きたざわ尋子さんのレビュー一覧

硝子細工の爪 小説

きたざわ尋子  雨澄ノカ 

孤独な青年が恋をして救われていく

きたざわさんお得意のリアルな日常に一つのファンタジー設定。
ちょっと『飛べない鳥』の雰囲気を思い出しました。
今回は、恐怖や怒りの感情がその対象者に向かって負のエネルギーを爆発させることで不運を与える特殊な能力を持った少年の悲劇と能力者を生み出す一族の話。

二股かけた挙句逆ギレした親友の彼女に怪我をさせそうになり庇った親友に大怪我をさせてしまったことがトラウマとなり隠遁生活をしている宏海…

4

君が恋人にかわるまで 小説

きたざわ尋子  カワイチハル 

流され受けを好きになれず……

6歳年下の亘佑(攻め・24歳)を、幼い頃から弟のように世話してきた絢人(受け・32歳)。
ある日、亘佑から20年越の想いをぶつけられ…。

優柔不断な受けが終始流され流され~…なお話。
受けの性格に反比例するかのように周囲には強引な人間ばかりで、彼らに何か言われるたび流される絢人の意志はどこにあるの?って感じでした。

亘佑は幼い頃から絢人のことが好きで、絢人がどんなに優柔不断でも愛想…

4

君は僕だけの果実 小説

きたざわ尋子  カワイチハル 

マカロンみたい

サクッと食べるとホロホロ崩れる、甘いお菓子みたいなお話でした。
とりあえず、主人公が健気ないい子で、とにかくモテモテ。
母の再婚で、一人で切り盛りすることになった下宿の住人は、幼なじみの男らしいイケメン、王子と呼ばれる大学生、チャラい年下の大学生。
幼なじみと王子の二人からアタックされて、心は幼なじみに傾いて、でも、どうしても、最後の返事ができないのは、二十歳になったらある人の愛人になる約束…

0

昼も夜も 小説

きたざわ尋子  麻々原絵里依 

甘やかし系の歳の差カップル

最初表紙をみてF1ものかと思ったのですが、バイクレースものでした。
バイクレースの知名度の低さなども切々と書かれてるし、どんな業界かもわかりやすく書かれていて読みやすかったです。

きたざわさんの本は何冊か読みましたが、既読でこれが一番好みかも…と思えました。
デビュー作の再販らしいのですが、書き下ろしの短編がラストに入っています。

高校生でバイクレースをしている尚都は業界で有名なレ…

1

秘密より強引 小説

きたざわ尋子  神田猫 

お仕置きHこそ載せるべきでは!(涙

わたしの中でのきたざわさんは『年上攻め』という印象で、『年の差』好きのわたしはもっと自分に合えばたくさん読みたいんだけどなあと常々思っております。
なぜきたざわさんが苦手だと感じるのかは、わかっているのですが…

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受けの奎斗は綺麗に整った顔立ちの大学一年、18歳。
小さな秘密を持つために、毎日平穏無事に生活できれば良いと考えているマイナス思考…

1

恋は憂鬱で出来ている 小説

きたざわ尋子  紺野けい子 

もうひとつ欲しかった

襲われかけた幸(受け)が、伊原(攻め)に助けられる。しかしその夜に抱かれ、そのまま住むことになる。…までの、前半はとても面白かったです。

わらわらと登場してくる伊原のマンションに暮らす有純・樹利・古城といったサブキャラも楽しい面々で良かったです。

ただ、伊原が幸を好きになったのも早くあっさりとしたものでしたし、幸をストーカーしていた神沼も小物で簡単に排除してしまいましたしで、後半は物足…

1

君は僕だけの果実 小説

きたざわ尋子  カワイチハル 

安定して読めるけど…

可愛らしいお話を目指して書いたとあとがきにありますが、その言葉通り、大きな事件やアップダウンなども全くありません。
幼馴染み同士なので、関係性も安定していますし。

〈ハイム花みずき〉の管理人の水貴(受)は、母親が再婚し一人で下宿屋を切り盛りすることになります。
そこに幼馴染みの拓也(攻)が仕事の移動に伴い下宿して来ました。

水貴は母親が再婚するまで、カフェレストランという名の古い喫…

5

イミテーション・ロマンス 小説

きたざわ尋子  陵クミコ 

禁断の恋が禁断でなかったとしたら…

何もこんなに複雑な設定にする必要があったのかなというのが第一印象。
大学1年の智樹の母親は、子連れ再婚の男と結婚して智樹を生んだので、異母兄と両親の4人家族だった。
それが実は智樹は母が浮気の結果生まれたので父とも兄とも血のつながりがなく物心ついてから家庭の中で居心地の悪い思いをしてきました。

智樹の実父は若くして亡くなっているが、結婚はしていなかったが智樹の他にもう一人子供がいて異母兄…

0

同じ声を待っている 小説

きたざわ尋子  佐々成美 

兄ちゃん最強(笑)

社会人・谷原(攻め)と大学生・和沙(受け)の恋愛話なのですが、和沙の兄・弘威が強烈な人物で、そっちの方が印象に残りました。二人の恋愛なんてかすんでどうでも良くなりましたよ(笑)

弘威以外に、谷原の友人として根津と西岡、西岡の妹、と脇キャラが登場しているのですが、特に何をするわけでもない「良い人」です。悪い人がいないので、後味は悪くないですが、ストーリーにパンチもありません。

二人が和解…

3

君なんか欲しくない 小説

きたざわ尋子  鈴倉温 

題名と合っていない気が

スピンオフの元となっている「また君を好きになる」を読んでいない状態です。友人CPがやけに登場しているので、さては…と思ったらやはり元作品があった、というくらいなので、読んでいなくても支障はありません。でも先に読んでいた方が、もやもやせずにスッキリしそうですね。

題名が「君なんか欲しくない」なので、千倉がツンデレなのかと思いきや、そうでもなく。誰かにそう言われて拒絶された過去があるのかと予想を…

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