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秘密を暴く時

夜光花先生の初期作品。
既に、ミステリ、サスペンス、そしてその中にも大変なドラマ性が織り込まれた作風というものが確立されていると思いました。

主な登場人物は、快活な青年・瑛司。そして、瑛司がギャルソンとして働いているフレンチレストランの若きオーナー・矢上。
瑛司は、火事で亡くなった矢上の弟・貴之に瓜二つで、貴之の死に責任を感じている矢上ははじめ弟のように可愛いと思いながらも、どんどん瑛司本人に愛を感じていく…
ところが!
…と、途中で風向きが変わる瞬間がありまして、ネタバレはしない方が良いので詳しく書けないけど、たった一文で作品内の空気感がひっくり返る。さすが夜光花先生だなぁ!と。
瑛司は貴之なのか?ならば死んだのは誰?そもそも貴之とは?
矢上家の抱える秘密、矢上も知らない矢上本人の秘密…それらが暴かれていくサスペンス感にゾクゾク。
その上で、恋心に燃え上がる大人の矢上と、自分でいいのかと戸惑いながらも慕っていく瑛司の恋に先はあるのか⁉︎というハラハラ。
無理にまとめず一定の時間を置く、という収束も良かったと思います。もういいんだよ、という許しの甘さがあるエンディングに読者も救われる。「萌x2」で。

親友からの…

幼馴染の、恋を告白する瞬間…

灯(あかり)と美影は幼稚園からの幼馴染。
そして、灯はみかが好き。もちろん伝えない。
みかは女の子にモテモテで、でもどんな子からコクられても「好きな子がいるから」と超〜塩対応。
フられた女の子は何故か嬉しそうだけど、側で見ている灯は(俺があんな事言われたらショック死してしまう)とザックリ心えぐられて、ますます(好きなんて絶対言えない…この気持ちは隠す)となって。
一緒に帰って「みかって好きな子いたの?」と何気なさを装って聞く灯。

じゃああかりの好きな人教えてよ

何も言えない灯だが…

お分かりの通り両片想いものの王道系展開なわけだけど、2人してモジモジじゃなくて美影の方が結構独占欲強め?
もし灯に好きな女の子がいるなら排除してやるっていう勢いなんですよね。
灯は追い詰められて告白してしまい、終わった…ってなってたけど、結果おめでとうでした。
絵柄は綺麗系。ストーリーもよくまとまっています。

執着と拒絶のぐるぐる

幼馴染との再会BL。
この場合、幼馴染といっても淡い恋の思い出とかいう可愛らしい関係ではなくて、子供の頃からの不均衡な性的接触あり。
ひとつ年下の高塔が主人公の北村に執着して強く求め、北村は引き摺られて快楽を知った後はズルズル…みたいな関係。
ところが、北村の妹が15才で風邪を拗らせて急逝、しかも高塔に心を寄せていた事を知った北村が激しく動揺して高塔との関係性を断ち切って10年。
偶然にも仕事上で再会し…
…とストーリーが始まります。
途中まで、北村が絶対的に高塔本人、高塔との過去を封印/拒絶していて、それは納得しながら読んでいたのだけれど。
終盤、共に取り組んでいるお菓子の製造トラブルの後で急に「今でもおまえのことが好きだ」から始まって激流に雪崩れ込んで…からどうも私の方が物語に入り込めなくなった。
BL的に言えばここからがクライマックスなんだけど、唐突というかつながりが悪いように思えた。
イカつくて体育会系でデリカシーが無い、という北村の造形がエロシーンにおいてどうもピンとこない。
ギャップとはまた違って、当初攻め受けの曖昧さと対等性を醸し出していたのにいざ挿入となったらその造形がブレたように感じたというか。
高塔がベトナムで事故に遭ったというのに目の前に現れて、のシーンも唐突。ご都合を感じた。
絵柄も違和感あり。
高塔は合っていると思う。でも北村はイマイチ?
このような理由で終盤乗り切れず、でした。残念。

