私はどんな話か分かった上で購入しましたが、事前情報無しで読みたかったなぁ、とは思うくらい好みです。でも地雷のある人が表紙買いは危険なのかな……
絵がとても素敵で、表紙買いをしてしまいそうにはなるんですが、「ハピエンじゃなくてもたぶん大丈夫かな」くらいだと辞めておいた方がいいかもです。でも素敵な話であることは確かなので、「本人たちが幸せならどんな結末だって構わない!」って言い切れる雑食さんたちにはおすすめです。
かと言って「じゃあ上巻だけ……」っていうのも……って感じの終わり方なので、読む覚悟があるのであれば上下巻同時購入をおすすめします!
とにかく糖度の高い作品です。
一回り歳上の従兄、日高彰芳(アキ兄ちゃん)に嫁ぐことを夢見る19歳の日高百瀬(モモ)と、百瀬からのアタックをやんわり避け続ける従兄のお話です。
32歳建築士と、19歳花嫁志望のカフェバイトの甘々な同居ものです。ほんっとうに甘い。くっつく前からくっついた後まで甘々幸せなふたり。特に仲違いとかもなく。
私の感じた構図は攻(→→→)←←受のような、側から見れば一方的で相手にされてない感じだけど実は攻めの方がクソデカ感情持ってる、みたいな感じです。
受けちゃんは、本編内で「顔が可愛くてよかった」と言われるくらい(自身もそれを認知している)のアホの子です。本当に読んでてこっちがむずむずしちゃうくらい鈍感さんです。それこそ当て馬からの感情にも気づかなければ、攻めへの感情が一方的ではないことにも気づきません。
でも、攻めが好きだということだけで突き進んで、周りに集まる人も自然にいい人ばっかり。本人も以外とちゃっかりしてる。単純に性格がいいんでしょうね。
あとはそうですね、サブCPはありませんが、個人的にはサブキャラたちが好きです。受けのバイト先の莉子ちゃんや、当て馬の駿くん。当て馬くんは本当に報われないですが好きです。不器用じゃなきゃ可能性もあったかも…いやないか。当て馬くんこそ一方的な感情です。でも下手したら攻めと同じくらいの大きさの感情は抱いてるんじゃないかなぁ。若干可哀想ですが、まあ致し方ないかな。
間之先生の作品の中で見れば普段より切なさ控えめ、糖度高めの作品かなと思います。