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ソムリエ合格

女性おぶもいもいさん

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運命に左右されない恋

『ケーキバース』にぴったりマッチした、甘い香りが漂ってきそうな表紙がとっても可愛らしい…!
彼の横にある左手から、きっと圭人目線で日向を見ているからこんなにキラキラしているんだろうなーと推測できる小技も素敵でした。

スタジオで偶然出会った圭人と日向ですが、
その後は「偶然ではなく運命だったんだな」と思えるような展開となっていて。
圭人からの好意に触れるうち、絆されたわけではなく惹かれていく日向の想いにキュンとしました。

当て馬が登場して、ふたりが運命の相手ではなかったと判明したときはちょっぴり戸惑いましたが。
逆に運命に左右されることなく一緒に居たいという彼らの気持ちがしっかりと伝わってきて、
幸せ度が増した結末になっていたのが良かったです。

今度こそ、

帯の言葉だけを見ると爛れているっぽくも取れるけれど、まったくそんなことはないふたりの関係。
むしろピュア寄りで、その行為にはエロさよりも切なさを感じるほど。
なので、"カラダだけの関係"という部分より
"本気の恋なのに"のほうに注目してほしいなーと思うストーリーでした。

お互いに想いを言葉にできないままだった高校時代、ずっとそばにいて普通の友達ではしないようなこともしていたカイトとまひろ。
その頃から気持ちの面でずっとすれ違い続けてきた彼らが、10年経って偶然再会するところからはじまります。

再会したときのふたりの両極端な反応から
その恋心をどう捉えていたか?という温度差が伝わってきて、すでに切なくなってしまったのですが。
好きだけど真実を知るのが怖くて逃げたいまひろと、
好きだから真実を知りたいカイトの攻防は苦しいものではなく。
過去に感じた痛みに阻まれそうになってもしっかりと乗り越えてくれるので、長い時間をかけて両想いになったふたりを応援したいと思える展開でした。
真っ直ぐで不器用すぎたふたりなので、今度こそ一緒に居る幸せに浸ってほしいなと心から思えました。

高校時代の回想の差し込まれ方がとても自然で、
現在の気持ちとスムーズに対比できてすごく読みやすかったです。
シンプルなストーリーながら萌えどころたっぷり、大満足でした。

アフターアクト コミック

rasu 

魅せられる

ポーズや眼差し、光のあたり方やその影まで。
ふたりの魅力を伝えるために計算され尽くした、
雑誌のような表紙が本当に素敵…!
ものすごく絵になってます。
仕事モードな彼らの格好良さに惹かれて、広げてじっくり眺めました。
(紙本でご購入の方はぜひ広げてみてほしい…!)

舞台共演をキッカケに知り合って稽古を重ねるうちに距離も近付いていく、そんなふたりの恋模様を追うようなストーリー。
ややこしい駆け引きや業界特有のいざこざなどが無いので、展開的にはとてもシンプルでした。
それぞれの立場上の葛藤は少なからずあり、それに振り回されてしまったりもしますが
最後にはしっかり気持ちの部分を大切にしてくれたふたりなので、変な方向に拗れていかないのが読みやすかったです。

そしてなんと言っても絡みがエロい…!
ふたり共めちゃくちゃいい身体をしていて色気がすごいので、そこまで濃厚なセックスではないのにとってもエロいんですよね。
どのページもアングルが最高すぎました。

ふたりとも役者なので色々な表情を見せてくれて、素の飾らなさにも引き込まれまくりの作品でした。

独特な表現

抽象的だけどもすごくインパクトのあるタイトルに惹かれて購入。
『心臓に染まる』ってどういうことなのか…
知るのを楽しみに読み進めました。

理由があってピアノを辞めてしまった珀ですが、
弾くのが嫌いになったわけではなくて。
誰もいない視聴覚室で少し触るだけ…と思って弾いたのを色が聴いていて、それをキッカケにふたりは知り合うことに。

色は登場シーンも変わっている人なのが伝わる感じで、発言も表現も独創的。
でも彼の言葉は嘘がなく、真っ直ぐに狛に届いたのが伝わるんですよね。
その最初のターンで珀は色にだいぶ救われているので、その後少しずつ気持ちが動いていくのも納得の出会いだったなと感じました。

