変なところで”さすが、水原!”っていうくらいに尋常じゃありません。
多分、この兄弟に共感とか同情とか持てる人はあまりいないかと思います。
しかしながら、昼帯のドロドロ愛憎ドラマの如くの展開が、自分の嗜虐性を呼び起こしてしまったりもして、そんな萌えがあるのですよ。

両親の離婚によって無理矢理引き裂かれた兄弟が再会したとき、母に引き取られた…

6

悲しみの涙はいらない 小説

水原とほる  ヤマシタトモコ 

理不尽な運命に振り回される少年と素直になれない男

作家とイラストレーターのダブルパンチでKOされました。
ヤマシタ先生は好き嫌い分かれる作家さんなのはわかっているので、嫌いな方には手にとってもらえないかも……というのが難点;;;
でもお話はめちゃ感動モノです!!!!!


あらすじ以上のことを語ると蛇足になる気がするので、読んで感じていってもらった方がいいのですが……レビューじゃないよな、それ^^; 苦笑
序盤は主人公・遥がいかに不遇…

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