王道のBLとは少しテイストの違うお話でした。
キャラやストーリーについては、他の方が書かれている通りなのでラストのみ・・
この作品で一番印象に残ったのはラストでした。
受け様も攻め様も仕事がよい状態のところで物語は終わっていますが
どちらも人気商売なので、いつ転落するか分かりません。
作品の中でも、攻め様は一度、子役の時に人気を博しながら、今は仕事が回ってこないという状態が長く続いていました。
この作品は、スーパー攻め様に見初められて、これから何かあってもこの攻め様がいれば大丈夫!
というようなものではありません。
仕事がうまくいってもいかなくても、これからもずっとこの受け様と攻め様はもがきながら進んでいく・・
そしてそれは隣に攻め様(受け様)がいるからこそ、どんな時も頑張っていける、そんなラストでした。
しみじみと感じ入りたい気分の時におすすめしたい作品です。
内容については他のお姉様方が書かれている通りなので、感想のみ・・
このお話の特徴は、兎に角、「攻め様が犬である」ということなのですが
「犬」というより「獣」のイメージが強かったです。
ふだんは従順な犬なのですが、夜の交わりについては全く主人の言うことを聞きませんww
受け様がどんなに嫌がっても、毎晩受け様を犯します。
しかもこの攻め様は受け様に殴られようが蹴られようがお構いなしです。
それどころか、ぶたれることすら幸せで、恍惚としてそれを甘んじて受けるのです。
そういうところはまさに犬なのですが・・
ここまでくると、恋愛というより獣の本能?
盲目的に受け様を慕うのが、動物の刷り込みのようでした。
犬は大好物なのですが、この攻め様は獣すぎて
犬は犬でも、人間にとどまっていてほしかったな・・と思ってしまいました。
なので、突き抜けた「犬」をご所望のお姉様方には、とてもおすすめのお話です!
何回も男に捨てられてすさんでいるフリーターの受け様と
婚約者がいる(と主張する)公務員の攻め様のラブ。
受け様の家に攻め様がやってきて、「貴方の骨髄をください」と土下座するところからお話は始まります。
婚約者の命がかかっているので、攻め様は兎に角、必死。
だけれど受け様は、自分の恋人に妻子がいたことが分かって、最高潮にすさんでいて
攻め様に同情するどころか、「骨髄がほしいなら性奴隷になれ」と取引を持ちかけます。
そのあと攻め様は・・手錠をかけられ、受け様にいろいろされちゃいますww
このシーンが以外とオイシイ。
最後まではされないのですが、普通の男が男に襲われたときの反応ってこうだよなーとニンマリ。
こうして最悪な関係から始まるのですが
性奴隷にしたので、週に一回、攻め様が受け様の家に泊まりにきます。
そこで攻め様の情報が増えていきます。
攻め様に両親を亡くした不幸な生い立ちがあったり。
婚約者に全てを捧げるような、攻め様と婚約者の異常な関係が分かってきたり。
兎に角、攻め様が不幸属性てんこもりです。
そんな攻め様が、受け様の言葉に救われたあとは・・もう犬まっしぐらww
受け様にしっぽを振りっぱなしです。
雨の日でも散歩にいきたがるって、それじゃほんとに犬ww
そして攻め様の告白シーンが、他にないような告白パターン。
ムード台なしなのに、攻め様のなにもかもさらけ出した生の感情が伝わってきて・・◎です!
このあと受け様があることを知ってしまい、受け様は攻め様のことで深く傷つくのですが
最後の最後で攻め様が追いかけてきてくれます!
この追い上げがスゴイです。さすが犬です。
やっぱり最後はこうでないと!と読んでいてうれしくなりました。
攻め様の犬っぷりが光る、素敵作品ですww
この作者様の他の作品が好きで
今回、この作品を買ってみたのですが、大正解でした!
でも電子書籍オンリーなのが惜しい・・
紙の本で買いたかったです。