小山田あみさんのレビュー一覧

翠眼の恋人と祝祭のファントム 小説

鏡コノエ  小山田あみ 

これからシリーズ化するのかな?

ゴシックBLにふさわしく、舞台は17世紀のイギリスを彷彿とさせる架空の都市ラヴィリオ。
石畳、馬車、猟奇的な事件とくれば、ヴァンパイアかと思いきや「ジェンティ」という謎の怪物を熱血刑事攻めとツン受けハンターが討伐する物語です。

ファンタジー系BLですが、苦手な方でもすんなり入っていける内容です。わりと事件としては現代にも通じるところがあり、(薬物で意識を奪い、命や貞操を奪う、体の一部を集め…

5

翠眼の恋人と祝祭のファントム 小説

鏡コノエ  小山田あみ 

妖しく(怪しく)美しい世界

ジャンルはゴシックホラー?テーマパークの怖い系が苦手な人にはちょっぴり怖い世界や事件かもしれませんが、BLとしてはもちろん怖くなく、しっかりツボが押さえられていて作者様の巧みさを感じます。

オリヴァーもレイモンドも表現のしかたは違えどまっすぐで応援したくなります。もっと取り澄ましたものかと思いきや、ふたりとも健気で想い合っていて微笑ましく萌えました。
1作目のためか最低限の登場人物で、作品…

5

調教は淫酒に濡れて 小説

砂床あい  小山田あみ 

試される主従の絆

私にとっては、SMものへの扉を開いてくれた特別な思い入れのある作品です。
「調教は媚酒の香り」の三年後のふたりを描いた、愛に満ちた淫靡で甘いお話、ぜひ二冊セットで読んでほしい。

冒頭、いきなりフランス語のレッスンをしながらの調教シーン。
前作で恋人同士として結ばれたふたり、もうSMプレイはしないのかな? という心配は早々に吹き飛びます。

宗司は新しい事業に着手していますが、なかなか…

3

翠眼の恋人と祝祭のファントム 小説

鏡コノエ  小山田あみ 

ゴシックロマンの世界です。

ホラーあり、謎解きあり、そしてラブありと言った、ゴシックロマン風ファンタジーになります。

初読み作家さんですが、設定がどストライクの為、購入しました。
個人的に、この手のゴシックホラーと言ったお話が大好きなんですけど、意外とBLでは少ないんですよね・・・。


内容ですが、特殊な事件を扱うゼロ課の刑事・レイモンド×王立幻象調査部ー通称「饗宴の狩人」の凄腕ハンター・オリヴァーによる、バ…

6

調教は媚酒の香り 小説

砂床あい  小山田あみ 

SMの認識が少し変わりました

自分のどんぴしゃ好みを模索中。
今回のテーマは『SM』
もとより支配するされる関係に美味しさを感じていたのでそれなりに楽しめました。
初っ端からの排泄シーン、良かったです。

SMについてはただ痛めつけ、られることに性的快感を感じる…なんて上辺だけの知識だけでしたが、踏み込んだところまで知れた気がします。
なかなか奥深いんですね。
セーフワードの存在、覚えておきたいです。…

3

色悪幽霊、○○がありません! 小説

中原一也  小山田あみ 

アホエロトンチキですね。

何が無くなったの?と思ってたら、まさにナニ。
痴情のもつれで殺害&チンコを切断されてしまい成仏できない不良おやじ・土方の霊の頼みで、失われたチンコ探しをする羽目になる安田……。

チンコがないんじゃエロはできないよねぇ?道具に頼るのかなぁ?と思ってたんだけど、結論として「やりまくり」です。

受けは無自覚だけど、特殊能力がありそのおかげで幽霊なのに実体化できちゃう土方。
おまけにそのパ…

1

彼は優しい雨 小説

水原とほる  小山田あみ 

互いを引き出すベストな着地点としての恋愛関係

アラサー美青年デザイナーと、アラフォー文系大学講師。
人生のターニングポイントを既にいくつか超えてきた、そんな彼らが出会った先。

平均してストーリーは地味かもしれません。切なさや興奮の成分は非常に控えめです。
はっきり言ってしまうと恋愛至上主義ではない。しかしその分登場人物の心の動きをじっくり描いた魅力的な作品でした。

全編受目線で進みます。文体・言い回しはやや硬く一文が長めです。…

5

調教は媚酒の香り 小説

砂床あい  小山田あみ 

死んだら棺桶にこの本を入れてほしい

そもそもこの本を読んだきっかけは、ちるちるのソムリエさんに、オススメされたことでした。
その頃はまだBL小説ってあまり読んだことがなくて、SMにも特に興味はなく。でも、ソムリエさんに訊くとよく出てくるので、軽い気持ちで買ったんです。

で、まずこの表紙ですよ。とてもリビングに出しっぱなしにしておけない…!
淫靡、耽美としか言いようのない、小山田先生の美麗イラスト。素敵すぎる。

そして…

13

探偵は止まり木で眠る 小説

伊郷ルウ  小山田あみ 

正直、苦手なタイプ

某ハードボイルド小説を思わせるタイトルと、小山田あみ先生のイラストに惹かれて読んでみました。

恋人を亡くし、想いを断ち切れずにいるバーテンダーの天海と、そんな彼を熱心に口説いてくる杉崎。
読んでる側としては、つき合ってみてもいいんじゃないの?と思うのですが、実は元恋人との関係で、天海は攻め。でも杉崎も、自分を「抱きたい」と言ってくる……。つまり攻め✕攻めのお話。

結論から言うと、こう…

0

おやすみなさい、また明日 小説

凪良ゆう  小山田あみ 

美しさに泣きました

美しさに泣くってこういうことなのか。

欲張りな私は、小説には情報量の多い非日常を描いたものを求めがちで、気付けばいわゆる日常を舞台とした恋愛小説というものはあまり読んだことがありませんでした。
雨続きのこんな日はちょっと切ない小説でも…なんて軽い気持ちでランキングから手に取ってみたこの作品ですが、私もう、凪良先生の虜です。

10年間付き合った恋人と理不尽な別れ方をした小説家のつぐみと…

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