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女性アチやまさん

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曖昧さがリアルに感じた

 男子高校生の性的な興味からはじまる恋愛。
 攻めの方は彼女がいたけど、受けのオナニーを目撃してしまい、彼女とのエッチで失敗してフラれてしまう。それ以来、受けのことを可愛いと思い始めて、性的な欲求に引き摺られる形で手コキから徐々に行為がエスカレートしていきます。攻めの方が積極的ですが、受けも気持ちいいことは嫌いじゃないし、イケメンの攻めに求められるのは満更でもないようでした。

 キスまでするようになり、受けの方は攻めの自分への気持ちが気になるようになります。エロ目的で好きとかそういんじゃないならもうしない、ちゃんとつき合うっていうんならやってもいい、と言いますが、攻めは「おまえ男じゃん」と返します。
 受けはフラれたと思いますが、攻めはフッたつもりはなかったようです。翌日、「エロいこといっぱいしたい。桜井のこと好きだから」と返事をし、その流れで学校で最後までしちゃいました。

 高校生くらいで自分の恋愛対象が男か女かあまり深く考えずに性的な欲求に引き摺られて同性同士でエロいことをするというのは、ちゃんと段階を踏んでいくよりもリアルに思えました。
 イケメンなのに残念な攻めや流されやすい受けのキャラもよかったです。

いまひとつ話の波に乗れない

 大学の同級生同士。気遣い屋の攻め×思ったことをすぐに口に出す受けのモダモダ恋愛。
 受けの塁が攻めの槙志から「ヒカリ」という人物に間違われたことで二人は友達になり、サークルも同じオセロのサークルで、一番近しい存在になります。
 塁は槙志のことを知るにつれ、彼にとって大事な相手らしい「ヒカリ」との関係が気になるようになります。それに並行して徐々に互いが友達以上の存在になり、槙志が塁に不意打ちでキスしますが、二人ともそれについては触れないまま友達以上恋人未満の関係がしばらく続きます。
 夏休みに槙志の実家のある離島に塁が遊びに行き、槙志の母に「ヒカリ」のことをこっそり訊ねたことで槙志が激昂し、家を出て行った塁を槙志が追いかけて、「ヒカリ」について説明し、同時に好きだと告白します。
 「ヒカリ」というのは、槙志が子供の頃、両親が共働きで忙しく、寂しさから頭の中に作り出した架空の友達のことでした。塁に似ていたのは、そういう顔が好みなのでは、と結論付けられています。

 塁も好きだと告白しますが、付き合い始めて以降、ぎくしゃくしてしまいます。初めて性的な流れになったときも、塁が槙志の恋愛経験を訊き、高校生の頃付き合っていた彼女と初体験を済ませていて、彼女とは自然消滅で疎遠になった話を聞き、盛り下がって家に帰されてしまいました。
 塁を悩ませたくないという理由で槙志が「お互い頭冷やそう」と提案し、またちょっと距離ができますが、槙志が従妹を家に泊める電話をしているのを、女の子を連れ込む話をしていると勘違いした塁が泣いて「絶対別れない」と言い、冷却期間は終了し、その流れでベッドインしました。

 恋愛するより仲のいい男友達といるのが楽で、ずっと二人でいたら、自然と友情が恋愛になっていた、という話として、すごく自然にも思えるし、でもなんとなく納得いかない部分もあって、いまひとつ話の波に乗れないまま読み終えてしまいました。
 最初に槙志が不意打ちでキスをする場面は、言葉にしたくない曖昧な関係というのもわかりますが、その理由をはっきりさせないまま塁が自分の母親や槙志の従姉に嫉妬するので、嫉妬するより先にキスした理由を本人に聞いてほしいと思いました。あと、自分の母親や、同じ家で姉弟同然に育った従姉に嫉妬するのは、ちょっと共感しづらいです。
 「頭冷やそう」と槙志が言った理由である「塁を悩ませたくない」についても、悩んでもらうのも嬉しいという結論に至ったからベッドインという流れになったのでしょうが、「ヒカリ」について告白したときとの違いがあまり感じられず、個人的には「あっさり解決したな」とちょっと拍子抜けしました。

 個人的には、嫌いなところはないけど、「好き」とまではいかない作品でした。

ハードルが低すぎる

 新婚さん限定のアパートに住むためにセフレになった幼馴染同士の話の3巻目。
 前巻でラブホを出たところを雑誌記者に写真を撮られて脅しで仕事を依頼されたのと、仁が大事な話をしかけたところで実家から電話がかかってきたところからの続き。

