私の推測違いによる好みの分かれ目なので申し訳ないのですが、電子で試し読みをした時に受けのスーツとピシっとした黒髪で健気な様子に惹かれて購入したのですが、一度関係をもって以来、攻めの好みに合わせてスーツは無くなり髪もラフになってしまいガッカリでした…ほんと、好みの問題なんですけどね。最初の頃の容姿が可愛らしくて堪らなかっただけに残念でした。
お話自体は、互いにゲイということもあってサラリと話が進んでいく印象です。受けの元カレが実は嫌な奴、というあたりが後半クローズアップされており、その部分も私は受け入れ難いものがありました。BLは、そんな現実的なものよりファンタジーな感じが好きです。
すみません、本当に個人の好みだと思います。
一見とても綺麗で淡白そうな受けの常磐先輩と、百戦錬磨のような強気Sな年下の遥くん、とてもバランスの良いカップルのお話だと思います。
私は本編を読んでいないのですが、墨染が良い仕事をしてくれていて、程よくメインカプの二人の糸を絡ませてくれています。まぁ、簡単に解けてしまう程度の絡まりではありますが。
糸が解けたあとに遥に触れて幸せそうにフワフワ笑う常磐先輩と恥ずかしがる遥の様子がとても可愛らしく、作中で一番好きなシーンです。その後にガッツリ形勢逆転され頂かれてしまう王道的流れも美味しいものですね。
中盤で嫌われたかもしれない、と勘違いして傷ついているはずなのに欲情して一人でしちゃう常磐先輩のMさも可愛らしいものです。
綺麗な人だからこそ、背徳的な感じがして良いですね。二人での本番シーンよりも、こちらのほうが好みなくらいです。
絵が綺麗であることと、最初から攻めが好意を明らかに示していたこともあり、ストーリーの流れは軽く、本番シーンも複数回ある割にはアッサリしたものでサラリと読めてしまう感じなのですが、常磐先輩のキャラ故に全体的にフワフワとした雰囲気が漂っていて読んで癒やされるような作品だと思います。
BLのドラマCDというのは生々しさがあるのでは…という懸念と、世界観を壊されてしまうのでは…という勝手な抵抗があり今まで敬遠していたのですが、原作がとても好きでwebCMを聞いて、その美しさに惹かれて初めて手にしたBLCDです。
結果、聞いて本当に良かったと思える作品でした!
主人公を演じる斉藤さんの声の上品さは役にピッタリだったと思います。ツンツンとしたようなところもあると思えば、可愛らしい様子もあり、どんなシーンでもブレることなく月里蓮だと感じました。BGMとなっていた音楽も世界観にピッタリで、本当に素敵です。
芙輝役の平川さんも、長台詞のシーンでも気が逸れることなく耳に留まる、艶のある素敵な声でした。蓮に話し掛ける時の語尾が上がる様子が可愛らしく、ふと口元が緩みます。
私は濡れ場が苦手で、この主人公二人のラブシーンは恥ずかしくて抵抗があったのですが、成田さん&代永さんからのお仕置きシーンの雰囲気は大好きです(笑)辱めにあう斉藤さんの可愛らしさは堪りません。
このシーン以外でも、個人的には代永さんの演技が今作の中では一番気に入っています。月里とは正反対をいくような、歪んでるとも言える愛情の持ち方をあんなにも突き抜けた演技で表現されていて、元々お気に入りキャラであったセラがより魅力的に感じるようになりました。現れた瞬間に空気を一瞬で変えてしまうような、強い存在感のある声だと思います。
原作が好きであるが故に、実際の声でそれらを言われることに懸念があったのですが、それは全て良い方向へと裏切られました。
可憐な月里の独白も、セラの歪んだ愛情宣言も、あまりに脳に鮮烈に残る素晴らしい演技でした。
二枚組という長いストーリーであるにも関わらず、最初から最後まで飽きることなく楽しめた、とても美しい作品です。
絵が好みだったので買ってみたのですが、実際に中を読んでみるとちょっと白っぽいというか、話の内容も含め全体的に薄味な印象でした。
