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ホラーも味付け次第でラブロマンスになるというお話

ものすごく好きなお話でした。両片思いが大好きな私としては、こういう当初の関係性に縛られて素直になれない人たちというモチーフにはきゅんきゅんします。
ただ、倖生の独占欲は地味に轡田さん並に危ないよということをもっとアピールしてほしかったなと思います。シュウに対する行動のエピソードで、倖生の依存心のヤバさがもっと言及されていたら、個人的にはより萌えられたかと思います。
二人の共依存関係のバランスがよりわかると思うので。

と、さくっと感想は終わり、ここからは深読みというか妄想の末に感じたことです。
本書において、飼い主と犬という契約上の関係が、両者とも人間である以上恋愛関係に移行していく可能性は多分にあり、むしろ移行してもらわないと困るのですが(笑)本書のラストではいまだ人間同士の恋愛関係には至ってないのではないかと思います。
倖生を「一目見て惹かれた」轡田はともかく、轡田の「犬」として大切にされることで轡田に依存することとなった倖生の感情は本当に恋愛感情なのか。
立場としては飼い犬だけれど実際は人間であることから生まれる特殊な独占欲とどう違うのか?
これが男女間であったり倖生が元々ゲイなのであればそのような独占欲を恋愛感情と認識(≒誤解)するのも納得なんですが、そうでないぶん恋愛感情ではない依存心である可能性も捨てきれないと思うんですよね。

といろいろ書いてはみたものの、もしかしてこれは深遠なホラーなのか…などとちらりと考えつつ、BLには愛と萌えを求める私は、両片思いの末くっついた愛情過多気味のはた迷惑なカップル話として楽しもうと思います。

こんな恋人(攻め)が欲しいという一腐女子の僻み

なのかと考えつつ以下レビューです。辛口…

二木の行動を一生懸命なのに空回りしてて可愛いとみるか
さすがにダメすぎでしょうと呆れるかで評価が一変してしまいそうな本作。
残念ながら私は後者でした(泣)。

東海林のために頑張るという二木の一連の行動の根底に、なんだか「たとえ迷惑掛けたって東海林のためにやってることだから最終的にはOK」という甘えがある気がして素直にいじらしくて可愛いとは思えませんでした。
相手のためを思っての行動なら結果はどうでもいいってもんじゃねえぞ、と。
東海林に依存しすぎな自分を反省して離れるも新たな依存先は確保してるし。
わがままな受け(攻めでも)が可愛いのはお互いの暗黙のルールの範囲内で節度を持ってわがままをいうからであって、相手や周囲の人々を思いやれず傷つけるわがままは最早ただの自分勝手なのでは…と思います。

とはいえ二木が一生懸命なのは確かですし、東海林もそんな二木を可愛いと思っているんですから当人達は充分幸せなんですよね。
きっとしっかり者の二木なんて東海林は物足りないし!

ただやっぱり周りの人たちにあまり迷惑は掛けないほうが…とむにゃむにゃしてしまいました。

何故この評価なのか自分でもわからない…

ごめんなさい中立で。
以前この漫画家さんの別の作品(書名失念)を呼んで萌えっときた記憶があり、絵柄も可愛いしツンデレ眼鏡受けは大好物なはずなのですが、何故かこの作品には萌えを感じることができませんでした。
可愛い攻めが苦手ということも大きな理由のひとつだとは思うのですが、それ以上に何だかお話のテンポが早くて、「さくさく」というより「はいはーい」と読めちゃう感じでした。まあ裏を返せばテンポがいいということかもしれませんが、個人的には大事な場面ではもう少しタメがあったほうが良いかなと思います。
お話自体はコミカルで可愛らしい魔法使いモノです。
うーんでも本当になんでかなぁ…。もしかしたらその可愛らしさが私には眩しすぎるのかもしれません。だとしたらすこぶる主観的な評価でゴメンナサイ。

