水原とほるさんのレビュー一覧

月下の縁 小説

水原とほる  ひたき 

魂で惹かれ合う

初めて水原先生の作品を読みましたが、ページをめくるうちにお話にのめりこんで一気に読みました。

昭和30年代の横浜中華街が舞台になっており、天涯孤独となり台湾人として暮らす晶と中華街の大店の跡取り息子で幼なじみの敬生は恋人同士。 みんなの目を盗んでは逢瀬を重ねているものの、晶の敬生への思いは「親愛」は伝わってくるけどどうにも「恋愛感情」という感じではありません。

あらすじや表紙でわかり…

1

刹那と愛の声を聞け 小説

水原とほる  みずかねりょう 

相思相愛な2人が好き!

一気に読みました!
少しアダルティーな世界観のリアルな情景を思い浮かべられるしっかりした設定に、ヤクザもの+純愛のラブストーリーを映画館で観たような気分です。

性格男前の綺麗めリーマンというありがち設定ながら波瀾万丈な大変な人生を送ってきた受けさんの貴生。
それも、攻めさんで同棲相手の藤堂が若頭補佐を務めるヤクザだからで。
過去に藤堂の入ってる組の抗争に巻き込まれ、拉致・監禁・凌辱・薬…

4

巫女神楽の夜の契り 小説

水原とほる  街子マドカ 

僻地のオカルトがかった因習に巻き込まれる大学院生

巫女神楽の夜の契り

大学院の修了を控えた氏原充紀(受け)は恩師の代わりに貴重な民俗学に関する資料を譲り受けるため、山奥の村を訪れます。
訪ねる約束をしていたのにも関わらず、特別な祭事の期間中ということで追い返されそうになっていると、偶然通りかかった譲り受け元の息子、貴伏公則(攻め)に当主に確認するだけの間だけということで入村を認められます。
が、この祭りには村の男子のみが参加するため、当…

0

刹那と愛の声を聞け 小説

水原とほる  みずかねりょう 

何があっても一緒に生きていく

苦手なヤさんものでしたが、みずかね先生好きすぎてget。
めっちゃヤさん抗争物でしたが、やはりご時世、先生方も配慮された
書きっぷりにされているのでしょうか。すんなり読めました。
受けさんと攻めさんの思いの強さが好きなので、
萌2でお願いいたします。

先に大好きな挿絵話。(すいません・・・)
カラー口絵がすんごく好き!!!
バーカウンターに座って見つめあう二人 そして カウンター…

5

面影 小説

水原とほる  タクミユウ 

年の差と背徳感をスパイスに。

父かもしれない人とこんな関係に…! と背徳感に震えながらエロティックなアクシデントを(読者が)愉しむ(酷い…)タイプの作品です。正直、展開やオチはある程度予想できる感じで進むわけですが。

それにしても、シングルマザーだった母が愛した人…自分の父を探すことになる主人公のミズキが、アホすぎて。作中でも「オツムが緩い」などと言われたりもするのですが、読みながら「これで本当に大学生?」と思うこともし…

2

月下の縁 小説

水原とほる  ひたき 

歴史の隙間に「もしかしたら、こんなこともあったかもしれない」。

昭和30年代の中華街、台湾人コミュニティを舞台にしたBLは珍しいですね。硬すぎず、甘すぎない文体でスラスラと読めました。
個人的には、登場する人たちの人物像や言葉遣い、ちょっとしたエピソードなどにもう少し「その時代の世相感」が出ている方が作品世界に入り込めるのに…という気もしました(読む人がサラッと読みやすいように、ということなのでしょうが)。

それぞれの登場人物の生い立ちや家のことなどに…

2

愛の奴隷 小説

水原とほる  水名瀬雅良 

ツンデレ攻め?

水原先生はヤクザ絡みが多いので好きな作家さまですが、萌えにハマるようなハマらないような…で、なかなか決定打に遭遇できず。このお話はキュンキュンしました。

やはり、こういうジレジレが好きで。言ってみたら(両)片思いの状態とジェラシーが萌えだからかな。なので、いつまでたってもハッキリしない曖昧な関係(この場合は遠慮が過ぎて卑屈にも感じる受け?)が苦手な方は御用心。

中学からの同級生モノです…

6

呪い宮の花嫁 小説

水原とほる  サマミヤアカザ 

史実についてはとても正確

非常によく調べてあって、歴史考証が正確だなという印象を受けました。
“呪い”についても、それを成立させる写本(願文)がちゃんとある(漠然とした“呪い”ではない)という設定も、おお……!と思いました。

ただ、それでも「しゅみじゃない」になってしまった理由は2つ。
①受けが少女すぎた
②受けと攻めの会話に入り込めなかった

①については、受けが心を許している妹の前でも常に「わたし」「〜…

4

ヘプタゴンは微笑む 小説

水原とほる  幸村佳苗 

シリーズ化しないのかな

理詰めで事件を追うアクションサスペンスかな。
なんとなく勝手にオカルティックミステリーとかもっとファンタジー設定かと思っていたのですが、全くそんなことはなく、地道な努力で問題に対処するお話でした。
主人公の七生は大学の講師をしながらある秘密組織の一員となっていて、その組織の仕事として公安警察官の鬼防と共にある宗教団体の調査をすることになるのですが…。
「ヘプタゴン」七角形が持つ意味が重要なモ…

3

狐火の夜 小説

水原とほる  タカツキノボル 

掴み切れない男の放つ灯

まず、タイトルや裏表紙のあらすじだけではどんな話なのか見当がつかなかった。
実際には特に奇をてらったものではなく、攻め受け二人の心情を読んでいく内容だった。

大学4年生で親の庇護を受けている身である皐が、図書館で出逢った木津根という男に惹きつけられていく。
木津根の素性を知って住む世界が違うと察した時に、彼への恋慕う気持ちをどうするのか?
その点については、皐が初めて本気で恋した人を想…

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