怖い話が好きなので。
もうレビューも多いので感想だけ。
オカルト/ホラー要素はすごく面白かったと思う。
無理筋でも荒唐無稽ファンタジー系でもなくリアル寄り。こういう事もあるんだろうなぁというリアリティを感じさせる。
視える/感じてしまう体質の光春が、同じく視えて祓えるイケメンの蘇芳にどんどん惹かれていくのも必然性あり。
だからBLとオカルトの融合は成功してる。この辺は引き込まれて読みました。
言いたい事をなかなか言えない光春を応援するような気分で読んでた…んだけど。
一応怪異を鎮めて光春の恋心が通じ、蘇芳も…となったはいいけど、そうなった途端のエロシーンはいきなりすぎてコレじゃない感が。
おぼこい光春に元遊び人だったスキル全開して迫りまくるとは。
そりゃ光春は蘇芳が好きですよ?でも同意も何もあったもんじゃない、何も言わせてもらえず百戦錬磨のテクで最後までって…これは不同意性交です!とヤボを承知で言いたい。
後半は、2人が恋人になってからまた怪異に遭うストーリー。ですが、やっぱりというか何というか、蘇芳の遊び人の過去が災いをもたらす展開。
ここでは光春が蘇芳に対して疑心暗鬼になるけど、これが前半との合わせ技なら巧いな〜と唸る感じ。
ここは蘇芳の方が無垢で純な光春に救われたのでしょう。
すごく不思議な読後感です。
まず絵がとても素敵で、黒の巻毛の魔王とイケメン勇者、2人の衣装、森や山の描写、お付きの魔物たちの造形などなど、全て精巧で細やかで丁寧な描き込み。
西欧神話的で中世ヨーロッパ的な空気感の中で魔王が勇者に告げる高すぎる要求は、正に我が国最古の物語である竹取物語からのプリンセスカグヤと同じ。
そして宝物/レアアイテムのお届けはゲームの方式をなぞっている。
本家では5人の貴公子が獲れない宝物。こちらでは勇者がひとりできちんとホンモノを魔王に献上するけれど、プリンセスQはツンデレさんなんです。
ともかく、Qは勇者の求婚をはぐらかす。
読者として、勇者カワイソーと思って読んでるんだけど、ハタと気付くんです。
勇者、歳取ってきてるじゃん…!
ここからはもう〜…切ない。
間に合って!間に合って!って思うんだけど、勇者はどこまでも優しい。何かを助けるために時間も力も使ってしまう。だから…
現世的な時間軸では2人は結ばれない。
でもここは神話の世界であり、フェアリーテイルの世界であり、昔話の世界であり、ゲームの中の世界なのだから。
2人はキュプロークスの山脈の中で樹々となって眠り、永い永い年月を経て結局は若く美しい2人として目覚めて愛で結ばれ…
BLを読むというより、ゲームのようにステージをクリアしながら2人の愛と世界の平和を達成!ゲームクリア、そして美しいエンディングへ、という読後感。というか達成感。
単眼のQちゃん、とてもキュートでとても綺麗でした。
まず一言、すごく良かった!
も〜う想像以上。
絵柄綺麗、設定良し、ストーリー展開良し、Hもなかなか…!
片や社長の御曹司・時藤、片や自身の奨学金や妹の学費も負担してる一般人・早瀬。
早瀬は全てがハイスペの時藤にライバル心がメラメラ。
そんな時、酔った早瀬と介抱した時藤の間にまさか!の事態発生…
ケンカップルで格差カップル。
いいですよね〜。王道王道と感じつつも、ちゃんとドキドキもハラハラも感じる。
早瀬が頑張り屋で前向きなところも。
時藤の人には見せない葛藤も。
2人の思い込みからのすれ違いもきっちり盛り込んで、お互い「好き」を伝えあって。
クールっぽい時藤も甘える時は年相応な感じで、2人とも可愛さが溢れてますね。
2人の可愛さには格差なし!
買ってよかった。読んで良かった。「萌x2」で。
「10DANCE」特装版ブックレット「10DANCE COLLECTION BOOK」となります。
まず冒頭、新作描き下ろし特別編「Ti☆co Ti☆co」。
「10DANCE」の初期構想中に消えてしまった設定の一つ。を描いてくださった一編。
あえての豹耳豹しっぽを付けてのファンタジー仕立て。杉木が子持ちのシングルファーザーで、鈴木とは最近くっついたカップル、Hはまだだけど際どい戯れを…
杉木x鈴木寄りで。
続いて、単行本未収録カラーイラスト集。
原画展用や「リアル10DANCE舞踏会」用などなど、9点。
もちろん美麗。
最後に「井上佐藤先生に質問」50問50答。
猫がお好きなんですね〜。
あとは…
Q40お気に入りのシーンは?に「ブラックプールでお辞儀(2巻)」
Q47女性キャラのお気に入りの衣装は?「7巻の最終話で房子が着ていたドレス」
ソッコー確認しちゃいました!
読み応え十分。購入は特装版をお薦めします。