まず、絵が美しい。だからこそ、コマの1つ1つから色気がある。迫力がある。なんだけど全然エロくないから不思議。
たぶん、リズムが絶妙なんだと思う。高まって高まって後はエロくなるだけ、ってポイントで高確率でツッコミが入る。なので、エロくならない。
良いか悪いかはさておき攻の執着が強い分話が重くなり過ぎるかもなのでツッコミがあることでそれが緩和されてるので安心して読める(個人的にシリアス過ぎるの読めないので)
先人達のレビューにもあるように正直、開幕してすぐは攻(岸辺)への気持ち悪さが強いです。もちろん、ストーリーが進めば理由もわかるのですが個人的には、執着の表現が気持ち悪すぎて何度も読み返そうとは思わない。けれど、それは作者の高い描写力によるものなのでハマる人にはかなりハマる作品なのでは。
完璧な受って良いですよね。
普段誰にでも丁寧で優しくて完璧な彼が攻の前でだけグズグズになってるのを見るのが大好きです。
グズグズになるくらい攻が好きなんだね。うんうん、2人で幸せになりな、なんて近所のおばさんみたいなことを考えてしまいます。
とはいえ、そうはいかないのが本作。
もし、今目の前に居る完璧な姿が作られたものだったら?それも自分の為に。人生も性格も外見も何もかもを変えて自分に執着しているならどう振る舞うのが正解なのでしょう。
受け入れる、簡単に言うことは出来ても実際証明するには自分の人生を賭けないといけないわけで……。
完璧な姿も完璧じゃない姿もどっちも認めて愛してくれる存在に出会ったことが奇跡なんでしょうね。
学校モノの定番ストーリー
それこそ、いじめられっ子がいじめっ子にする下克上。始まりが始まりだからこそ2人の間には複雑な感情が入り乱れる‼︎
今作においてもそのストーリー自体は大きく変化が無いのですが他とは違うポイントとしていじめっ子(黒出)がいじめられっ子(神田)にした過去の行為を受け入れてその為に現在の自分への行為を仕方がないと思っている、というところだと思います。
過去は変えられない。だから仕方ない。だけどお前にはそんなところまで落ちて欲しくない。なんといじらしい思いなのでしょう。
最後にはお互いにお互いを庇いあう。まさに青春ですね。
余談
学校であんな騒ぎ起こしたらどの道宇治に復縁の可能性は全くないと思います。