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神作品

女性ミスTyさん

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そろそろ許してあげても良いかな…

 雑誌BABYに組み込まれた〇〇特集のお題に合わせて描かれた、読み切り短編8作品の詰め合わせです。

 意外だったのは「タチ王決定戦」「夢のまに魔に」「世の中そんなに甘くない」の3作品は攻めより受けの方が大きい逆体格差だった事!「君が勝ったら僕は」も攻めの方が少々細身かも。
 「夢のまに魔に」なんて別にガチムチ雄っぱい特集とかでは無く「夜這い特集」なのに、わざわざ襲い受けガチムチ淫魔のパイずりを選択するなんて好感しか無いです。
 
 アホエロノリの表題作に始まり最後はダーク系で締める…作風の広さを感じ、色んな作品を読みたい欲張りな私はかなり楽しめました!ただ、ラブが薄めなものやキャラデザが似たり寄ったりなのもあるので気になる人もいるかも?

 Hシーンではタガが外れたようにガン掘りする攻めが多かったように見え、時に狂気すら感じる表情でほんのりブラックを仕込んでくる。
 以下は各作品の感想です、収録数が多いのでどうしても長くなってしまう、これでも削ったんだけれど…↓


「タチ王決定戦」「真・タチ王決定戦」(タチ喰い)
 表題作、狐塚×鷹木はメス堕ちメインでラブ要素は薄い、でもカバー下の四コマで狐塚が鷹木を意識していて少しラブ度アップ。
 真~の方は恋人の仇討ち犬井が参戦、キャラ総動員で掘って掘られてマウントバトル!棒を入れ合うだけの舞台に愛を解く犬井、恋人の猫谷との絡みがある訳では無く、エロも省略的だったのでバトル漫画ノリだったかな。
 短編を書き始めた理由などあとがきを見るとあまり強くは言えないけれど、欲を言えば各カップリングやキャラ達のラブ度増しな掘り下げをもう少し見たいなぁ。

「ログインシンデレラ」(言葉責め)
 ネカマアバターで嫌がらせしたら相手が予想外の反応で…オンラインゲームを介してテレセクみたいな事をするお話、ここまで言葉責め特化型過ぎる題材で描いたのがまず凄いです。
 褒めて煽って昂らせ暴き出す…じわじわと追い立てるようなトオルさんの言葉に、次第に飲まれて行き、理性を保てなくなり我慢出来ずに乱れて行く新堂、挿入無しなのに双方とてもエロく感じました!そしてトオルさんの正体は…オフパコ推奨。

「僕が勝ったら君は」(いいなりH)
 そこまでしてシャツの裾をしまわせたいか!勝った方が1ヶ月何でも言う事を聞くルール、ふざけたキャラ名と前半体育祭までの楽しいノリに対し、後半は怒涛のエロエロエブリデイ!1ページに多様なプレイが詰め込まれているのが圧巻で狂気すら匂わせる。
 土間締くんがド真面目過ぎて逆にズれているのが面白い、命令に対してもまじめにやりきる姿勢のお陰で王子くんのやりたい放題!期限付きの関係には終わりが来る、王子くんの秘めた思いに切なさを感じさせ、からの…そして終盤までシャツの裾にこだわり過ぎ、結局しまって無いしw

「龍のなきどころ」(刺青男子受け)
 ヤクザの朋美が刺青を入れにいくお話、ところが朋美はトラウマがあり針が怖くて…刺青の施術シーンが速攻終わったのと、ギャップの方向性が私の好みでは無くてあまり刺さらなかったな、刺青を入れた後はその部分が擦れて痛みも伴いながらのシーン有り、キャラデザは良い。

「座敷童子に居候」(ホラー×BL)
 引きこもりの澪は座敷童子が住むおばあちゃん家に住む事に、元気いっぱいの座敷童子シキがとにかく可愛い!ちょっと勝気で無邪気に遊ぶ姿はもちろん、澪の過去を知って励まし優しい真っ直ぐな言葉を掛ける所も良かった、キスと挿入無しのシーンまでだけれど、その時のシキの嬉しそうな顔もエロ可愛いです、澪の心の闇を照らす太陽のようなコです。
 後半は大変な事になり妖怪としての顔も見せるけれど、最後はおばあちゃんも一緒に幸せな一コマ、楽しさの中にトラウマや事件が絡むちょっとシリアスな展開と程よいエロを含むバランス型、心温まるようなお話で良かったです。

