まず挿絵が少ない。全部で二つで程。
せっかく絵が綺麗な人の挿絵なのに勿体ない。
総合的にあまり刺さらなかった。地雷じゃないけど萌えない、みたいな。受の性格もあまり好みではなかった。
途中の章で、人物名が出ず特徴だけの描写があるんですが、青年時代のルチア(攻)がシュカリ(育ての親みたいな)に抱かれてるのかと思ってしばしの硬直。
角を持った悪魔族が、触手の青年を性的な意味で抱くって書いてたから……。これはシュカリとゼルヴェル(ルチア父)でした。
つまりサブCPの受けが、人間の女と無理やり性交させられます。(直接のシーンはないけど、語りは有り)
それから受けが、人外(モンスター)相手とはいえ雄の役割をさせられる場面があるので注意。簡潔に言うと、植物の姿をした魔物に挿入する。
最後にチラッとだけですが、ルチアの母が登場するけどそれも要らなかったなと。ありがたみのある立ち位置じゃないのに、感謝するべき存在みたいに登場したのがモヤった。
感情表現が乏しい大型犬な殺し屋×人間と吸血鬼の美人ハーフ
親方!空から黒髪美人吸血鬼が! から始まり、叶瑛(攻め)の家に居座り血を貰う沙羅(受け)。
吸血鬼には、吸血時の痛み緩和のために唾液に媚薬作用が含まれてる。そのせいで沙羅は何度か犯されかけてた。
叶瑛を吸っても顔色変わらず表情と変わらずで謎に思ってた沙羅だけど、何回か吸ってると顔を真っ赤に息を荒らげる叶瑛が!
カナエの童貞を奪ってから、性行為が気持ちよくて好きって理由から吸血しなくても身体を求められるようになる。
自分にも他人にも興味無い叶瑛と、世話焼きな沙羅。
叶瑛に手料理を食べさせるために花嫁修業をしたり、叶瑛の仕事を見学したり、人質にされた叶瑛を助けたり、一冊のなかに盛りだくさんエピソード。
無自覚に叶瑛を好きになってる感じが可愛い。
寡黙男前無関心鈍感攻め×激重片想いツンデレ不器用受け。
イングル(攻)
ビャク(受)
フェイクの恋人としてイングルを抜擢したビャク。
恋人らしいことしなくちゃな、とイングルを襲うんだけど、イングルの腕を縛ったりペニスを紐で結んだり……受け優位ですっっっっごくエッチ。
イングルからされること全部に乙女みたいに顔真っ赤にして照れて喜ぶのが可愛い。
こんなに好きなのに、好きとバレないような態度をとるけど、イングル以外には余裕でバレてる。
詫びはキスがいいのにそれを伝えられず、健気さを隠すために男に抱かれることに慣れてる風を装ったり。
なのに、別に相手は誰でもいいわけじゃないんだからね! とすぐにツンデレ発動するのも可愛い。
水売りの集落の人達が、ビャクの恋を成就させようと頑張ったり過保護になる様子から、盛大に愛されてるなーって癒される。
イングルと両思いになってから、想像以上に優しく大切にされて、片思い期間よりもドキドキする姿が尊いです。
あととにかく服がエロい。
全部可愛いです……。読んで……。
受けの秋成が、攻めの銀次を好きすぎる話。
年上×年下。従×主。一途×健気。
受けは安心安全の童貞処女。
秋成(受け)→父の会社は継がないし結婚もしないし子供も作らない。ゲイ。攻め大好き。現世も前世も全部違う見た目。
銀次(攻め)→受け第一。自分の命より受けの命。受けを守るために今を生きている。受けにやめろと言われても命を懸けて受けを守るのをやめない。
受けの積極的なアプローチが可愛いです。海野幸先生の作る話はハズレが少ない!
まだ幼い頃に出会い、自分の命を犠牲にしても秋成を守る、と覚悟した理由は前世の記憶。何度も秋成を守って死んだ過去。タイムリープなとではなく、前世の記憶を夢で見てます。
少し地雷要素を上げるとしたら、前世の秋成(受け)が妻を持ったりする要素。
前世の話だし、今の秋成とは見た目も別人なのでまだ許容範囲でした。
前世の時代背景的に、秋成は天子、王子、領主、中尉という立場だったから、全てを捨てて銀次と共に生きることができなかった。
それなのにどの時代でも銀次に出会い、恋をして、死に別れるしんどい前世の記憶たち。
でも今世では戦争もなく、兵や軍を纏める立場でもないから、安心して銀次と恋愛が出来る。
前世についての回想シーンは結構あるけど、前世視点はぎっしりではないのでつまらないシーンはない印象。
銀次付き合う前から、同じ屋根の下でずっと一人で後ろの準備してることを白状して、いやらしい奴だと思われてるって不安になる秋成が尊い。
結ばれて初めてのエッチな絡みがすごく良かった。
自らを「人間」と呼んでるけど、獣の本能も結構出てる。でも人間耳あります。獣耳と人間耳の同時存在、四つ耳です。
感情が尻尾や耳に表れたり、マタタビに酔ったり、獣寄りな反応が見られるのが可愛い。
墨星(攻め)は褐色黒髪の男前神様。ぶっきらぼうで朴念仁かと思いきや、意外と歯出してニカッと笑う。春太曰く「セックスつよつよイケメンスパダリ」な爆イケ色男の狐神様。
春太(受け)はエッチ大好きなパパ活ビッチで猫系。墨星の見た目、テク、スパダリ感にキュンとしてるけど、神なのと独占欲の強さに怯えてる。
※
神隠しに遭った奈々ちゃん、序盤だけじゃなくて後々出てきます。
その前に、その神隠しした神本人(メンヘラ黒髪少年風)もでて来るんですが、こんなに可愛いのに何故相手が女なんだ……とモヤっていたら、まさかの奈々ちゃん登場。男です! やったね! この二人がメインの話も読みたい。
主題以外に三つほど短編が入ってます。ひとつは他の作品? の番外編みたいな。でもその作品読んでないのであまりしっくり来なかった。
セラピーゲーム(下)ででてきた湊の友達二人(黒髪×金髪)がヤッてるコマがあってテンション上がった。あとデートもしてた。ありがたい。
静馬が自分以外に笑顔見せたり優しくするのが嫌で、独り占めしたくて捻り出した案が、「俺が静馬を抱く」ってのがちょっとゾワッとしました。
リバな挿入展開はなかったので安心してください。
その後に静馬が「俺を抱くのと、こうやって抱かれるのどっちがいい?」と湊を分からせてたのでほっとしました。
男相手だと怖がって威嚇する猫相手に、常勤のスタッフと「バレませんでした?」「バレました」と言っててほぼ確でしたが、着替えのときにガッツリ身体が出ました。院長は男確定です。女関係の胸糞展開はなさそうなので安心。
院長登場のときから安心して楽しめるように、もっと早い段階で読者には男だと教えて欲しかった〜!