須賀邦彦さんのレビュー一覧

恋の片鱗 記憶の欠片 小説

火崎勇  須賀邦彦 

生まれ変わり

表題作「恋の片鱗 記憶の欠片」の長編は綾織(受け)の視点、続編ショート「恋の序章 欲望の覚醒 -黒城の恋の始り-」は黒城(攻め)の視点です。

あらすじにもあるように、前世ネタです。
綾織はバーテンダー。気になっていた常連客・黒城の時計に触れた途端、夢で見ていた「桜田」のセリフを口にして気を失います。綾織は目覚めたら、黒城に昔の恋人である「桜田」の生まれ変わりだと言われて抱かれます。

1

ムーン・ガーデン 小説

火崎勇  須賀邦彦 

仕事モノ好きにお勧めです

1冊すべて表題作で、北条(受け)が主人公です。

一方だけの視点ですと、終盤で相手の怒涛のような「実は…」の告白に白けてしまう場合もあるのですが、この作品は北条は気が付いていないけれど、読者には分かるという伏線がしっかりあって良かったです。

初回で北条のカラダを求めるという忍足(攻め)ですが、それ一回限りで尾を引きませんし、仕事の姿勢も真面目。遊び人ということもなく、あらすじや表紙イラス…

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白皙 小説

五百香ノエル  須賀邦彦 

思ったよりも痛くはなかった

電子書籍版を購入。
丸ごと1つの話です。
挿し絵なし、あとがきありです。

棋士の話です。
あらすじから予想していた話とは違いました。
よくあるスポコンものの展開を期待していたのです。
絶対的な王者がいて、その王者に憧れと羨望、嫉妬、そしてそれを倒すのは自分だと言う根拠のない自信をもつ若者。
そんな若者を最初は相手にしてないのだけど、自分を脅かす存在として無視できなくなり……って王…

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恋に落ちる記憶 小説

義月粧子  須賀邦彦 

SとMの恋

外見は体育会系なのに、甘えたがりで乙女思考な主人公・久人。
このギャップが可愛くて、一人称ということもあってか主人公の「恋愛している状態」というものに共感がとてもできました。
派手なストーリーではなく一話も短いのですが、楽しめた1冊です。

出会いはゲイの集まるパーティーでのナンパ→体の関係が先で、恋人になるまでが長いというか、恋人なのか確信がもてないまま関係を続け、それに悩むストーリーは…

1

ドラマティックな七日間 小説

剛しいら  須賀邦彦 

ゲイカップルとしての幸せ

出会ってからの一週間をえがいた「「ロマンティックな七日間」の続編で、こちらは同棲を初めてすっかり恋人として確立した真樹雄と裕也のその後の一週間をえがいています。

前より更に増して地味なお話でした。でも読んで良かったと思います。
その辺に住んでそうな二人、と作者様もおっしゃってます。
特別有名でもなく、借金もある、派手な暮らしはしていない男同士で同棲中の恋人。ドラマティックと思える出来事な…

3

ロマンティックな七日間 小説

剛しいら  須賀邦彦 

地味な大人の恋愛

この作品、とっても地味なのですが、好きな作品です。
7日間という限定された期間をメインにしているのも面白いです。

主人公の裕也は恋愛体質なのに臆病で、脚本家になりたいと思っているのに死ぬほどの情熱もありません。
お人よしなのに心の中では悪態もつくし、卑屈で口も悪い。
剛しいらさんの、こういう地味系のお話って、人間臭いと言うか、セリフが落ち着いていてキャラクターの歳相応さが出ており、文章…

2

情牙の爪痕 小説

義月粧子  須賀邦彦 

じれったいすれ違い

義月さんは好きな作家さんです。「彼と彼氏の~」がとてもよかったので期待して読み始めましたが、ちょっと物足りなかった。

続編なのでカップル成立後から始まりますが、やはり続編って難しいのかなあ。当て馬さんへのやきもきに終始したストーリーで、物語を作るためだけのすれ違い設定を苦手とする私には、カタルシスなくもやっとしたままの作品でした。

いや、最後のど派手パフォーマンスはすかっとするところな…

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恋に落ちる記憶 小説

義月粧子  須賀邦彦 

面白いのに

読み終えて、題名とあらすじがもったいないと思いました。どちらもそう印象に残らないんですよね。

成末(受け)は外見に似合わない乙女チックな性格。(ここまではあらすじにもあります。)そのうえ、妄想癖があります。それも、エロと悪い方に進み勝ちだという面白さ。これをアピールしなくてどうするんだ!

彼の妄想癖をやや強めて、題名も「恋に落ちる妄想」にした方がインパクトがあったと思います。結構面白い…

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恋に落ちる記憶 小説

義月粧子  須賀邦彦 

心は乙女なギャップに大人のできる男が萌える

よかった、すごく面白かったです。

義月さんの作品の中では甘さ増量のお話で、久人が私の好きなタイプでした。
彼がちょっと変わった子で、見た目はしっかりした体育会系、可愛い男の子から告白されたり兄貴になってと言われちゃうんですけど、本当は心は乙女な可愛い甘えたがりな男の子。お料理上手で尽くすタイプなんです。
見た目とギャップがあるせいかなかなかいい人に出会えないのが悩み。

ある日ゲイの…

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ドラマティックな七日間 小説

剛しいら  須賀邦彦 

ロマンティックから愛してるまで

前作「ロマンティックな七日間」の続きになります。
しいらさんの作品の中でも特別甘い作品だと思います。
このありふれたカップルのはずなのに好きですねぇなんでだろ・・・。

独り立ちしたカメラマンまきおと脚本家志望の裕也

前作では裕也目線でお話は進みましたが今回はまきお目線です。
ロマンティック~のまきおは「顔良し!スタイル良し!性格オトナ!」そしてカメラマンなんてカッコイイ職業。

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