 実家からの電話は仁の祖父がぎっくり腰になったので、家業(神社)をしばらく手伝ってほしいという依頼でした。速人も一緒に戻って手伝います。その際に仁の両親が「あいつが神社を継ぎたがるとは」みたいな会話をしているのを速人が耳にします。仁が神社を継ぐと早とちりした速人は神社を継ぐなら仁とはこのまま一緒にいられない、と不安になりますが、神社を継ぎたいと言っているのは弟君の話でした。
 そのことを明らかにし、仁が付き合いたいと告白してようやくお付き合いが始まります。

 その後、雑誌記者に脅されて引き受けた仕事で、速人がかつて共演した外国人俳優のレイと再会します。レイは子役時代の速人のことがずっと忘れられなくて、日本語を覚えて一緒に仕事ができるよう雑誌記者に協力を仰いでいたようです。
 仕事を終え、速人はレイに仁と付き合っていることを伝えますが、レイは恋人がいても気にしないスタンスのようです。日本以外の仕事を全てキャンセルしてしばらく日本に滞在することにしたそうで、これから二人の仲を引っ掻き回すことを予想させるところで終わっていました。

 両思いだし同棲しているしで二人の仲が安定しているからか、神社の後継ぎの話が出たときも「弟くんのことかな」とすぐ予想できたし、レイのアプローチもあっさりしすぎていて、最初の頃に比べると面白みが薄れてきたように思います。
 付き合いたいという告白のシーンも、個人的にはあまり気持ちが盛り上がりませんでした。
 絵柄もキャラも好きなので、もう少しハードル(障害)の高さが上がればなーと次巻に期待しています。

割れ鍋に綴じ蓋なのかな。

 文章が好きな作家さんですが、残念ながらこちらはあまり刺さらなかったです。
 
 あらすじには受けのことを「極端な二重人格」と書いてありましたが、外面と内心に解離があるのは誰しもそうだし、二重人格かそうでないかは、内心を表に出すかどうかの違いではないかと思います。
 赤信号で横断歩道を歩いていて、ぶつかろうとした自転車が転倒し自転車は破損していて相手は怪我をしている。自分がよろけただけで無傷ですんだのは相手が衝突を回避してくれたからなのに、被害者をほったらかしで牛丼の蓋がずれてないか確認し、逃げようとするのは、人気商売であることを差し引いても、人としてありえないと思いました。
 本性を知られてもいい相手には、要領のよい愛されキャラの後輩の陰口を言ったり、アホとかブスとか死ねなどと言うところも気分が悪かったです。

 志望していなかったアナウンサー部に配属され、必死に努力していたところや、自転車事故で攻めが手を怪我したため、作業を手伝うように言われて素直に来るところは好感が持てますが、努力しているのは先輩や後輩アナウンサーも同様で、自分が怪我させた相手に償うのは人として当然に思えるので、それをもってマイナス面が相殺されるほどではなかったです。

 攻めとの付き合いがはじまったあと、当て馬の後輩アナウンサーが自分のことを好きだと知っていて、家に上げてキス寸前までいったことにもがっかりしたので、その後、怒った攻めに対し、「他人と分け合うなんて気が狂う」と受けが泣いて後悔する場面にも、感情移入できませんでした。

 攻めが受けに惹かれた理由については、作中の言葉を借りれば、攻めが「ドM」なんだろうなと納得し、「割れ鍋に綴じ蓋」なカップルという印象で終わりました。

 個人的に萌えや切なさは薄かったですが、文章のテンポのよさや言葉選びは好きですし、日常の中で徐々に気心知れた仲になっていく過程には、すごく説得力を感じました。
 

爽やかな読後感

 高校生同士のお話で、最初は攻めのトヨ視点で始まり、話の中で視点は変わっていく。
 トヨは中3のとき、第一志望の受験の日に雪でスリップした車に人が跳ねられるのを目撃し、その人に付き添って病院に行ったため、第一志望の受験を諦めることになります。滑り止めで入った高校で、その事故で助けた相手である受けの伊吹と再会しますが、受験の日にトヨは幼馴染で親友の洋平の定期券を借りていたので、伊吹は助けてくれたのが洋平だと思い込んでいて、最初は洋平のことを好きになります。
 そんな伊吹のことをトヨは好きになりますが、事故で助けたのが自分だと言えば、救急車に同乗して第一志望校の受験を諦めたことを伊吹が知り、負い目を感じるだろうと思って、洋平と口裏を合わせて助けたのは洋平だということにしていました。

 あらすじだけ読んで三角関係ものかと思いましたが、洋平はノンケで伊吹が告白する前に彼女ができて、その後、助けたのが本当はトヨだったとわかり、伊吹の気持ちもすぐにトヨに向いたので、三角関係というほどの切なさは感じませんでした。
 トヨが息吹を好きになった理由についても、きっかけとなるエピソードやそれまでに伊吹の人物像を知る描写はなく、「伊吹のことは昔から好きだったと思う。言葉選びが柔らかく、しかし自分の意志ははっきりと言う」という感じでトヨのモノローグでさらっと語られているので、好きな気持ちへの共感は薄かったです。

