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小野塚カホリ
まぎぃ
ネタバレ
短編集です。 最初は、漫画家さんとアシスタントの話。お話を動かすのは、同業者の友人。 憧れの漫画家、池谷さん。一度でいいから抱いて、と思い切って言ったら、後でデートに誘ってくれて、許してくれた。 池谷が亡くなった後、アシから独立していた沓澤は自暴自棄になりますが、口は悪いけどいい友人がそばに居て、仕事が手につず死のうとした沓澤に、先生も気持ちがあったんじゃないの、と解説してくれる。 そ…
小野塚さんの中では割と爽やかで明るめの短編集なのではないだろうか。 法律事務所が舞台のオムニバス形式。 かわいい中学生に、どうしようもなくメロメロになってしまった弁護士。弟にあげるからと嘘をついて、シャツをもらう。(もちろん仕事場でくんかくんかしている) なんだかんだいいながらも、その変態行為を許してしまう、拓。 他に、おなじ弁護士の川原と佐原の話。これはハッピーエンドへの余韻…
ふばば
痛い。痛いよ… 文学的なのは時代性?の短編集。 「ぼくはね」前編・後編 ヤクザもの。 そして、ふたなりもの。(小さいペニスと、小さい乳房を持つ) ここで凄いと思うのは、受けの風俗嬢(←ふたなり)がシーンによって本当に少女に見えたり少年に見えたりするところ。 ヤクザの組長が風俗嬢とプレイの最中に腹上死し、組の幹部が嬢を始末することになり山奥で2週間過ごす。その間の2人の通いあう心、と…
いろんな思いのカタチ、いろんな恋のカタチ、の短編集。 「ラグランスリーブ」 弁護士が焦がれているのは、中学生。 小野塚カホリさんの作品の「少年」て、中学生が多いですよね。 その弁護士サン、そのコのシャツを欲しがって、シャツを抱いて寝るようなプチ変態さん。 …な割には手を握って赤面したりと純情で。 ところが!そのコは弁護士さんがお勤めの法律事務所の息子だった!というオチ。 「蘭…
4作品プラス超SS1編の収録。 「らしゃめん」 貧しい農家の四男坊が横浜の商家に養子に出され、イギリス人の貿易商と出会って身を持ち崩していく…という話。 話が進むにつれ、どんどん彼の境遇は落ちていく。 M趣味のエドワードに引きずられるようにアヘンをやり、エドワードと共にSMパーティに出て… しかし賞味期限の切れた彼の行く末は。 少年の転落物語なのか、異国趣味の耽美系ともいえるバッド…
BLどうこうというより、マンガとして面白い1冊。 そして装丁が素晴らしい。今こういう表紙って全く見ませんが、色合いといい字のぼかしといい、何か怖く甘さのない雰囲気が好みです。 「夏が来れば思い出す」 「深夜少年」収録の「息もすんじゃねえよ」の続編。 修二の仕事仲間、漫画家の沓澤が主人公。 沓澤の憧れの漫画家・池谷さんは、生まれつき心臓が悪く、時に発作も起こしていた。5年前アシをしてい…
表紙がとても素敵です。色の使い方や、どこか金子國義の描く少年のような。 内容は4作品収録。 「欲望は立ったまま眠っている」 既婚の教授と付き合っているゼミ仲間・伊勢谷の偽装工作などを手伝う大学生の小日向。 その内、小日向は伊勢谷に恋してることに気づくが… 「僕はひた走る」 高3x高2。 2人は両思いのはずなんだけど、受験生の水内と1年下の幾島の心に占めるものは隔たりがあって……
ひろびろ
理屈ではなく、感情と衝動が全て。そんな刹那的な若者たちの描かれている短編集でした。 1998年出版ということですが、その時代の空気を感じられる作品だなと思います。 どんな漫画や小説も、時代に全く影響を受けずに生まれてくることはありませんが、それでもより濃厚に時代の影響を受けて生まれてくる作品もあり、まさしくこの作品がそうなのではないかなと思います。 モノローグや行間から漂ってくるような…
私にとって、小野塚カホリ先生の初読み作品でした。久々の再読。 「対象ロマン」 2006年作品。 とても複雑で、青い悩みと痛々しいほどの苦しみを感じる。 というのも、息子の友達を口説く父親が登場する。 「息子の友達」は「息子」に恋を感じてるから、当然彼の「父親」なんかとどうこうなりたくない。 しかもその父親が本当に好きなのは、「息子の友達の父親」… 代わりにしてないなんて言いながら…
短編+表題作の2作品収録。 「メガネをかけて」 ストーリーとしては、アパートの大家の息子・園田が上の階に住んでいる男の元に通ってきていた若い男に惹かれるお話なんだけど、何と言ってもその「上の階の男」が老人であり、その恋人だった若い男は騙されていたのでも金目当てでもなく、真性のジジ専だという… そしてそのきっかけは何と、自分の本当のお祖父さんが初体験だったという… ある意味衝撃作。園田の…