美しいから見とれちゃう

「水野忍の理想の恋愛2〜お付き合い編〜」電子限定おまけ漫画となります。
1p。

以下、内容となります。
↓↓↓↓



タイトル「とけません」
内容は2話の後…
目黒が買ってきたアイスが忘れて置きっぱなしになり、溶けてしまった状態。
目黒は、味は変わらないしこのまま飲む、と。
「なら俺も」と言う水野。
そこではっと妄想が…

溶けて白濁した液体…飲もうとしてちょっと唇からこぼれるさまは、もしやラッキースケベ……⁉︎

しかし実際は…。

まるで茶会で抹茶をいただくように美しい所作。さすがです、水野忍!

小悪魔Ωに純愛を! 電子 コミック

比谷 

真面目αとビッチなΩ

バース性が発見されてからもう数百年…の世界観。と言っても未来の設定ではありません。
差別などはとうになくなっています。

主人公は、Ωの玲央。
持って生まれた可愛い顔で周囲にあざとブリッ子ムーブを振り撒き、世渡りと周囲を誘惑する遊びに明け暮れる。
しかし、玲央の媚びに靡かない男がひとり。それどころか、誰彼構わずHする玲央に自分を大切にしろと説教&邪魔。
その彼・宗一がαだと知ってヒート中のフェロモンで襲うが、それでもダメ。
聞くと、宗一には好きな子がいるらしい。
そうなると今度は宗一が気になって気になって…

…って、もう読者には展開わかるよね〜。ある種王道的。
宗一はずっと玲央が好きで、玲央も宗一が好きになって。
真面目な宗一の順序をきっちり守ったアプローチが実ったんですね。
絵柄は可愛い系で、玲央の小悪魔感が良く合っています。

食べる物で体は作られる、は真実ですね

私の栗城先生の印象は、とても読みやすい小説で良い意味でお腹に溜まりすぎない作品が多い、というものです。
本作も、タイトルやあらすじからサクッと読みたいと思って選んだものです。
そしてその通りに、多忙すぎるメンテさんが癒しの料理人と出会って…というストーリーを微笑ましく読んでいました。
いました…のですが。
途中である人が出てきます。
主人公・天羽と過去訳アリで、今料理店のオーナー、つまり料理人さん・作元の上司的な、黛。
私この人ダメ。
当て馬ではない引っ掻き回し役なんだけど、まんまと引っ掻き回されて2人の仲がこじれる。
天羽は隠し事した自分のせいって言うけどこれは天羽のせいじゃないよ。
だけど、芥川賞作家芸人の◯タヨシ氏いわく「会わないは合わない」の通り、深い関係になるのに躊躇する時間があったのは確かだな、とは思った。
決別か⁉︎と思ったけどわりとあっさりヨリが戻って、一度寝たら甘々というのがちょっと深み足らずに思えて、しかも黛ザマアが全く無かったのが勝手に悔しい。
とにかく黛が出てきてからこっちのテンションが下がりっぱなしになったのが残念すぎました。

ハチの首輪 電子 コミック

ほわこ 

子どもの遊びから

Dom/Sub大好き〜という事で、こちらの短編。
新しい視点がありました。
というのは…

子供の遊びがパートナー契約になってしまう…

主人公の八田は子供の時、家で犬を飼えない年下の幼馴染・凛のペットごっこに付き合って首輪をつける。
その瞬間訳もわからずに体に変な衝撃が走ったが、次の週に引越しが決まっていてそのまま凛とは離れ離れになり…
Subになってしまった八田はパートナー不在、プレイ経験無しのまま、不調を抱えて抑制剤に頼って生活を続けている。
さて今、八田は教育実習生としてある高校へ。
そこで偶然生徒の凛と再会するが…⁉︎
…というお話。
何より、小さな子供の遊びがパートナー契約として成立してしまったという恐ろしさ。
しかも引越しで生き別れ状態となって。
本作は奇跡のように再会できたけど、この設定興味深い。
会えないままのバージョンで長編で読んでみたいですね。

見せたがりの香

「お父さんは性的コンテンツ Season2」電子限定描き下ろしとなります。
1p。

以下、内容となります。
↓↓↓↓


試写会にて。
何かと指輪をチラ見せする香に紀伊は辟易して、今日の主役は『エピソード0』、指輪じゃないよと牽制するんだけど。
何にも気付かないらしいミイノくんが司之介に、アクセ着けてるの珍しい〜なんて言ってるし。
思わず吹き出す紀伊と香に、まだよくわかってないミイノくん。


ミイノは左手薬指の意味、知らないのかな?