登場人物が全員若いせいもあるかもしれませんが、作られたお話としては個性もいまいち薄く、フィルムをぼんやりと眺めているような印象です。本来ならもう少しドロッとしそうな受けの秘めた恋心も何だか綺麗にまとめられ過ぎてて物足りなさがあります。ほんと、綺麗なんですけどね。綺麗過ぎて人間味が無いような。現代的な若者、って感じでしょうか。好みの問題かもしれませんが、男同士というハードルを越えて、何となくで付き合えて…というのはお話としてはあまりにインパクトが弱いかな、と感じました。
萌えるポイントもいまいち見付からず、あまりにサラリと読めてしまったのでこちらの評価とさせていただきます。
ヤクザものや、穏やかでない職業の話が苦手で手をつけないでいた作品だったのですが、いざ読んでみるとあまりに面白くて、時間を忘れて一夜で読みきってしまいました。
恋に落ちてディックのことばかり考えてしまうユウヤの可愛らしさや、ただただ欲を貪るだけではないセックスシーンにも好感を持ったのですが、それ以上に犯人探しの部分は本当に楽しめました。正直私は全く検討もついていなかったので、終盤でストーリーが動いたときは夢中で文字を追ったほどです。まさかBL作品で、こんなにもラブ以外の要素を楽しめる作品があるとは思いませんでした。
また、どこまでが本当の話で、どこまでが作り物の設定なのか、私は刑務所という場所のシステムには明るくないので判断できませんが、作中に何度となく表現される肌の色による人種区分は、正直日本生まれ日本育ちの自分にはピンとくるものでは無かったのですが、この感覚は島国で比較的移民の少ないこの国の国民である故なのかな…と、考えました。それを思ったところで何が変わるというわけではないのですが、まさかこんなことを自分が感想として抱くなんて、この本を読み始めたときには欠片も思っていなかったことでした。
少し本筋に戻りますが、ユウトとディック以外の人物もそれぞれ個性豊かで、見慣れぬ片仮名の名前のはずなのに、不思議と誰が誰かと迷うこともなく、最初から最後まで飽きることなくスラスラと読める、そんな作品です。私は純粋に書籍として好きな作品でした。
背景や人物に特殊な世界観があるものの、恋愛要素だけを見詰めてみると、とても王道的なBL作品のような気がします。それも、特別綺麗で切ない。
恋が始まる入口さえも、とても可憐で控えめで美しく、その後関係が近付いていっても、上司に忠誠を立てて身を守る様子や、攻めの(後には勘違いだと判明しますが)素性を知った後に身を引こうとする様子、結ばれた後も人知れず涙を流す姿、その全てが好みで最後を迎えるまで、どうか幸せになってほしいとばかり思っていました。
そんな健気な受けを裏切ることなく、情熱的で真っ直ぐに愛情を注ぐ攻めも好感度が高いです。受けが一番引っ掛かっていた事柄への種明かしは正直予想がついてしまっていたものの、それの説明の仕方は王道かもしれませんが素敵です。
また、受けへの嫌がらせをしてくる先輩も、少し歪んではいますが自分の想い人への強い愛を示していて、憎めない存在かなと私は思えます。
設定上、目を背けたくなるような残虐性を感じる部分はあるのですが、それを背負った受けへと(もしかしたら嫌味かもしれませんが)終盤に言葉を投げ掛ける男娼の子のお陰で、最後には重くなりすぎず、良い意味で中和された気がします。
色々な愛情が表現され、途中で凍り付くような展開はあるものの、最後にはキチンとハッピーエンドとして収まってくれる安心して読める作品です。
世界観などの作り込みはしっかりとしていて、情景などは浮かびやすかったのですが、肝心の恋愛要素的な部分がいまいち萌えられませんでした…私が普段、20代以上の大人の話が好みのせいかもしれませんが、主人公の薔の言葉や行動がおこちゃま過ぎるように感じてしまいました。それと、学園もの?なだけあって登場人物が多かったのですが、どの人も少しずつのエピソードがあり、しかしそのせいで逆に誰一人掘り下げて見つめていないような感じがしてしまいました(情景も人物も、盛りだくさんな印象です)シリーズ物であるがゆえに引っ張ったのかもしれませんが。でも、あれだけ登場人物が多くても誰が誰だか分からないということは無く読みやすい作品です。