でもそこから仲良くなって恋愛へ発展…とはいかず、珀の兄・列の登場辺りからハラハラなシーンが続きます。
自分自身の体質(というか能力のようなモノ?)に苦しめられ、彼以外にはわかりようも無いくらいの生きづらさを抱えている色と、そこに関わりだした珀。そしてその間に列が入り込んでくると完全に拗れてしまうのがツラかったです。

更に彼らの難解な思考と独特な言い回しがそれをもっと複雑にさせていて、
色も珀も列もそれぞれにしっかり考えがあるのは伝わるけれど、読み解くのがすごく大変で頭が何度も絡まりました。

シンプルに進んでいかないことこそがストーリーを深くしているのだと思いますが、
噛み砕けない部分が多いと良さもなかなか伝わってこなくてもどかしい、みたいな…。
ふたりが無事両想いになって良かったし、綺麗にまとまっているとは思うけれど。
そこに至るまでの彼らの気持ちを正しく理解できたのかわからず、なんとなくスッキリできないまま読み終えてしまったかなと感じました。

不器用すぎる運命

同じ大学に通う旭と雪乃。
ふたりの恋のお話…ではあるのだけど、よくあるような大学生同士の恋物語ではなく。
そこに至るまでのふたりの攻防に体力が持っていかれてしまうくらい、激しくドタバタしているような展開でした。

というか雪乃がとにかく忙しなかったので
そんな風に感じてしまったのかもしれません。
冒頭から下世話な叫び全開の彼に、色気も可愛げも感じず…
これはギャグ漫画と捉えてもいいのだろうか?と思ってしまうほど。
ただ旭がどんな時でも真正面からNOと言える冷静さを持った人だったので、騒がしい雪乃の言動に引っ張られることなく読み進めることができて、
そういうところを見てもバランスのいいふたりだったのかなと思いました。

そして。雪乃が旭に執着する本当の理由がわかってくると、雪乃に対する印象がガラリと変わり
これまでの奇行すら少し可愛く見えてくる不思議。
不器用すぎる雪乃の本心が見えて、そこに惹かれた旭はしっかり"運命"を捕まえたんだなーとほっこりしたのでした。

短編はこれまた表題作とは全然毛色の違う感じのお話で。
文字がない分、それぞれの表情から気持ちを読み取って解釈も読み手に委ねているようなストーリーがすごく良かった。
このふたりは旭と雪乃に似ている気もしますが、
その辺がはっきりしないところも逆に良かったなと思いました。

心を奪うほどの、

「ひつじの鍵」に登場していた羊の友達の和楽のお話。

報われない恋をしていたにも関わらず
何があっても羊に寄り添ってくれていた和楽のキャラが好きで、
彼にはぜひ幸せになってほしかったのでスピンオフがあると知って歓喜!でした。

高校生のときから"目利き"だった彼がギャラリストになっていたのは納得で、幼い頃から絵に囲まれてきた和楽だからこその解釈に触れることができたのがすごく嬉しかったです。
絵をキッカケに運命みたいな出会いをするのもすごく和楽らしかったし、どこまでもストイックに絵を愛している姿もアーティスティックで素敵でした。

そして純粋に絵を描くことが好きなのが伝わる群の無垢さ、とても眩しかった…!
彼の絵はそれをそのまま映したように美しいのでしょうね。
一目見て和楽が心を奪われるくらい吸引力のある絵を描く群の心の綺麗さもまた、ストーリーを彩っていたように思います。

ただ、最初から最後までかなり熱のこもった絵画愛を感じるようなお仕事色強めな展開なので
萌えよりも絵画に対する知識に感心してしまう部分が多かったかも。
群と和楽が無事に両想いになったのは良かったけれど、恋愛要素よりも絵画ってすごく奥が深いんだな。というほうが強く心に残っていたので
もう少しふたりの心の内側を見てみたかったなと思いました。

出会えて良かったふたり

場末の女装スナックに住み込みで働いている
純一とめぐるのお話。

帯には「お金払ってくれるならエッチさせてあげる」的な身も蓋もないことが書かれているし、
実際出会った夜に感情の伴わないまま身体の関係を持ってしまうので、純愛とは程遠そうかな?と感じる始まりではあるんですが…

どこまでもブレない純一の真っ直ぐな気持ちに触れてめぐるの心が少しずつ解れてくると
ストーリー自体の印象が変わっていき、生まれそうもなかった純愛が確かにそこにあるのがわかる展開になっていたのが素敵でした…!

