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3/4(合計:36件)
かわいゆみこ 東条ひかる
むつこ
最初の50ページで、世界観の虜になりました。 もったいないから読むのをやめたくなるほど面白かったです。 息づまるような悲しい展開、皮肉な運命。男三人女一人の四人の兄弟の性格づけの完璧さと、複雑に絡み合う互いへの心理。 残虐なマフィアのボスである父親の人間らしい面には、人物造型の上手さを感じました。 敵である人間が味方で、敵側にも複雑な心理模様があって…なんだろうなぁもう…。 『ゴッドファーザー』…
かわいゆみこ 石原理
『いのせんと・わーるど』の続きです。 ぜんぶで三冊になるという予告があり、この巻のあとがきでも「最終巻もよろしく」と書かれてますが、最終巻はいまだ出てません。 ただ、読みながら「これはもしかしたら読者からの反応が悪かったのかもなァ…。だから最終巻が出ないのかも」とか思いました。 ラブ描写が圧倒的に少なく、さらにストーリーの硬派っぷりに拍車がかかってるんですよ。 主役二人は多少の心理的すれ違いはある…
めちゃくちゃ面白かった。 さすがかわいさん! ただ、全三巻を予定されてたらしいのですが、二巻まで出てて、いまだ完結してないようです。 どこかで新装して完結させて欲しいなと心から思います。 タイトルから想像できるような柔らかい話ではなく、検事と検事の硬派なお話。 再会ラブなんですが、主役の二人には共通の友人がいて、事故で亡くなってます。 受けは、その友人にずっととらわれている。想いを告げられて一度…
かわいゆみこ 金ひかる
すいません、新装されてるのに旧版のレビューで。 古本屋で、かなり前に買ったもので。 新しく購入される方は、書き下ろしつきの新装版を買われたほうがいいと思います。 のちの名作『空色スピカ』『流星シロップ』を彷彿とさせる、かわい有美子さんらしい爽やかな青春学園ものでした。 かなり昔の作品なんですが、古さはあまり感じなかったです。原点はここにあったんだな、なんてことを思いながら読みました。 何が良いっ…
かわいゆみこ 今市子
くまころり
ネタバレ
夢色十夜シリーズ中、最もBL度が高いと密かに思っている第2巻。 BL度というと語弊があるかもしれませんが、本書に収録された『鵺』は倉さんの素敵さを堪能できる一作です。 鷹司くんのおねだり(笑)に負け共にやってきた因習渦巻く山村で鵺への生贄にされることとなった2人。鷹司の有する知識と機転で鵺の怒りは解け、何とか2人は助かり村人達も鵺の呪いから開放されるのですが、なんといっても本作の眼目は鵺と…
10年も昔の小説を今更レビューです。 需要がないことは重々承知しつつ、昨今のかわい有美子さん復刊ラッシュの波に本書も乗ってほしいという期待を込めて…! はっきりいって、このシリーズ(全3巻)はBLではありません。 本書は、人を食った美人で世間知らずの妖しいもの好きおぼっちゃま鷹司くんが、誠実で男前の常識人倉橋くんを可愛く振り回す様子をニヤニヤ楽しむ小説です。 なので、「愛してる…」「オ…
雀影
大阪地検を舞台にした、検事さん物の第2巻。 野々宮は、1巻の、保険金殺人に端を発した事件が、暴力団や総会屋、そして大物政治家にまで連なるような大きな事件解明への糸口になると設けられて特捜部に配属になる。 伊能とのつきあいも、忙しいながら少しずつ落ち着いてきていた。 そこへ、伊能が東京への転属することになり、、、 というわけで、野々宮も伊能も、それぞれの事件解明のために頑張っているのです…
と、思わず確かめたくなるような、硬派シリアスシリーズ。 この本、実は、タイトルと作者名だけで、内容も、表紙イラストもノーチェックのまま、ネットの中古書店で買ったのですが、よもや、こんな「疵(スキャンダル)」系の本だったとは。 だって、タイトルがひらがなで「いのせんと・わーるど」ですよ。 切ない学園物のシリーズとか、期待しちゃうじゃなですか! でも、「疵(スキャンダル)」も同じ作者さ…
かわいゆみこ ほたか乱
ラブ度は低いんですが、なかなか面白かったです。 かわいゆみこさんは最初、これをシリーズ化しようと画策されてたらしいですが、精神医学の奥深さ難しさに断念したらしいです。 まあ確かに、素人が安易に手を出しても、底が浅いとそれが透けて見えちゃうジャンルですが。 それを差し引いても、じゅうぶん及第点だったと思うんだけどなァ…拙い部分はお話として形がつくようにハッタリきかせといたらいいんじゃないかなァと思い…
かわいゆみこ 笠井あゆみ
時は平安。 平安時代といえば、私の大好きな時代です。 大好きなだけに、厳しい読み方になってしまったかもしれません。 この時代の難しい用語を駆使されてて、よく調べてらっしゃるなァと思いました。 ただ、ストーリーには面白さが少なかった気がします。 エピソードで登場人物の性格を表現するのでなく、説明文(しかも同じ説明を何度も繰り返す)だけで登場人物の性格を表現しようとしたため、キャラに命をあまり感じら…