2巻を読む前に、1巻と番外編を再読。二人の関係を思い出した上で2巻を堪能。
鳥飼さんが先にレスキューに選ばれた理由に納得。なるほど、ナイス人事でした。
ドラマとして緊迫感を出すためとはいえ、救助するつもりが自分も要救助者になるってどうよ? と笑いましたが、骨折なくて何よりでした。
パートナーとしての立場に不安を覚えながらも、次第に絆を深めつつ、ライバルとして切磋琢磨する二人の姿に惹きつけられ、一気に読み終えました。
pokatyanさんがコメントしていらっしゃるように、1・2巻ともそろいのオレンジカバーいいですね
アメリカでは毎年マッチョ消防士カレンダーが発売されて大人気とのこと。二人の「熱血訓練」「緊迫の現場」「ラブラブ姿」をおさめたカレンダーとかあったら気分をアゲて過ごせそう!
修一郎のがっしりした顔つきと身体の描写、そして天方さんの育ちの良さがにじみ出る立ち居振る舞い。どちらも眼福でした。
わぎもこ先生は時代背景などきっちり調べて描かれる方なんですね。舞台は1979年頃の九州大学。九大ではないけど旧帝大に同じ頃通っていたので、鵜飼さんのカバン姿を見て、「あの頃の助教授の先生って大抵ああいうカバンかけてたよね」と笑ってしまいました。
そしてあとがきにある「伏せられた固有名詞」って何ですか? 本来は化粧用とかの香油だけど作品中で別の用途に使っているとかですか???
「香油 レトロ 花の香」とかで色々検索してみましたが見つけられず。
気になる。
アメリカに渡った二人の気になるその後が描かれています。
日本から連れてこられた「使用人」という形で同居する征四郎。地元の人には敗戦国の日本人ということでナメられることもあり。でもまじめな働きぶりで次第に周りの信頼を得て、自分の場所を築いていけそうな明るい将来が感じられて何よりでした。
ジムとの関係も、すぐに女の子たちにモテてしまうジムを速攻呼び戻して濃厚に迫ったり、和服を効果的にチラつかせてそそらせたりと、なかなかの手管でナイス!
また、強気に出るだけでなくジムが大切に思うものへの歩み寄りも見せ、さらに絆が強まりそうです。
振り返るアンナの表情に一抹の不安。同性愛が認められる時代ではないので、この後も色んなことがあるでしょう。とはいえ、二人が助け合いながら幸せに時を重ねていくのは想像にかたくないですね。
このさらに先の二人の姿ものぞいてみたい気はしますが、よくある「ヨボヨボニなった二人、あるいはどちらかが出てきて、眠るように息をひきとる」とか以外がいいな。
占領下の日本での進駐軍と日本人の恋、しかも同性愛ということで、困難必死なのですが、松基先生の綺麗な絵で、するすると話は進みます。
たとえば征四郎との関係が同僚や軍部にバレてジムが何か懲罰を受けるとか、出国しようとする征四郎が家族に閉じ込められるなどの障害もなく、無事アメリカ暮らしに突入するので、眠る前でもほっこり読めます。
あのぉ、和服を乱すシーンとかいつ出てくるかとワクワクしていたのでが......。
着物じゃなくても、当時の日本男児なら洋服着ててもその下は、ころもへんに軍ですよね。征四郎の叫び声を聞きつけてシャワー室に駆け込むところも、全裸でなくキリっと後ろ褌姿だったら、ジムも顔をあからめる程度ではなく鼻血たらーで、時代の雰囲気もさらに出ていたのでは、と思うので★4つにさせていただきました。
(小冊子まだ読んでいないので、そちらの方で和ものプレイ出てきていたらすみません。)
小石川先生の作品は細かく繊細に描き込まれているのが魅力。人物だけでなくその衣装の文様や装飾品、背景の細々とした描写で「あ、こんなところにこんなものが描きこまれている」と、細部をゆっくりじっくり味わっています。
作家さんによって1ページにかける時間ってすごく違うんでしょうね。
単行本になるとつくオマケまんがも読みたいので、それまで待って買うことが多いのですが、この作品は待ちきれずに分冊版で買い進めています。謎も深まり、先が待ち遠しいです。
勇者様と可愛い魔王が結ばれるハッピーエンドになってほしいと願っていますが、もともと時間的にも立場的にも色々障害がある二人なので切ない終わり方になってしまうのか、とはらはらしていいます。
登場人物は日本名になっていますが舞台は韓国(?)なので、建物やインテリア、はてはお墓事情まで色々と韓国文化を垣間見ることができました。
某サイトの口コミを読むと、煌斗お兄ちゃんに非難ごうごうですが.....。
もちろん、彼が佑やほかの人たちにしてきたことは許されることではないけれど、まぁちょっとお兄ちゃんの状況も考えてみてよ。一生懸命会社がんばってきたのに、父ちゃんが、会社のことまだ何もしてない学生の弟に経営権全部譲るとか知ったら、そりゃ、はらわた煮えくりかえるでしょう。
煌斗が極悪非道なことをしちゃったのも、あんな遺言残した父ちゃんのせいだ!
ーーーーなどと、真面目に考えてもしょうがない。
ノックスの十戒にふれているとはいえ、サスペンス?として結構ハラハラさせてくれたし、これは可愛い佑がいたぶられる姿をを楽しむ作品なんですよね。
初めて読む作家さんでしたが、登場人物のぽってりした唇が魅力的で、ほかの作品も読んでみたくなりました。