小路龍流さんのレビュー一覧

官能心中 小説

いとう由貴  小路龍流 

黒く爛れた世界の完成

評価はあまり高くないようですが、私にはドンぴしゃでした。(少数派なのか?)

これ、チョベリバ的3Pをいとう由貴が書いたらどうなるか?って感じで3人の関係性が非常に面白かったです。それも、はじめは混沌としていた三人の関係がゆっくりと変化していき、最後は3人の閉じた輪に収まって安定してゆくという構成が非常に美しかったです。美しいと感じるのは、そのどこにも無理を感じさせないように、心情がねっとりと…

3

官能心中 小説

いとう由貴  小路龍流 

才能、才能、才能…って

う~ん、納得いかないけど最終的に一番得したのは、ひどい男の柏崎か?!  だって最初から最後まで自分の一番愛してる才能を持った男2人を手にすることができたんだから。 受が2人を手に入れたようにも思うけど、才能が出るまでの柏崎の仕打ちを思うとねぇ。 才能というものだけを愛していて、そのためにはどんな犠牲も構わないと思う男。 その為には自分の相手もただの物。 だけど物にだって感情はあるんだぞ!!って、普…

3

官能心中 小説

いとう由貴  小路龍流 

爛れきった世界観に浸る!

いとう由貴さんの昼ドラ並にドロドロした作風が存分に生かされた3Pモノ。
登場人物がエゴの赴くまま堕ちていく様にはなかなか凄みがあります。

受けの千之は、大学生。
人の輪から外れることを恐れ、大学ではお調子者のムードメーカーを演じているが、プライベートでは誰にも見せない小説を書いて自分の世界に浸っている繊細な感性の持ち主です。

優しく紳士的な恋人・柏崎(攻め1)に愛され、そんな自分を…

8

三希堂奇譚 小説

佐倉朱里  小路龍流 

あああ!勿体無い!

このタイトルで、筆者は佐倉さん、
舞台は22世紀の中国……そして骨董店、となれば
おのずと期待は高まろうというものだが、結果は空振り。

短編が3つとSSが一つ。
最初の二編は、曰くありげながらジェントルな青年実業家・輝耀と
彼の骨董店の店主を任されている、邪眼を持つ美貌の青年・翡翠の話。

何が空振りって……
宇宙開発とかって言葉は出てくるものの
街の風俗や生活ぶりはむしろ2…

2

翻訳家は愛を知る 小説

  小路龍流 

翻訳家物が読みたくて・・・

なぜだか無性に翻訳家の出るBL小説が読みたい!!という気持ちになり、ちるちるサイトで検索しヒットしたのがこの作品でした。
表紙のイラストがきれいだな~、というのと、あらすじも興味深かったので読んでみることにしました。洸先生作品も初読みです。

処世術にたけた軽い男の攻め様が、引きこもり気味の翻訳家である受け様を(翻訳の仕事を受けて欲しいと、)仕事で口説き落としている内に、本気で受け様に恋をし…

1

オレ様淫魔の嫁迎え 小説

今井真椎  小路龍流 

貴重なコウモリ攻め、天然記念物 並みに可愛いコウモリ

新刊チェックで、いつもの お店で特典ペーパーが付くということで
予約して購入しました。

予約前にチラッとだけ、予約後に粗筋をきちんと読んだところ、
攻めは淫魔らしいということで、攻めの淫魔の本体は人型の小人、
妖精のような淫魔だと思っていました。

しかし、本が届いて表紙をよく見てみると、攻めの背中に鳥にしては
鳥っぽくないような翼だということに違和感を覚えて漸く気が付いて、

7

恋する時をかさねて 小説

名倉和希  小路龍流 

何度も読み返してる作品です

いろいろ疲れた時の、甘いものを欲している時に、読み返してます。
どこが気に入っているかというと、もう攻めの筒井の溺愛ぶりが、読んでて気持ちいいんです。

筒井と祐一が知り合ったのは、筒井が遊び相手の女性を怒らせ、海に突き落とされて海沿いを歩いているのを祐一に助けてもらってからです。そんな感じで筒井は祐一と知り合うまでは、派手な女関係でした。それなのに、祐一の素直で純粋な人柄に惹かれて、癒され…

8

報われない恋の代償 小説

義月粧子  小路龍流 

冷血の美学

 これまで幾多の薄倖な受けをさらなる不幸のズンドコ(死語ですか?)に容赦なく突き落としてきた義月作品。その報いを一身に受ける羽目になるのが本作の攻めの龍二です。野良犬と深窓の令嬢の身分を超えた恋といえば、大映ドラマの昔から、ある意味王道でもあるわけですが、本作ではなんたって令嬢ならぬ旧華族のおぼっちゃま、受け葭也のクール・ビューティーぶりが際立ってます。
 
 クールというより冷血、その美貌の…

3

獣欲 ―花嫁は狼に奪われる― 小説

あさひ木葉  小路龍流 

奥深いテーマが暗喩で両性具有として書かれていると思える作品

新刊チェックで粗筋を読み、特典が付くということで、
いつものお店で予約をして購入しました。

今作は第一話と第二話の二部構成になっており、
第一話は受けが故郷の因習の呪縛から解放されるまでの内容で、
第二話は受けと攻め二人の進展と変化が描かれています。

受けの和彦くんの、潔いところや意思が しっかりしているところ、
冷静になって分析するところ、自分が壊れてでも矜持を
守り抜こう…

8

翻訳家は愛を知る 小説

  小路龍流 

凍った心を融かすには…?

“人タラシ”と呼ばれる程のアポ取り名人、永倉は、出版会社の編集者。
見た目の華やかさをフルに活用し、時には控えめに、
相手次第で臨機応変に接する事のできるコミュ力の持ち主です。
バイセクシャルゆえ相手に困る事もなく
両親の夫婦として冷えた関係性を見てきた過去から、
誰にも執着せず、楽しい恋だけをしてきた男が
はてさて、永遠を信じたくなるお相手とは…。

児童書の翻訳って、きっと小難…

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