椿だけは色っぽくてとても好みだったのと、彼が知っている秘密が気になったのですが、それだけの為に続きを読もうという気にもなれず、またこの一巻だけでもそれなりに満足してしまった為、この先を読み進めることは無さそうです。厳しい評価ですみません。
2巻でエロ要素が急に強くなって苦手さを感じたのですが、展開も気になり惰性で購入。の、つもりでしたが3巻でのエロは何故か問題なく受け入れることができました。2巻では戸惑いが大きかった城谷が、3巻では段々と絆され、経験が無い故に落ちていくのも早く、日頃の生真面目さなど嘘のように年下の黒瀬に翻弄され心も体も乱される姿は可愛らしく感じます。
潔癖症についても、今までに関わろうとしなかった『人』そのもののとの交流のお陰で、何という治療を施していなくても、心の抵抗感を薄くしていけてるのかな、と私は思います。重度潔癖症の方や実際の治療については詳しくないので、あくまで私の思う範囲ではありますが、よう言う『人は2となり、自分ではない誰かと関わって成長する』ということなのかな、と。
エロシーンは正直苦手なのですが、個人的には城谷の可愛らしい表情が好きなので、多少の抵抗感を持ちながらも読める範囲のエロさです。城谷の年齢設定を考えると若干無理があるようにも感じますが、そこはフィルターかけて楽しんでます。可愛らしいじゃないですか、あんな30歳なんて。
黒瀬の表情の変化の乏しさ故に、コロコロと表情を変える城谷が際立っていると思います。
巻末のオマケ漫画は毎回楽しませてもらってます。黒瀬のむっつりスケベさと溺愛っぷりが面白いです。
まさかエロシーンで続きが気になる作品に出会うとは思いませんでしたが、4巻がとても楽しみです。
内容は何も知らず、好きな作家さんだったので購入しました。
ネット上で表紙が公開されてから、正直あまり期待できないかな…という気持ちでいたのですが、いざ読んでみると…物凄い好みでした(笑)
潔癖症の秘書、という受けの設定はふと考えれば好きな要素だったのですが、あらすじの文字として読んでるときは何も興味が持てなかったんです。
が、いざ絵として漫画を見てみたら…いいものですね(笑)絵と文字ではこんなにも感じ方が異なるんですね。
もしくは、城谷の容姿がかなり好みだったので、それによって好感度急上昇だったのかもしれません(笑)
あと、お互いが敬語というのもとても丁寧な印象で、私は凄く好きです。黒瀬は分かりませんが(笑)、城谷は敬語を、壁とするのではなくそういった美しい言葉を喋っているのが普通、という印象です。
BLはファンタジー、という言葉がピッタリだと思うのですが、城谷の表情がストーリーが進むにつれてどんどんと可愛くなっていく印象がありました。
前半では何とも思わなかった髪を下ろしてる姿にも、後半ではもう可愛くて可愛くて…(笑)
巻末のオマケ漫画の黒瀬の気持ちがとても分かります(笑)
ただ、物語としては展開が急で『え、もう?』となる部分が何ヵ所かありました。治療の面でも、気持ちの面でも。それともBLだと、これくらいが普通なのでしょうか?
宝井先生の作品はどれもおっとりと気持ちが変わっていくものが特徴のような気がしていたのですが、気のせいかな…?
続き物になるともどかしい反面、長く続いてほしいな…という期待ができるので良いものですね。2巻がとても楽しみです。
ランキングに入っていたので、表紙に惹かれてレビューも高評価だったので読んでみました。
私はエロエロ作品は苦手なのと、絵柄がそんなに好みじゃなかったので若干賭けの作品だったのですが、見事当たりでした。
恐らくこの本の売りであろうエロさは、色っぽいという感じだと思います。擬音多数のエロ作品などに当たってしまうと、ついついパラ読みでやり過ごすのですが、この作品は抵抗なく読めました。そんなに色っぽくもなく美人でもない太郎さんが、ベッドに入るとあんなに色っぽく淫乱になるのが不思議です。
勿論エロ以外でのお話作りもしっかりされていて、私は続き物はあまり好きでないタイプなのですが久々に続きが楽しみです。今後、太郎さんがどう動くのかとても気になります。