一緒に過ごすようになったふたりの間にようやく甘い空気が流れ始めたと思ったら、めぐるの元カレが登場してその空気は一変してハラハラ。
でも。危ない目に遭ってでもめぐるを守りたいという純一の想いがすべてをいい方向に向かわせて、結果的に無事心を通わせることができて一安心。
病室での彼らのやり取りがものすごく温かくて、
めぐるにつられ泣きしてしまうほどに感動して。
出会えて良かったふたりだなぁとしみじみ思ったのでした。

幸せのぬくもり

歯科医の悠真とパパ活男子の戒。
結果的には『パパ活』をすることにはなるけれど、それ目的で出会ったわけではないふたりのお話でした。

BLにありがちな偶然の出会いとかパパ活への抵抗のなさとか、その関係の始まり方はうまくいきすぎかなー?と思うところもありましたが。
距離が近付いていくほどに伝わるそれぞれの魅力や、お金での繋がりを越えた心のあるやり取りが感じられるようになるとふたりの印象はだいぶ変わっていきました。

相手の言動に考えさせられたり乱されたりしていくうち、自然と惹かれていくのがまた良かった…!
帯に『絆されたのは…どっち??』とあるけれど
こんな綺麗な"両絆され"見たことない!というくらい、どちらともなく同じ気持ちになったふたりの相性の良さになんとも言えずほっこりしてしまいました。

無事両想いになったところで終わっていますが完結にしては物足りず、きっと続きがあるのだろうなーと思っていたので続編があると知り歓喜です。
「愛の温度」を知った後の彼らにまた会えるのを楽しみにしています!

スカッと笑える

タイトルが長い作品はそこを見ただけである程度ストーリーがわかるものが多い気がするんですが、こちらは転生モノだとはわかっても内容までは推測できず。
『ママになる』ってどういうことなのか確かめるべく、わくわくで読み進めました。

BL小説の世界に転生した腐男子・ミカと、その小説のメインキャラであるシャルルとのお話…
ではあるけれど。
転生先で出会ったふたりの恋のお話という感じではなくて、ミカが自身の最悪な結末を回避するためにシャルルを更生させるような展開なのでBLっぽさは薄めだったように思います。

最初から最後までギャグ&小ネタのオンパレード、恋愛要素よりも笑える場面多め。
いくらシャルルが執着して重たい愛を持っていても、ミカは気が付かない…。そんな未来が見えてしまっていて萌えはあまり無かったかな、と。
ただその分笑いに全振りしてくれているので、BLしていなくてもただただ楽しかったです。
色々なジャンルの漫画やアニメのパロディキャラが紛れ込んでいて、面白いを通り越して感心すらしてしまいました。

ずっとブレずにシャルルの『ママ』としての役割りを果たそうと頑張っているミカですが、
この先覚醒したシャルルに逆襲されることになるんだろうなぁ…。
最後の最後、その片鱗を見せたシャルルの発言にドキッとさせられたのでした。

最高

清々しいほどに最後まで甘くならなかった1巻。
それが彼ららしくてすごく良かったけれど
矢島の気持ちがはっきりしなかったことだけが心残りだったので、続編を本当に楽しみにしていました。
表紙を見てもそれぞれの気持ちに変化があったのは明らかで、甘い空気感漂うふたりを見ることができて歓喜。表も裏も幸せしかない…。

ただストーリーは恋人同士になった喜びや一緒に居るときの楽しさだけではなく、
関係が変わったことで弱くなる心が見えたり
噛み合わずにすれ違う歯がゆさなども描かれていたりと、わりと切なめで進んでいきます。
でもそんな幸せいっぱいなことばかりではない日々がとてもリアルで、うまくいかないことこそが恋愛ってものだよね。と思わせてくれたし、
それぞれの想いを際立たせていたなと感じました。

軽々しく"好き"を言わない矢島だけれど
彼のその想いは言動にすべて乗っていて、
好きな相手にしかしない気遣いが見えるたびに悶えまくり…!
それに気付いたときの鳥飼のハッとする表情にいちいちキュンとさせられて、めちゃくちゃ揺さぶられました。

シンプルに『最高』としか言いようがないくらい、めちゃくちゃグッときた2巻でした。
ぜひシリーズ化してほしい。