「夢のまに魔に」(夜這い)
 ガーチムチ王国の担当者はまず国名をどうにかしろ、イケメン王子レオはいずれ女性と結婚しなければならないが本当はマッチョマンが好き、「出来ればムチムチの~」こんな事言う王子初めて見ましたwある夜、寝床にサキュバスのブラスが現れて…
 パイずり&騎乗位の最強奥義コンボに後半はバリタチ王子の逆襲、だけどブラスがエロ~んな感じで無くて、少々お堅くて不慣れなキャラのギャップが良かった!
 ブラスの過去に苦労が見えて、マッチョ嫁を求める王子と結ばれる事は互いに救済し合う関係とも言えます、ガチムチ受け好きとしてはアルデやサイカもちょっと気になるのだが。


 巻末の「世の中そんなに甘くない」(ホラー×BL第2弾)は雑誌で一度読んでいます、芝田の的場に対するパワハラ描写が許し難くて、その報いで地獄に墜ちて行く様をざまぁみろ!と当時は思ったものです。

 ところがその執着と究極の結末は、一周回って愛憎にすら思えてきて後からじわじわくるものがある…この結末も永遠に結ばれたと言う見方も出来るのでは無いでしょうか?こうしてまた単行本で読む事が出来て嬉しいです。
 本編だけでも好きなのですが、描き下ろしがこの作品で更に驚かされました、以下ネタバレ注意↓


 描き下ろしは救済措置的なものになります、芝田の過去と的場をどんな思いで見ていたか、が描かれた後まさかの…
 真相は解らない、的場が何らかの力で見せたのか、芝田が自発的に見たものなのか、でも後者だとしたら芝田って的場の事をよく考えていて、また劣等感や罪悪感もあって、とにかくとても意識しているよな、って思って。
 いずれにしても二人に新たな未来の可能性を見出せて、芝田に対する憎たらしさがBLのL要素へと昇華されたようで、まずはこの描き下ろしだけでも読んで良かった!と思えました。

 入り乱れな表題作を始め万人にはおすすめし難いけれど、短編集の中では珍しく殆どがとても楽しく読めた作品でこの評価にさせて頂きますね。

SPUNKY GOBLIN 電子 コミック

イクヤス 

ゴブリンも良いけれどモスとの関係が気になる

 同人誌の電子版、2024年12月現在3話まで配信されており続くようです、1~2話はエロ無しストーリーで3話がみっちりゴブリン姦、BLのLはまだ匂わせる程度だと思います。
 まず絵が上手くてカッコイイ!デザインも一人ひとり凝っているし背景もしっかり描き込まれている、女性も含めちょい役のキャラ達のデザインまで良くて目の保養になりました。

 表紙中央が主人公のスムタ、ハーフエルフの息子、ハーフエルフでは無いその息子、決して悪気は無いんだ…

ただちょっと空気読めないだけで…
ただちょっと歯に衣着せぬだけで…
ただちょっと不器用なだけで…

 身近に居たらちょっと面倒かもしれませんが(^-^;真顔で辛口&ズレた事言うのが面白い、外見と剣士としてのスペックは良いのに…いわゆる「残念なイケメン」というやつになると思います(このパーティーはみんなそうか)。

 ストーリーはRPGパーティー系のお話、パーティーには他に脳筋系のディランと、小さいのをからかわれがちなドワーフも居て、良い意味でクズの集まりなので自己中&堕落的な飾らぬ思考が逆によろしくて好感、セリフや会話も笑えるものが多く、全体的に彼らのやり取りがとても楽しかったです!
 そんな中、スムタのパーティーメンバー達への思いに仲間の絆を感じさせ、まだほんのりだけれど、特にモスに対しては特別な想いが見え隠れしているような。

 色々あって7人のイケメンゴブリン達(※人間にはよく解らない)に仲間達が見守る中種付けされるスムタ、ゴブリンのくせに着床率を高めるための愛撫が意外にも長く丁寧。
 乳首乳揉み、穴舐め、ゴブリンにフェラしフェラされもちろん挿入も、モスの視線に心を乱しながら、複数ゴブリンに前から後ろからあちこち攻められまくり!色っぽいスムタの表情と肉体美が楽しめる濃いめのエロは3話目のお楽しみ。

