表紙の妖艶さに惹かれて手に取ってみました。
絵柄から漂う怪しげな雰囲気と、題材となる偏愛が絶妙にマッチして空気感が出ていました。
ただ”偏愛”という部分については、少しあっさりしていたなというのが個人的な感覚です。
攻めの重めな愛と、冒頭のストーカーっぷりはぞくっとしました。けれどその部分についてはさらっと流れていき、あっという間に展開が進んでいってしまします。
受けが流され体質だからか、あまり怖がっていないのでそう感じたのかもしれません。そんなすぐ受け入れちゃうの?!と驚きます。
攻めをさらっと受け入れて普通の日常に組み込んでしまうので、攻めと受けの温度差を感じてしまいました。
攻めの偏愛っぷりをもう少し読んでみたかったなというのが正直なところ。
序盤がよかっただけに、もったいないなと思いました。
ずっと傍にいた友達は、友達以上の存在になっている。そんな3CPのDKが4コマで描かれていて、わちゃわちゃしています。
カタカナ名が多くて最初は混乱しましたが、軽く楽しく読めました。
はっきりとした言葉にはせず、ただ傍にいることは当たり前な関係性。
学生という限られた特別な期間で、毎日顔を合わせるからこそできる絶妙な距離感が描かれていました。
恋愛色は薄いですが、キャラがなかなか濃いです。
この3CPは仲良しでよく一緒にいます。
メンバーが勢ぞろいしていることは少ないですが、相談したり馬鹿やったりするのもこのメンバーでした。 それぞれにいろいろな思いを抱えていて、その部分も絡めながら楽しく日常を歩んでいきます。
一番焦点を置かれていたのは、サワとヨシの関係でした。4コマで進んでいくので、深く掘り下げられることはなかったのですが、場面描写をみれば推察することはできます。
番外編は、社会人になった6人様子を見ることができます。
学生という期間の絶妙な関係性が描かれていて、そういう行間を読み取る系が好きな私はとても楽しかったです。
素敵だったので、ストーリー形式で読んでみたかったなと思いました。