今回は家族みんなの成長物語といった感じでした。
ミロくんの決断にも納得がいくし、これはこれでハッピーエンドなのかもしれませんが、私は皆さんほどすんなり受け入れられなかったかな。
元々ツァーリが潤を無理やり誘拐したことが原因で出来た子がミロくんでした。ミロ君としては父親としての情がより強いツァーリを選んだのも当然だったのだとは思いますが、傍からみたら無理やりやったもん勝ちって感じがして、すんなり入ってこなかったです。
潤を誘拐したことも反省してないし、潤の体を無理やり作り替えたこともあって、ツァーリのイメージが向上するどころか悪化しました。やはり潤のことを思いやってないし、後で反省してるとはいえ子供を利用してるし。
そして何より、「ミロくんは潤や可畏のファミリーだ」と言う感じが薄れたことがショック。あくまでツァーリの子であって、潤たちがいくら受け入れても、読者の私には、1家の中では異分子にしか見えなくなりそうです。
まさかの10巻目にして作者様の書き方と一読者として求めるものの乖離を感じてしまい、読み終わってからずっとモヤモヤしてます。こんな気持ちになってることに1番驚いてます。
多分私が少数派なだけで、多くの方にとっては大団円なのでしょう。すみません、ネガティブな意見で…。でもこれが現時点の素直な感想です。
今回もハラハラドキドキさせていただきました。(語彙力皆無ですみません)
冒頭の家族水入らずのシーンはほんわかさせてもらいましたし、後半は一体どうなるのかとハラハラしました。
ここのレビューを見てると、潤寄りの方が多いようですが、私は可畏寄りの心理状態で今回の作品を読みました。
もし自分が可畏と同じような状況に突然なったら…?
実際小説ではなくリアルで受け入れられる人は100人に1人、もしくはそれ以下なのでは無いでしょうか。しかも18歳なら1000人に1人もいないと思う。
悩んで悩んでその末に覚悟を持って受け入れるならまだしも、急にそんな状況になっても受け入れるよって笑って言える人がいるなら、むしろその人の精神状態がおかしいんじゃないかと私は疑います笑
最初は可畏のようになって当然だと思い、むしろそこを理解出来ず逆ギレする潤は我儘だなぁと感じました。
時計の話も、安全第一とはいえ深く考えず受け取ってしまった潤。目の前で自分のプライドを踏み潰されたら、私なら激怒まで行かなくても多少は不快になります。
ただ最後にちゃんと自らの非を互いに認め合えるところは流石です。
可畏×潤ファミリーに幸あれ。
そしてミロくんにも幸あれ。
可畏よ、これからも大変だろうけど頑張れ。