 果たしてスムタの運命は…!?依頼の結末とポスターを貼ったのが誰なのかも気になり、続きが読める日が楽しみです♪
 スムタはモスに「人の心を惹きつける系の魔法」を掛けられているようだけれど、もしかするとそれは恋の魔法に掛かっているのでは?とも思う。

Monster Herz コミック

八神舞 

彼らにしか解らない世界がある

 ヤバいヤツらのお話だった…解り易いヤクザや犯罪者主人公のお話もいくつか読んで来たけれど、人としての根本的な闇の部分が彼らの方が勝っている気がする。
 
 二人の出会いからしてもうイカれてる、彼らの人格や考え方、バックグラウンド、エロシーンの会話に至るまで、テンプレ的な部分があまり無くよく思い付くなと思わせてくれるような、全体的に設定やセリフに個性が際立っており面白かったです。

 BLにしては結構容赦ない暴力、楽しそうに殴る姿にさすがに好感は持てないけれど、相手を犯罪者に限定した事により、自業自得感があり受け入れやすくしていると思います。
 裏社会色を匂わせたかと思いきや会社の飲み会シーン、外見は暴力性を感じない美形二人組が容赦なく犯罪者をボコりまくるシーンは、他では見られない不釣り合いの融合的光景かと思われ、新鮮でした。
 中盤から関わってくる刑事二人と主人公二人の間に隠されたものと、そういう方向にお話が繋がって行くのも予想外で驚いた。

 「怪物」は一種のマイノリティ的なものに感じました、自分の普通が世間大多数の普通から外れている事、元から持ったみんなとの違いや、トラウマなどの理解されない自分だけの苦しみ、トリガーワードは何気ない会話に含まれる普通の言葉で、当人にしか解らない地雷だ。
 彼らのしている事を肯定してはいけないけれど、その裏にある普通に生きられない孤独を考えると、同情や憐れみのような感情も同時に覚える、ここまで極端ではないけれど、その孤独は誰しも少なからず持っているからだ。

 物騒なお話ですが二人のラブやエロに関しては好き好き大好き挿れたい!→いいぞ来いもっとやれ!的な激甘バカップル感がします。
 普段は胸焼けしがちな要素がとても楽しめました!お話自体が甘くないのでメリハリが効いて良いかもしれません、まぁその方向性がこの二人の場合一般的なカップルとズレているのですが…。
 相手に対する優しさや配慮はあまり感じられず、互いの欲望と激情をぶつけ合う激しめエロ、でもお互い様だし楽しそうなので問題無し、抑えが利かない姿からこそ汲み取れる互いを想う溢れんばかりの気持ちの強さ。

 攻め春本はいわゆるサイコワンコ系かと思われます、溺愛を超えたもはやヤンデレに近い、勢い有り過ぎクソデカラブで受けを殴るようなイメージの激しい抱き方、時折見せるイっちゃってる表情も思い切った表現で良し。
 
 そんな凶暴な春本を受け止められる器どころか、もっとやってくれと強過ぎる受けが冬木、待てと良しでコントロールしケツ抱きシーンもあり、何だかんだ精神的には受け主導権っぽく、強い者同士、歪んだ性癖を一致させて楽しむカップリング感も好みでした。

 割れ鍋に綴じ蓋、複雑な鍵と鍵穴、身体も心の相性も彼には彼しか居ないだろう、もはや壁になって見守る事すら叶わず壁すら置いてきぼりにする、良い意味で付いて行けない二人の世界がそこにはある……え?この二人付き合って無いんですか??

 二人の根本には思い込みによる誤解とすれ違いがあり、読者は二人の胸の内を見ているのでその言葉の意味も解るが、当人達は相手の気持ちまでは読み取れないから不安になるのも仕方ない、クセ強ワールドの中、ここに来て恋愛模様に王道的な良さも含まれているのだ。

 カップリングが似ている物はあるもしれないけれど、全体を通せば少なくとも私が読んで来たBLの中では似た作品が思い浮かばない、独創的な設定と世界観だと思います。
 おススメ度と言う意味では失礼ながら万人には勧められない内容、ブラックなストーリーがエロ&ラブともしっかり両立され、カッコいいイラストとカップリング感も好みで個人的にとても楽しめたのでこの評価です。