古き良き王道。

スパイ!軍人!主従!そして共産圏!!
私の萌ツボをこれでもかとばかりに刺激する設定。いやなんか共産圏の軍モノって、自由主義国のものよりストイックな感じがして個人的に萌えなのです。
こういうスパイものでネタバレするのもどうよと思いつつ、ネタバレせずに伝える技量を持ち合わせていないので、以下がっつりネタバレさせていただきます。嫌な人はお気をつけ下さい。

その能力を見込まれ軍人から情報員となったアレクセイは、西側世界に送り込まれサエキの元で諜報活動を学ぶこととなります。美しいサエキに惹かれてゆくアレクセイですが、彼の極秘任務は西側のスパイ容疑をかけられているサエキの動向を探ることでした。
このサエキがまた素敵なクールビューティーです。しかも自制心の強いアレクセイを陥落させる魔性の誘い受!自分もアレクセイを好ましく思っているくせに相手から仕掛けさせようとする策士です。
そんな感じでお互いに憎からず思っていた2人の関係自体は結構すんなりと上手くいくのですが、他の情報員のサエキに関する不穏な忠告や匂わされる今後の任務など伏線がてんこ盛りで、本巻は設定の確認と説明の要素が強い一冊になっています。

スパイ疑惑については、終盤、サエキはアレクセイを連れて西側の人間と接触します。見せ付けるように西側のスパイであることをアレクセイに知らしめたサエキは、自由主義社会を知り祖国のあり方に疑問を持ちつつも、家族や友人を想うアレクセイに自分をとるか祖国をとるかと残酷な選択を迫ります。そして、サエキへの執着ゆえ祖国を裏切る決意をしたアレクセイがサエキへの忠誠を誓うシーンで本書は終わります。

本巻ラストの時点ではサエキのアレクセイに対する想いはそれほど強いもののようには感じられませんでした。自分の感情にまだ余裕がある感じです。
おそらく今後はこのサエキの心情の変化が見所なのではないかと勝手に睨んでいるのですが、このシリーズ、全3巻の予定らしいのですが2巻までしか発行されていません。
好きすぎる設定なのに「萌」評価なのは、前半部分の文章がなんとなくぎこちなく感じたことと最終巻が出ていないからです。
もう出ないのかしら…。サエキのデレをものすごーく見たいんですが。

倉さんかっこいい!!

夢色十夜シリーズ中、最もBL度が高いと密かに思っている第2巻。

BL度というと語弊があるかもしれませんが、本書に収録された『鵺』は倉さんの素敵さを堪能できる一作です。
鷹司くんのおねだり(笑)に負け共にやってきた因習渦巻く山村で鵺への生贄にされることとなった2人。鷹司の有する知識と機転で鵺の怒りは解け、何とか2人は助かり村人達も鵺の呪いから開放されるのですが、なんといっても本作の眼目は鵺と対峙する時の倉橋くんのナイトっぷりです。
鷹司くんを後ろに庇い祖父から譲り受けた刀を光らせる倉橋くん。相変わらず鷹司くんの気持ちにも自分の気持ちにも全く気付かない朴念仁の倉橋くんですが、この男前っぷりは反則以外のなんでもありません。そりゃ鷹司くんも惚れざるを得ないよなと納得です。
そして、助かったあとに「倉さんがかっこよくて惚れそうになった」と軽口をたたく鷹司君の強がりには口元が緩んで大変です。本当はデレデレのくせに、倉橋くんが鈍すぎるせいでツンデレにみえる鷹司くんは可愛すぎる。

・その他の収録作品
『人魚秘話』は、見世物小屋の人魚に恋した鷹司くんを倉橋くんが心配し、無意識に嫉妬するお話。切ないお話なのに萌えてしまい、人魚さんには申し訳ない。
『雛御前』は、鷹司くんの姉で倉橋くんの憧れの人、玲子さんの夢を倉橋くんが垣間見てしまうというお話。ちなみにこの夢の内容は次巻への伏線となっています。

以上、『鵺』は少々おどろおどろしいお話ですが、恐怖というほどではありません。『人魚秘話』と『雛御前』は切なく美しい作品です。
いわゆるBLではないので本シリーズは全て「萌」評価にしようと思っていたのですが、本巻だけは我慢できず「神」とさせていただきます!!
それくらい倉さんがかっこいい…!

