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“憐れ”なのは誰のせい?

原作3巻既読済みですが、ドラマcd1の範囲内でのネタバレに収めます。

オメガバ作品は複数拝読しましたが、今作のα凌介様をしてαの真髄を見た気がします。阿座上さんのタイトルコールがメチャ強αみビシビシ伝わって、わあー‼︎凌介様キタ‼︎でした。

ひと口にαといっても立場性格個性がありますが、凌介様は家柄容姿才覚に加え、知略に長けていて辛抱強く物事の見極め特にメンタルの強靭さが光ります。

そういったパーソナリティをミステリアスさ冷徹で無感情にすら聞こえる声の奥にうっすら内包させている様な表現が最高に凌介様でした。

憐れなのはβの瀬乃?確かに酷い事されてます。切り捨てる事に慣れてしまってたったひとつの“執事”という立場に固執するあまり、仕事以外の面では周りが見えてない(敢えて目を背けている部分もある)行動原理が凌介様なので、それ以外の場面では無機質で執事マシーン。高梨さんがそういった瀬乃の完璧風な不完全さをとても見事に表現されておりました。

『1』は割と苦しいシーンだらけです。他者との絡み、噛み合わない二人の本心。私にとっては『ハジメテ』の高校生時代のエピソードでラストに凌介様が意識の曖昧な瀬乃にうっとりとささやく台詞が堪りませんでしたね。これもまた純愛。

αへのβの切ない想い、憐れなβ。あれ?その先がまだまだあるぞ。続きが楽しみです。