かわい有美子さんのレビュー一覧

いとし、いとしという心(2) 小説

かわい有美子  南田チュン 

殿方の京都弁、腹黒そうで好き

「腹黒陰険ヤンデレさん」と「清純天然毒婦さん」の、しっとりはんなりしたお話。
二人の高校生編と、前作に続くお話の2話構成。
「ユキウサギ」
高校生といえば、まだまだ子供、
千秋もユキも、お互いに肉欲に負けてしまいます。
といっても、キスやさわりっこ、素股止まりの関係ですが、お子様な接触の分、禁忌感が高くてよけいに隠微。
最後に千秋は、東京へ逃げ出すことでユキを解放するのですが、、、

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いとし、いとしという心(2) 小説

かわい有美子  南田チュン 

やっとラブラブになれる?

『ユキウサギ』は、千秋が侑央に執着を持ち始める頃のお話。
千秋視点でお話が進むため、狡さや執着や腹黒さ全開で、何を考えているのか丸わかりです。
それだけに、重い、重い。
体調次第では、鬱っとなりそうな気が。

千秋のあまりの執着さに、侑央がだんだんと笑わなくなっていくことに気が付き、ようやく自分のしてきたことを振り返るわけです。

ですが、千秋は侑央のことを『案外頑固』と思っているわ…

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いとし、いとしという心(2) 小説

かわい有美子  南田チュン 

あとがきでかわいさんが、「陰険腹黒なヤンデレ男」と「清純派、やや天然毒婦気味」と二人のことを解説しています。まったくそのとおりですね。

京都の老舗旅館「井筒屋」の次男・井筒千秋と隣の紙司「兎月」の一人息子・観月侑央のシリーズ2作目。

【ユキウサギ】
侑央と千秋の高校生時代のお話。
お隣同士で一つ違いの二人は、兄弟のように育ってきましたが、侑央は千秋の兄・荘一に片想いをしており、千秋はそれを承知で侑央を思っています。
荘一は外見も性格も申し分のないくらいできた男ですが、意外に無神経なところも多いのです。
年の離れた弟た…

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いとし、いとしという心 小説

かわい有美子  南田チュン 

男なのに喪服の未亡人みたいな色気が!

男にも未亡人萌えというのがあるのなら、これはそれが一番似合う登場人物です。
何より、舞台が京都で老舗旅館に紙処、京都弁のはんなりした空気が一層それを引き立てて、しっとりと進むお話にとてもマッチしていました。

老舗旅館の若旦那・荘一が亡くなった葬儀のシーンから始まります。
隣の侑央は、荘一がずっと好きだったのです。
そこへ東京から帰ってきた次男の千秋。
旅館の跡継ぎを引き受けるという条…

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いとし、いとしという心(2) 小説

かわい有美子  南田チュン 

狡さはコンプレックスの裏返しでした

一作目「いとし、いとしという心」で思いを遂げた攻め様と受けちゃんの、高校時代のお話と、本当の恋人になるまでの現在のお話の2編が入っております。

一作目で、兄・荘一が亡くなったことから実家の老舗旅館を継ぐことを条件に、幼いころから心を寄せていた幼馴染のユキを手に入れた千秋でしたが、
実は高校時代も、ユキの荘一に対する想いを逆手にとって、自分のものにしようとしていた腹黒な千秋。
でも、それは…

2

流星シロップ 小説

かわい有美子  小椋ムク 

これはボーイズラブだけども 女の子なら誰しも憧れちゃうような甘酸っぱい恋のお話。

『空色スピカ』を読んでたときに
すでにニヤニヤ視していた衛守と峰のお話。

腹黒王子様を守るナイトの衛守・・・ふたりは遠縁の親戚で
幼い頃に面識もあった。
全寮制の男子校・清泉学院の中等部、高等部までのお話。
タイトルどーり甘いけども、甘いだけじゃなかった。

なんでも出来ちゃう腹黒王子の峰のがんばりや一途な想いは
ビシバシ伝わる。
十代の初恋って素晴らしいね。

これはボ…

2

空色スピカ 小説

かわい有美子  小椋ムク 

エッチもあるけどピンク色じゃなくて、空色な淡い恋の話。

後ろから声を掛けて振り向く顔が好きとか
自転車に二人乗りして腰に手をまわすドキドキとか
はじめて手を繋いだときのぬくもりとか

はぁ~(ノд`*)おとめちっく。

携帯禁止の全寮制の男子校。
生徒会長と副会長に任命される高校2年生同士。

健全な男子高校生生徒会の目的は
学園祭にどんだけ女子高を呼び込めるか!
そんなひどくばかばかしくも大真面目な青春。

敏腕キレ者の眼鏡…

2

空色スピカ 小説

かわい有美子  小椋ムク 

さわやかな青春もの

緑豊かな八ヶ岳山麓の高原に立つ名門清泉学院を舞台にした青春物語。
生徒会ものです。
近隣の女子高生の人気を得るために、生徒会長には美形を選ぶとか、生徒会長は選挙ではなく、前生徒会執行部が指名するとか、いろいろキラキラしい生徒会もののような感じですが、その辺はかわいさんなので、決してとんでも生徒会ものではありません。
幼い頃からピアノに打ち込んできたけれど、中学の時に、自分には本物の才能はない…

3

流星シロップ 小説

かわい有美子  小椋ムク 

このシリーズの中では衛守が一番好き

『空色スピカ』で、見事なまでに白馬の王子っぷりと
食えない計算高さを見せていた前会長・峰と
峰を影でずっと見守っている前副会長・衛守のお話。

二人の出会いから再会、そして生徒会の主軸となり
お互いになくてはならない存在になっていくまでの
長い間の二人の心の移り変わりが描かれているんですが
前作では飄々としたイメージだった峰が
実は、複雑な家族関係や美しい容姿が原因で
自分を守る…

4

上海金魚 小説

かわい有美子  花本安嗣 

地味ですがしっとり

題名にもなっている「金魚」が出てくるシーン。橋の上で金魚を売っているところに出会う2人ですが、滝乃がいろいろと金魚に関してのうんちくをしゃべるわけです。でも、余計なことは言わない。
ここで売られている金魚は、観賞用に売られているのではなく、徳を積むという仏教的な観念で橋の上から放流するためのものだと言うこと。そして放流された金魚は、じきに他の魚や鳥たちの餌になってしまう…と言うことを。だって、佑…

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