山藍紫姫子さんのレビュー一覧

禁じられた戯び 小説

山藍紫姫子  蘭丸 

読み物として綺麗さの残る調教もの

かなり好みの別れそうな作品です。
かくいう私もガチ親子ものはあんまり好みません。
ですが、これはシェヴィーの危うい感じと、24歳の父と14歳の息子という若さもあり何だか作り物めいた儚さがあって、お話としては受け入れやすかったです。

BLというよりは耽美小説、官能小説という文学的な感じです。えろいんですが・・・。
この雰囲気は言葉で伝えるのは難しい~。不思議な作家さんだと感じます。
ほ…

3

王朝恋闇秘譚 小説

山藍紫姫子 

エロいですが。。。

山藍さんの和もの。平安の世でガチ兄弟のドロドロ愛を描きます。
今でいう囲われ男娼となった、綾王。絶世の美形で、元は高貴な生まれながら時勢に恵まれず、弟を守るために男娼に身を落とします。一方、弟はそんな兄の想いも知らず、不遇の過去を隠して出世します。

綾王は最初に身を寄せた寺の稚児として僧に体を仕込まれ、その後様々な主に囲われます。山藍作品ならではの種々陵辱プレイが楽しめます。

弟は身…

0

瑾こん花 完全版 小説

山藍紫姫子 

まさに耽美

先日ちるちるさんの「答姐さん」でこちらの本がトピで出ているのを拝見して、興味をそそられ手に取ってみました。あのトピを立ち上げてくださった腐姐さま、そして回答してくださった腐姐さまに感謝です。

山藍先生のお名前はもちろん存じ上げていましたが、作品を読むのは初めてです。この作品が書かれたのは昭和60年だそうですが、まさにその時代に主流(というか流行り)だった耽美の世界にあふれた作品でした。

9

堕天使の島(文庫) 小説

山藍紫姫子  小島文美 

BLというより男と男の魂のぶつかり合い

作者様の作品は以前からずっと気になっていたのですが、今回初読みです。
耽美と聞いていたので、そこはかとない背徳的や濃密な愛憎劇を期待していたのですが、イメージとはだいぶ違いました。
ねっとりした文体ではなく、文学的にしっかりとしていたからでしょうか。
甘えを削ぎ落として、人間の尊厳とは何かを考えさせられるような生々しい出来事がむしろ眈々と綴られておりました。
死人の描写が恐かったです。。

3

THE DARK BLUE 小説

山藍紫姫子  舞方ミラ 

山藍さんの吸血鬼もの

全体に流れる隠微で暗い雰囲気。でも読後感は悪くありません。

あらすじは書いてしまうとネタバレになるくらいストーリーが出来ているので省略します。
登場人物は、美しい青年オリヴィエ。舞台は外国です。そして、オリヴィエを犯す吸血鬼、ロキシー。強く、絶倫なスーパー攻め様です。異形のものだからか精力は衰え知らず、繊細なイメージながら淫らでもあるオリヴィエを陵辱の日々。しかしオリヴィエには優しい恋人が…

3

江戸繚乱 小説

山藍紫姫子  水上シン 

読みごたえあり!

これは十右衛門さん(攻め)を楽しむ本でした。なかなかおもしろかったです。

それぞれの思いが絡む中、駆け引きと化かし合いの末、収束していく様がなかなかに痛快。テンポにも緩急があって、読みごたえがありました。
さらに、受けが美しいというだけで愛されて大切にされるのではなく、器に見合った結末であることも新鮮でした。

主役二人だけにスポットを当てておらず、それぞれに隠されたドラマを匂わせなが…

4

とりかえばや 小説

山藍紫姫子  蝶野飛沫 

なんだか迷走?

山藍作品の良さは、すべての人を虜にする超絶美形受けがいろんな人に無理やり凌辱されて、嫌がっていながらもそのうちの一人に陥落する、「結局どこに落ち着くんだ?」というハラハラ感と、繰り返されるどんでん返しのドラマチックさ、独特の言葉遣いの変態エロプレイの組み合わせだと思うのですよ。

しかしこれは、今一つ。

まず、前半の僧院でのあれこれが長すぎる。脇キャラのあれこれも、もっと端折って書いてよ…

1

色闇 小説

山藍紫姫子 

牙神さんが素敵

いやー、牙神さんがどんどんかっこよくなっていくのがよかった!
あんな飄々としていながら仕事もできて余裕も遊び心もあって、だけど恋にも溺れる粋でアツい人でした。
そんな大人な牙神さんに翻弄されてしまう月弥ちゃん。無理もないねw

鬼平犯科帳を意識されたんだろうなぁという舞台で、大人が若い子に溺れながらも粋なやり取りをしていくうちに、いつの間にか大人の魅力に月弥が絡め取られてしまいます。
・…

2

花鬼 小説

山藍紫姫子 

変わってゆくシノブさん

角川書店からの出版のせいか、表紙の色遣いがうまくて「絵描き」さんだなぁと思いました。世界観にもあっていてよかったです。

花夜叉の続編です。
花夜叉も相当に濃くて、変態プレイのオンパレードでした。今度はドラッグを使ったプレイが多かった印象です。
歌舞伎役者の親子も絡んで、三ノ宮の孫もまた絡んできて、相変わらずシノブさんの周囲は変態ばかり。能のお稽古やら舞台やら、そっちだけでも忙しいと思うん…

3

背徳の聖者たち 小説

山藍紫姫子  ライトグラフII 

濃厚~

ずっと気になっていたシリーズでした。
重そうだったのでなかなか手が出ませんでしたが、意外とそうでもなかったです。

設定も登場人物も濃厚w
これなら何でもアリにできるなぁと思いました。ということで、頭のねじを外して能天気に楽しめました。

好感を持ったのが、登場人物の心情をしつこく書きすぎない部分。恋愛要素にサスペンス要素が絡んでいて、それも小出しにしてくれるのでかなり濃いエロにも飽…

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