 萌えや切なさは少なめですが、出てくる人物がみんないい子ばかりなので、最初から最後まで爽やかな気持ちで読めて、読後感もよかったです。

どちらもかっこ可愛い

 会社の先輩後輩で人がよく面倒見のいい先輩の真壁に後輩の吉成が懐いているところから話が始まります。吉成は長身イケメンで仕事ができるインテリ系モテ男で女性社員に人気がありますが、ゲイで「真壁さんが結婚したら、自分も好きな相手にプロポーズする」と言って真壁の婚活を後押ししています。
 社員に真壁のことを好きな女子がいて、その子と真壁が食事デートに行き、その帰りに寄った真壁が吉成の家に行きます。吉成は真壁への思いを断ち切るつもりで酔って寝ている真壁に手を出し(最後まではしていない)、それを手紙に書いて朝食の買い出しに行きますが、それを読む前に真壁は吉成にメールをしていたらしく、メールの内容は吉成の手紙とほぼ同じ内容で、「実はお前のことが好きだった」というものでした。
 この二人の思いが通じ合った瞬間は、じんときました。
 その後の、吉成に中国への転勤の話が出て、真壁が背中を押してあげるエピソードもよかったです。
 全体を通してハートフルなお話でした。

一途さにキュンときた

 ミステリー小説家×ボディガードの再会ラブ。
 ボディガードの西木はボディガードを指名で依頼され、高校の頃付き合っていた後輩の三晴と再会します。二人は高校時代、ミステリー研究部で、三晴はミステリー小説家になっていました。
 ストーカーからの警護が依頼の目的でしたが、住み込みで警護を依頼され、高校の頃のように体の関係を求められて拒み切れずに受け入れます。
 二人が別れた理由というのは、西木が三晴との性行為に溺れて、三晴の執筆の妨げになっていたため、三晴に依存しなくていいよう距離をおきたい、というものでした。
 ストーカーの狙いが西木へと移り、ナイフを持って襲ってきたストーカーを西木が無事に確保し、警察に引き渡したことで、ボディガードの仕事は終了します。別れた後もお互いに思い合っていたことを認識し合って、新たな住まいで一緒に住むことになりました。
 
 再会して最初の性行為のとき、三晴がコーヒーに薬を混ぜて強引に関係を持ったことと、西木が、「ボディガードに薬を盛るなんて、お前の身に何かあったらどうする⁉」と言いながら、その後、薬のない状況でも仕事そっちのけで何度もそういう行為を受け入れていたことがあまりよい印象ではなく、キャラ萌えは薄かったです。

雪の妖精 コミック

芹澤知 

No Title

 動物写真家×農家の青年。
 動物写真家の成美が北海道に「妖精」の写真を撮りに来て、地元で農家をしている春樹と出会って恋に落ちる、一冬のお話でした。「妖精」はシマエナガのことです。
 春樹は子供の頃に両親を大雪が原因の交通事故で失くしていて、冬が苦手です。隣におばあちゃんが住んでいて、幼馴染の友人もいますが、その幼馴染の友人二人が結婚するということで、孤独感も感じています。
 そんな春樹の孤独に成美がそっと寄り添い、万年雪がゆっくりと溶かされてようやく春になるような、優しいお話でした。
 成美は妖精の写真が撮れたら東京に帰る予定でしたが、帰る前に思いを伝え合って、最後は春樹の家に引っ越してきて、二人で暮らすことになります。
 エチなしでしたが、好きな作品として心に残る素敵なお話でした。

あっさり面白い


 俳優の息子のプータロー(職なし家なし)×政治家秘書。
 一応、一巻の時点では攻め受けははっきりしていません。

 二人とも幼稚園から高校までエスカレーター式学校の同級生です。
 法務大臣の父の秘書をしている誠志郎は、父の隠し子で母親違いの弟である礼央の面倒を見ていて、それを元同級生の尊に知られたことから口封じのために家無し職無しの尊を自宅に住まわせます。尊は子なしのバツイチです。
 住まわせてもらうついでに尊は礼央の面倒を見て、対外的には尊が礼央のお父さんということになります。
 家の前で尊がふざけて誠志郎にキスしているところを週刊誌にスクープされて、それを逆手に父が同性婚の法案を通すために尊と結婚するように命じ、偽装結婚することになった、という流れでした。

 二人とも高校の頃からお互いのことを意識しつつも再会時には恋愛感情はなく、尊が恋愛経験の少なそうな誠志郎に冗談半分で性的なことを仕掛けて、誠志郎がそれを嫌がらずに、そういうことのできる相手として距離が近付いて行ってる感じでした。
 どちらかが執着して偽装結婚している話ではないので終始あっさりしていますが、礼央君の可愛さに癒されたりして全体を通して面白く読めました。