私も見事にはまってしまいました。おもしろかったです。
オメガバースには抵抗あるほうで、もっと登場人物たち運命に抗えよ!!とか思ってしまいます。(オメガバースがそういう運命の二人という設定なので、身もフタもない文句なのですが)「そういう運命」がなんか明治の古臭いの恋愛みたいで、何かに縛られるなんて、つまらないとか、思っていました。
目と目があってすぐにカップルになるのも、恋に落ちるきっかけネタを知る楽しみを奪われたようで、(そこが各作者様の力量拝見という気がして)損した感じがしていました。
相手を小学生設定にする、という基本的わかりやすい設定でも、ストーリー展開で前半特にぐいぐいよませてよかった。なんかキャラクターは超魅力的、もちろんカワイイ、そしてしっかり者。キャラクター二人の好感もてるさっぱりした性格がよかったのかな。
自分のアルファオメガを隠さず生きてるとか、攻めが成長するまでちゃんと待つというのはオメガバースの運命に抗って?生きてるから良かったのかな、と思いました。
お前がそばにいてくれるなら
僕は何だって
どこかにありそうなラブストーリーのセリフですが2巻で出てくるところ、すごい好きです。
どこにもない重みを感じます。全身全霊で、ってこう努力するんだよ、と知られされているような展開になっていきます。
絵もすごいきちっと描かれていますよね。すごい、と思います。
絵もかため、かみのけもきちんとしている
さわると堅そう!?
堅苦しい貴族社会のイロイロ、
学問を究め
社交でも頭角を現し、
株式に精通し、
資産を基盤に事業に邁進する。
こちらも実際のトコロ、貴族の複雑な人間関係など、読むのに骨が折れたりも、
暁人と桂木が5巻の夜会でそれぞれ何をねらっているのか、とか複雑で、何回も読み返さなければ、となってしまいます。
が、がんじがらめの旧来の社会で自分の地位を固めるサクセスストーリー(?どう暁人が決断するのかはエンディングのお楽しみでもあります。)
としても、すごい二人、成長してるな、と見守りたくなります。
ただ、アイシテルの言葉をささやけばいいんだ、では片付かない
有言実行タイプのハートの強さに惚れること間違いなしです。
はじめから与えられた位置から数段飛び越えて、
自分で愛する自由をつかみとっていく
なかなかないカッコイイ人物像だと思います。
あくまで直接「愛し合わない」二人
その特異な愛し方は男爵も交えてよりエスカレートしていきます。
スーツ姿や美しい体のラインも素晴らしい。
たしかに白塗りの先をのぞけたらより、またさらに官能きわまっただろうな、と。
神としなかったのは
ネトラレとしてどこかでみた何か・シーンセリフをつみかさねているんじゃないかと
たとえば執事の立場が女性に置き換わったなら、、とか
自分はblにいつも何を求めているんだろう、と考えてしまいました。
私は(という訳で、意見には個人差があります)エロ+セリフ萌え(またはドラマチックな展開、何だろ急なキスとか?)
のこの二つの濃厚な絡み合いに期待する私としては
残念ながら後者を感じなかった。ある面さっぱりした表面的な、人間のドロドロを感じるとか人物に感情移入してみれなかった。
やはり作者様のいう日の目を見ていないラストシーンに何かかくされているのでしょうか。
自分が攻としてはコンラートを愛せない(ということでいいのでしょうか。このカミングアウトも衝撃的)
その後の展開に期待します。
読んでセリフだけでもすごくないですか。もちろん主人公を取り巻く環境、人間関係、10代の若者の先のみえない未来など、題材的には見たことがないわけでもない。しかし、この絡み合い具合が独特の世界観からにじみ出てくるのでしょう。。そこらの40代の不倫カップルにみせて説教(!?)したいくらいの、わ、こんなこと高校生が言えるのね。。
これでもBL初作品でいらっしゃるとは本当に驚き。美しい野菜でも確信をつく(といってSMの何をしってるかという私ですが)愛あるSM、、、わー初めて読んだ、気がしてました。杉本彩の映画とか、、、すいません、大家の名作もなんか私わかってなかったわ、そこらの官○小説じゃ気付なかったものがそこにあった気がしました。愛かな。。。
正直美しい野菜のときとか、表紙絵とかみたとき思ったのは今の主流に絵柄ではないな、という気がしていました。そこでスルーさせちゃいけない!!こちらは瑞々しい若者の、魅力色気も満載だと思います。最後の方は洗練されてる気がしました。いや、この方は読んでくとにじみ出てくる、こういう色気はほかにないなあと思う。
窮鼠はチーズの夢を見るも大好きなのですが、「渡る世間は鬼ばかり」的に語りつくすリアルな心情、(すみません、この文章いろんな作品がぼっとでてトっ散らかっています。)こちらはそぎ落としたセリフのパワーというか想いの力に圧倒されたいと思います。
「お前なんて知らなきゃよかった」