匂い系?

10年も昔の小説を今更レビューです。
需要がないことは重々承知しつつ、昨今のかわい有美子さん復刊ラッシュの波に本書も乗ってほしいという期待を込めて…!

はっきりいって、このシリーズ(全3巻)はBLではありません。
本書は、人を食った美人で世間知らずの妖しいもの好きおぼっちゃま鷹司くんが、誠実で男前の常識人倉橋くんを可愛く振り回す様子をニヤニヤ楽しむ小説です。
なので、「愛してる…」「オレも…!」みたいなBLを求めている人にはオススメできません。
ですが、鷹司くんの倉橋くんへの密かな恋情がちらりちらりと(いえ結構わかりやすく)垣間見える場面や、鈍感な倉橋くんが鷹司くんに振り回されつつそのわがままを鷹揚に受け入れている様は、萌えなくして読むことはできません。
2人の絶妙な距離感に、萌えの神様も光臨されっぱなしです。

ノスタルジックなお話に定評のある(と勝手に思っている)かわいさんだけに、雰囲気もとても素敵です。
ただ、あらすじにある「怪奇幻想」はちょっと看板に偽りありかな。内容はそこまで本格的ではありません。一言でいえば「幽玄」という感じでしょうか。
ですが、そのような内容と主人公たちのキャラクターや時代背景がマッチして素敵な空気感を醸し出しています。

『流星シロップ』の衛守や『夢にも逢いみん』の尉惟のような攻がタイプの方にはどストライクな作品だと思います。
どうしてかわいさんの書く攻はこんなにいい男ばかりなんだろう…

有終の美

とうとう終わってしまった…!
読了して切なさに身悶えました。

個人的な意見ですが、本書は前2作と少々カラーが異なるように感じました。
『同級生』『冬』では、お付き合いが始まった頃の二人の、距離感を計りかねるぎこちなさに萌え殺されそうになりました。
一方、『春』は、ある程度お付き合いが深まったなかでどういう関係を維持してゆくかを模索する二人にキュンキュンさせられました。

明日美子先生があとがきで書いてらっしゃるとおり、「学生時代というのは、やはり美し」く特別なのでしょう。本書は、そんな学生時代特有の美しさが一番感じられる巻だと思います。

佐条も草壁も懸命に今を生きています。草壁が佐条に対して行ったプロポーズもそれに対する佐条の返答もとても真摯なもので、その気持ちに嘘偽りはかけらもないでしょう。
しかし、そこに儚さや危うさを感じ切なくなってしまうのは、彼らが高校生として特別な時代を生きていたからだと思います。美しく特別な時代だからこそ、そこから卒業することで魔法が解けてしまうのではないか…。そんなことを考えました。
しかし、そんな不安をぶっ飛ばしてくれるのは、月並みですがやはり二人がこれまで過ごしてきた時間です。
『同級生』として出会い恋に落ち、『冬』から『春』にかけて「恋」が「愛しさ」に変わり大きく成長した草壁と佐条を見ている読者は、美しい時代を卒業した二人が、それでもなお寄り添い続けていけることを確信できます。
そして、願わくば大人になった二人が、学生時代の幼いプロポーズを気恥ずかしく、でも幸せな気持ちで思い出してくれればよいなと思います。

最終話は、高校生だからこそ許される愚直なまでの恋愛と、だからこそ生まれる儚さ・危うさが感じられる素晴らしいラストでした。
ハッピーエンドなのに良かったねの涙じゃなくて切ない涙が出てきたときはもうどうしようかと…!
その意味で今回はいつもと違う意味での萌えを堪能できました。
これまでとは異なるトキメキではありますが、やはり神作品であることには違いありません。

