かわい有美子さんのレビュー一覧

人でなしの恋 小説

かわい有美子  金ひかる 

ジェラシー

読後のスッキリしない感じは変わらずなんですが、時間が経って再読してみるとなかなか発見がありました。本作は作者様が描く時代ものの雰囲気が楽しめる作品です。

刊行は2010年。舞台背景は昭和初期で、もうこれ、自分の中では『草◯花』BL版オマージュといいますか…。BLといえども現在のわかりやすい攻めと受けの関係性を描いたものではなく、あらためて読み返すと男性が同性に懸想する生っぽい部分に踏み込んで…

3

墨と雪 2 下 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

圧倒的スパダリに包み込まれる

シリーズ作品ですが今作が初読みです。
あらすじと円陣先生の美麗イラストに惹かれ墨と雪から読み始め、墨と雪2/下巻までノンストップでした。

篠口の人となりや背景、黒澤、遠藤、神宮寺との関係性など丁寧に描かれていたので、わかりやすくすぐにストーリーに入り込めました。

公安から離れた篠口へ再び接触してきた黒澤の本当の目的は篠口への警告だった、っていうのがカッコよすぎます。
それを決して篠…

10

墨と雪 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

新刊の予習

最近刊行された新刊が気になりすぎたので手に取りました。
新刊のほうの作品説明で、”受が拉致される”とあって、本作を読んだらこちらでも拉致されてたので、”ええ??何回拉致されるのよ!?”って心配になったのですが、違うんですね、、こちらの事件の続きという説明だったんですね。安心しました…。

本巻の頁数はほとんど拉致事件の顛末なので、”もっと攻受中心のドラマがみたいな~”という気分になったので、…

5

墨と雪 2 コミコミスタジオオリジナル特典書き下ろし小冊子 グッズ

ハッピーバースデイ

コミコミさんで上下巻セット購入するといただける小冊子。下巻にあった黒澤の誕生日のお話しでした。大人な甘さを堪能できますので、本編同様、神✕100です。今から買うなら絶対これ付いてくる買い方にするようオススメします。

++以下 よりネタバレ

篠口が作ったというウィークエンドシトロンというパウンドケーキ。それを前にレイディと一緒に歌を歌うんですよぅ!!!甘いよぅっっ!!!なにこのカワイイ生…

6

墨と雪 2 下 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

篠口に寄り添う黒澤 

かわい先生の努力を感じる作品だった。
 医療や犯罪の資料集めは、大変な作業だったと思う。
それだけの労力を入れこむだけある、思い入れが深い作品なのかもしれない。

黒澤は、辛抱強く、愛をこめて、篠口の負担にならない距離で様子を観て、ずっと看護を続ける・・まねできない。
前作品でアクが強い、オレ様風な振舞が多いちょっと嫌な奴だった黒沢。
公安で培った知識から篠口をプロファイルした上で、篠…

8

墨と雪 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

主人公の無事を本気で案じておりました

続編が数年ぶりに、しかも上下巻で出る、という情報を聞き、それならばと1冊目を読んでみました。
主人公が事件に巻き込まれたり、精神的にやばい人から横恋慕されたり、という展開はよくあると思いますが、私はこの作品ほど主人公の生命の危険を感じたことはありません。
拉致られるまでは、まあ、あるあると言いますか、ストーキングされる展開も、その相手の人となりも、想定の範囲内でしたが、拉致られて以降、本気で目…

2

墨と雪 2 上 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

続編というより前作を補足するような細かい描写

電子版。

墨と雪の続編ではあるけれど、前編の「墨と雪」の完結部分と重なる。
篠口が、袴田に監禁されて右腕を骨折、救助されて入院するところから始まる。

前作を再読した後に「2の上」を読んだので、
かわい先生の文章も、挿絵の円陣先生も上手くなっている違いが分かる。
実は余り期待しないで読んだけれど、続編を読んで良かったと嬉しくなってしまった。

袴田に拉致監禁され、死を覚悟した篠…

8

墨と雪 2 下 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

おかえり篠口

下巻。雑誌掲載分160Pほど+小編3つ+あとがき+小編1という内容。ぐぐぐぐっとしっとり甘めになった超ご褒美本と思う1冊です。何回も読み返したくなる、するめ本でもあります。甘いのは正義。アサルトスーツも正義。おかえりなさい篠口。神×100。

篠口が病院に戻る日の朝から下巻がスタート。一時退院して表情が変わったので、担当医とも相談して黒澤が一緒にいるんなら退院オッケーということになり・・と続き…

13

墨と雪 2 上 小説

かわい有美子  円陣闇丸 

抱きしめたい

待ち続けていたご本で、ぐわーっと一気に2冊読み、するめのように何度も噛み締めています。篠口、大好きなので神にしました。被害者となって苦しむ受けの心情を読むならピカイチだと思うお話で、雑誌掲載分160頁ほど+公安にきた当初の黒澤と篠口のお話90頁ほどです。

袴田の所から救出、病院で鎮静剤投与され、こんこんと眠る篠口。黒澤は、足繁く見舞いに通い、状態が良くないと言われると病院での付き添いもし、年…

10

世界の半分 小説

かわい有美子  葛西リカコ 

しっとりと密やかな二人のお話

しっとりとして静かでひそひそと語られるようなお話でした。

こんなにされたらお互い好きになってしまうよ…。

冒頭はエルヴァン視点その後はずっとカイ視点で現在から過去を回想し行き来しながら語られ。

不遇の皇子エルヴァン。よくこんなに優しく真っ当に育ちました。母を殺され父や兄達に疎まれ、いつ殺されるかわからない日々を鳥籠の中で生きてきて。

悲劇の王子カイ。国を襲われ家族も民も殺さ…

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