目が眩む美麗

まさか続編が読めるとは!
まずはとにかく絵柄が最高。もう紙面/画面が光り輝くよう。
香はもちろん、司之介も海香も、脇役のはずの紀伊も坂場もミイノもおじいちゃんも、誰も彼もイケメンイケメン、あゝ目がくらむ。

今回、「冷たい猫が鳴く」の前日譚「エピソード0」の制作が決定。司之介が脚本を書くが、周囲の皆が成長し変わっていくのに自分だけが追いつかない…と苦しみを背負ってしまう、というストーリー。
もちろんそれは司之介のネガティブシンキングなんだけど、「誰かのように」なろうとして司之介らしさを見失い、あげく倒れてしまう。
でもそんなことは波乱にもなりません。
今、香はもちろん、周囲のみんなからも実はちゃんと愛されて認められてる司之介は実は無敵!
香は一貫して溺愛。
そしてなんと。司之介の方からプロポーズですよ…司之介一皮剥けたな…
そこで泣いちゃう香の可愛らしさといういうのも今回わかりました。
仕事も生活も愛もオールハッピー!

で、結局私が一番ファンになったの海香ちゃんなんだよな〜…

ディックとユウト、永遠に

2024年に逝去された英田サキ先生が最後に下さったプレゼントです。
2022〜2024年に小冊子や配布ペーパーとして発表された文庫未収録の6編がまとまっています。

「Want you more」
ロブの家に行った帰り、助手席で寝てしまったユウト。家に着いて車の中でキス。
外でそういう事をするのを嫌がるユウトだけど、熱烈なディックに引きずられて…
ベッドにテレポーテーションできる能力があればいいのに、と本気で考えるディック。

「Make lemonade」
珍しく風邪で高熱が出たディック。ユウトがあれこれ優しくしてくれるが、夢うつつに過去の出来事、過去の仲間や恋人、幼い時の母のイメージが頭を駆け巡る。
ユウトは、ディックの世話をするのは嬉しい、とちょっとママっぽく。

「Let’s buy a motorbike」
ユウトがキースのバイクで送ってもらったことに嫉妬して、自分もバイクが欲しくなったディック。
ユウトはディックに趣味を持って欲しくて、買え買えと強くプッシュする。

「New chapter」
ユウトは、バイクの事についてバイカーのキースに相談してみるが、キースはこんな事が知られたらディックが怒る、と渋い顔。そこにルイスが通りかかって、ユウトが経緯を説明すると…
2日後、ルイスからピクニックに誘われたが実はルイス所有のガレージ付き一軒家を見せてくれて、格安で貸してくれるという。
2人は引っ越しを決める。それは2人の第3章の始まり…

「Yes or no」
NYへプライベートジェットで飛んでのクリスマスイブを過ごし、また戻ってきた2人。ユウトはすぐに市警の仕事だが、ディックは今夜は抱けるのか?と。
ユウトの答えは…

「Gentle kiss」
ロブに「相手から別れてくれと言われたらどうする?」という質問をされて「別れない」と即答するディック。それを聞いてユウトはディックが俺と別れるなんて言うわけない、と。ユウトとの間に強い愛と信頼が築かれていることに感謝するディックの姿。


どのエピソードも甘く優しい。
2人とユウティは大きな家に引っ越して、これからの長い年月を平和に、愛情に満ちて過ごすのです。もう二度と危険な目に遭わずに…
淋しいけれど、ありがとう。英田サキ先生、ありがとうございました。