そろそろ恋が愛に変わりそうです。

発売日を指折り数えて待った甲斐がありました。
あまりにも楽しみすぎて買ってしばらくは読めなかった。せっかく当日に買ったのに。
読み始めたら萌えすぎてニヤニヤがとまりませんでした。

本作『冬』のほうは前作『同級生』と同様のキラキラした甘酸っぱい二人の日常が描かれています。トキメキです。キラキラです。スキスキオーラが眩しすぎます。
しかし、本書のキャッチコピーは「恋が、愛しさに変わるまで。」
上に書いたキラキラなトキメキは、やはり「恋」ゆえのもの。ではどこで愛しさに変わるのか。
それは次巻に続く、な最終話でやってきます。

これまで二人に生じた問題は全て二人の間の問題で、だからこそ彼らは真摯にぶつかり合うことで解決してくることができました。
しかし、今回の問題はいわば佐条一人のもの。これまでのように自分が行動を起こすことで事態が動くことはなく、草壁は傍で見ていることしかできません。
そのような中で感じるじれったさ、自分へのふがいなさ。自分には何ができるかとひたむきに考え、相手のことを考えるあまりに空回りする。それでも佐条のために何かしたい。
自ら助けるのではなく傍で支え見守ることを覚えたとき、草壁の「好きだから大切にする」という「恋」は、「大切にするにはどうしたらいいか」という「愛しさ」に変わるのではないかと思います。
ちなみに佐条のほうはすでに愛しさだったんじゃないかと。それを今回再確認したんじゃないかと思います。なんたって「ちょーアタマいい」うえにいろいろ考えちゃう子ですからね。

レビューではちょっとフライングしちゃいましたが、本書では生殺しのまま『春』へと続きます。
2巻同時発売で本当に良かった…!

同級生 コミック

中村明日美子 

全てはここから始まった

今更過ぎるレビューなのですがやはり物事には順序というものがありますからね。
『卒業生』の萌えを吐き出す前にまずは基本を押さえておかなければ…!!

『同級生』は、何を隠そう腐女子を卒業していた私を8年ぶりに出戻らせた記念すべき作品です。
不良×優等生の学園物。しかも不良はイケメンでバンドマンでファンの女の子にモテモテ(死語じゃないよね?大丈夫だよね?)で、優等生は黒髪でメガネで人付き合いが苦手気味。
もうなにこの王道!なくらい王道な設定。
にもかかわらず恐ろしいほど萌えてしまいました。

特に大きな事件も起こらず、たまに優等生をお気に入りな音楽教師がちょっかいをかけてくるものの決して当て馬ではない。
この時点でちょっと驚愕。だってこの音楽教師、受のこと好きなのに教室に二人きりなのに襲わないんですよ!(や、ちょっと迫っちゃったけど…)イイ男のくせに!
BL的にはありえない。だがそこがいい…!
BLのお約束を踏まないことで逆にリアル感というか物語に奥行きが出ていると思います。
設定は王道だからこその引き算というか。
そして、本人たちにとっては重大な、だけどなんてことのない日常で見せる二人の素直さや一生懸命さが、中学生でも大学生でもなく絶妙に「高校生」で、青い春特有のキラキラ感がすごいことになっています。
萌え殺されるかと思いました。マジで。

しかも、なんだかどんどん過激化しているような昨今のBL界において、この二人は単行本丸々1冊かけてちっすまでしかいきません。
なのに何なのだこのエロさは!わたしは本書にエロチシズムの本質をみた気がします。
侵しがたいものゆえに侵したくなるこの感じ?ストイックなエロ?
巫女さんや修道女さんに興奮する男性諸氏の気持ちが今わかったよ!!

ストーリーだけみればかわいらしいお話なのにそこここからダダもれる色気。
こういう萌えが読みたかったんです。
これを期にプラトニックなエロスが流行ることを祈ってやみません。