かわい有美子さんのレビュー一覧

銀の雫の降る都 小説

かわい有美子  葛西リカコ 

こんなにも美しい愛は初めて

ファンタジーは苦手なので、ずっと避け続けてきたのですが
「骨太な作品を書かれる作家さんのファンタジーだから…」
と、思い切って手に取ってみました。

読んで正解!
静かで穏やかだけれど、一途でとっても熱い想いにウルッとくるお話でした。

とはいえ、一読目の時は
予想していたよりも淡々と話が進んでいくため
涙ポロポロとはならず、何となく物足りなさを感じました。

なので、しばら…

6

饒舌に夜を騙れ 小説

かわい有美子  緒田涼歌 

期待以上によかったです

かわい先生の作品はほとんど既読ですが、警察関係のモノは平河寮シリーズ読了後、しばらく手に取っていなかったのでかわい先生のこのジャンルの作品は久々でした。

今作は、事件やお仕事描写と恋愛の分量のバランスが非常に良かったです。個人的に、警察関係のBL作品はこのバランスが非常に重要だと思います。事件やお仕事描写が中心すぎてBLとして萌えられないのもよくないし、かといって逆に、この人たちちゃんと仕事…

3

上海 小説

かわい有美子  竹美家らら 

China rose

とてもとても胸がギュッとなる話でした。
映画1本見終わったあとの心臓のドキドキと同じものを味わってます。


とにかく、エドワードの健気さに涙、涙です。とにかく読んでいて辛かった……。
1章最後の、『人生で一番、幸せな時期といえたかも知れない。』この1行に込められています……
一途に思い続けたレイモンドとの再開では一方的にかすかな失望をされ、女性と結婚直前までいき、自分を捨てた母に重ね…

1

EGOISTE 小説

かわい有美子  石田育絵 

時々読み返したくなる作品 作品全体の感想

かなり前の作品で、だからこそなのかもしれませんが、最近のbl作品とは一線を画す、全体からにじみ出てくるような色っぽさと、うまくいえませんが何か圧倒的な雰囲気のある作品でした。これがデビュー作なんてかわい先生はただただ凄いです・・。

攻めで、強引で自信あふれる先輩医師である古谷が、いつも使っている香水に関する描写がとにかく色っぽかったです。特に、古谷が情事の翌日につけると看護師たちに噂されてい…

2

いとし、いとしという心 小説

かわい有美子  南田チュン 

2巻の前半→1巻→2巻の後半 の順に読むのがオススメ 二冊通しての感想

かわい有美子先生は作家買いしている作家さんです。今作は、リアルタイムで追いかけていたわけではなく、完結してから購入し、たまたま2巻の方が先に届いて1巻が届くまで待ちきれなかったので、レビュータイトルのような読み方をしてみましたが、結果的に大正解でした。

というのも、2巻の前半は、攻めと受けの高校時代のお話なので、幼馴染みとしての関係性(攻めは幼い頃から狙ってたわけですが受けにとっては)から1…

4

墨と雪 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

平河寮シリーズで一番好き 続きも楽しみ

平河寮シリーズ全て読みましたが、今作が一番好きでした。なんといってもカップリングが私の好みのど真ん中で、非常に楽しめました。

甘い水を読んだときに、これこの話では当然遠藤と神宮寺がくっつくんだろうけど、仮に篠口さんと遠藤がくっついた場合、篠口さんが攻めなのか・・?私の好みとしては篠口さんは完全に受けなんだけどな・・。と思っていたので、今回は篠口さんが受けでよかったです!

そしてまた攻め…

13

上海金魚 小説

かわい有美子  花本安嗣 

ゆったりと進むやさしいお話 手元に置いておきたい

かわい先生の作品が大好きで、刑事ものも歴史ものもSFものも色々読んできました。今作を含むシリーズの中では、恐らく透過性恋愛装置が一番人気だと思いますが、私はこれが好きです。

恋愛としての進み具合はかなりゆったりですが、所々で滝乃が佑季を大切に大切に慈しんでいることは伝わってくるので、ほっこりとあたたかい気持ちになります。上海という異国の地での、自然や食事など様々なことに関する情景描写も、さす…

5

上海 小説

かわい有美子  竹美家らら 

blらしい歴史もの 手放したくない一冊

かわい有美子先生は、bl小説を本格的に読み出すきっかけとなった大好きな作家さんです。小説では唯一、作家買いをしているくらい大ファンです。

先生の作品が安心して作家買いできる理由は、なんといっても魅力的な文章にあると思います。いい意味でライトノベルらしくない、正確で時に詩的な美しさもある表現や言葉遣いをされていて、読後は重厚な一般小説と同じくらい満足感と達成感があります。何冊も作品を出されてい…

3

銀の雫の降る都 小説

かわい有美子  葛西リカコ 

かわい先生異色のSFもの

文章はさすがかわい先生という素晴らしさで、イラストもすごく世界観にあっていました。あとがきで、かわい先生が葛西リカコ先生のえの雰囲気はSFものの方が合うのではと担当の方にいわれたと書かれていましたが、まさにSFにぴったりの、どこか現実味がないくらい繊細で美麗なイラストでした。

ラストは少し物足りないと思いました。でもその物足りなさというのは、ストーリーの詰めが甘くてこれで終わりかい!なんだか…

7

EGOISTE 小説

かわい有美子  石田育絵 

かわい先生のデビュー作 三冊通してのレビューです。

文章はやはりデビュー当時から素晴らしかったのだなと思いました。

全体的に白井くんが少し女の子っぽすぎるかなと思ったところもありましたが、育った環境も複雑ですし、古谷の強引さとのバランスはこのくらい女々しい方がうまくとれるのかなとも思いました。

親族に対していつも縮こまっていた白井が、1巻の最後で次兄に対してはっきりと抗議することができたところは個人的にスカッとしました。

2巻は、…

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