Sakura0904
巻を追うごとに安定感の増していく2人。でも、根本的な互いの性格は変わらないままで。空き巣に入られて神経を尖らせ煙草に逃げてしまう岩城、岩城を守れるようジムでのトレーニングを少しでも増やそうとする香藤。同じ出来事に対しての受け取り方はまるで真逆なんです。でも、香藤に自分の腕の中だけはいつでも安心できる空間なはずだと思い起こさせられた岩城。香藤をいい男だなと改めて感じる彼の表情が本当に穏やかで、香藤…
冒頭の話は、最初洋子の子供が生まれる話を聞いて、岩城が自分は香藤との子を残せないことに何かしら負の感情を抱いて病んでいったのかと思いました。でも、どうもそういうわけではなさそうで。香藤の兄として生まれるはずだったのに流産してしまった命が生まれ変わって再び香藤家に宿ろうとしていた、ということだったのかな。繊細な岩城はそれを感じ取っていた。ちょっと解釈に戸惑った話でしたが、子を成せないことに悩む段階…
明らかに腹に一物を抱えていた浅野がどう切り込んでくるんだろうと思っていましたが、岩城に気があるとか仲の良い2人を裂きたいとかいう理由ではなく、あくまで自分の売名のためだったのが現実的で良かったです。やり方は汚かったけど、この図太さは芸能人には向いているのかも。そんな浅野の妨害を受けて、2人はまさに雨降って地固まるを体現する。浅野を軽率に家に入れた岩城を香藤が叱り、距離を置いたのもいかに真剣に岩城…
各章にどれも甲乙付けがたいほど萌えが詰まっていて、堪らないなと思うシーンが多々ありました。長編のシリーズもので、だれずに長く勢いを保つのってすごく難しいんじゃないかと思うんですが、この作品は今のところ衰え知らず。むしろ、この4巻でこの2人の関係の醍醐味の真髄に触れられたように思うので、もし3巻までで今後も追うかどうか迷っている方がいたら、この4巻で決めてもいいかも。
私はさほどリバが得意…
性欲と愛情有り余る香藤とそれに体がついていけない岩城が喧嘩になるという、いかにも蜜月のカップルらしい微笑ましい話から始まります。たとえ岩城がもっと若かったとしても、体の負担は受けの方が確実に大きいでしょうか、そこは香藤が思いやるべきだったんじゃないかなと思うと同時に、その見境ない愛のぶつけ方が年下らしいなとも感じ。1巻ではあんなに岩城より大人びて見えた香藤も、本気で惚れればこんなに熱く可愛げのあ…
1巻では年下の香藤に諭されてしまうようなシーンもあった岩城ですが、2巻で一気に年の功の本領を発揮してくれていました。香藤が言うように本当に真面目な男なんです、彼は。堅物、というイメージとも少し異なっていて、考え方に邪気がなく純粋なんですよね。年相応の擦れている感がないというか。それは、芸能界を生き抜く上では弱みでもあり、香藤と比べると幼いようにも感じるのですが、その真面目さや誠実さ故に香藤が迷っ…
AV男優から華麗に転身し、俳優への道を駆け上がって行くイイ男2人の物語。王道といえば王道なのかもしれませんが、新田先生の美麗過ぎる絵と必要最小限に抑えられた台詞やモノローグによって、飽きさせることもなく2人の濡れ場と心情の変化に集中して読めるところがとても良かったです。近年の作品でいうと、掴みだけなら芸能ランキング上位同士の2人が絡み合う某作品に近いのかな。ただ、初っ端から2人の関係が世間にオー…