 夏沢と秋永の関係も気になりました、はっきりとは描かれていなかったけれど音声がどうこうって…要するに持ち上げて落としたって事だよね…?怖((;゚Д゚))

眩すぎるド光属性受け

 いい意味で王道・テンプレな部分と、非王道・意外性のある部分がバランスよくミックスされていたと思います。

 No.1キャストが陥落、そしてこの表紙だ、マウンテンプライドを振りかざして見下す王を組み敷く下剋上ストーリーが安易に浮かぶ…ところがそういうお話ではありませんでした。

 もちろんお客さんに対してはご主人様だけれど、素の慶馬(受)は素直、前向き、肯定的、面倒見良し、思い立ったらすぐ行動、笑顔が多く自然に愛想の良い陽キャ。
 結月(攻)に対しても見下さない&妬まない&褒める&受け止める、終始ずーっと味方です!

 素晴らしい!闇持ちの結月を照らし続けるこれぞ月×太陽的カップル、非の付け所が無いめっちゃいいヤツしかも雄っぱいで好感しか無い!
 体格の良いキャラとSM衣装の組み合わせ自体が好きなのですが、立派な胸元を魅せる作りなのも良く、お店のモチーフが蜂の巣なのも好みでした。
 敢えて短所を挙げるなら、本人も認めるノリと感覚で動く所に危うさは感じる、けれど先延ばし癖の私はこの行動力を見習わなければいけないかもな。

 そもそもDom/Subを描くにあたり、敢えて「Normal」を主人公にした姿勢をまず評価したい、オメガバのβは性別の種類って感じだけれど、Dom/SubのNormalは有る無しの無しみたいで着目されないと思うので。

 …ここから重要なネタバレを含むけれど、結局はNormalのまま通るお話では無いです、実は私バース系の性別の変化が苦手なんです。
 しかし今回は眠っていた因子が、Dom性の強い結月と出会い目覚めたと言う感じだったのと、Normalスタートだからこそ違和感の無さで受け入れられましたし、逆にこれで良かったです。
 自分の本能を知って最初は疑問や戸惑いがありつつも、素直に認めそれに対する考えや行動が前向きなのも好感でした。

 SMプレイを介して距離が縮まっていくお話なので、恋愛の気持ちの描写は少なめだったかも。
 でもその中に私の好きなBL王道展開3つ「相手を想って距離を置くすれ違い」「トラウマと辛い過去」「受けのピンチと駆け付ける攻め」がしっかり組み込まれていました、モブ汚じさんもあるよ!(※文字通りの意味)
 辛い展開が苦手な人にも読みやすい重過ぎない描写で、逆に好きな人も順風満帆ではない恋模様を楽しめます。

 コマンドプレイもありますが控えめかも、どちらかと言えば通常のSMプレイ色の方が強いHシーンでそういうのが好きな人向けです、言葉責め、お道具、縄、穴開発、射精管理、ソロプレイ、スパンキングetc…
 やっている事は結構ハードだと思うのですが、全て合意でお互い気持ち良く幸せになれるハッピーなHシーンという不思議な組み合わせ、様々なプレイを網羅し会話や気持ちの描写も多めで退屈しませんでした。

 序盤の慶馬が結月にお店の説明をしているところが、こちらもチュートリアルを見ているようで面白かったです、ドアスリッパの話もSMホテル自体よく知らない私は初耳でへぇ~となったけれど、こんな形で役に立つとはね。

 ↑お店の設定や出て来る道具アレコレ、縛り方の名前なども細かく描かれているしなんか詳しいな…と思っていたら最後がレポのページで納得しました。
 作者さんはこの作品を描くにあたってあらゆる調べ物はもちろん、実際にSMホテル、SMグッズショップを見学し、緊縛教室も体験したとか、作者さん自身もとても行動力のある方なんだなぁ…尊敬。

 好きな要素が多く、慶馬のキャラがあまり類を見ない良さで理想的だったので、個人的ですがこの評価にしました。

過ちとすれ違い、瓶詰めの刑と痛みの先に

 2話構成、いつもはサクッと楽しむ短編でここまで萌え滾るとは思わず少々困惑しております。

 サモン(受)の持つ使役のネックレスは、バウロ(攻)を手乗りサイズのもしゃもしゃな姿に強制的に変え自力では戻れない。
 その姿であらすじにあるような見せつけプレイを行うのだが、危険だからか「瓶に詰める」のが衝撃だった!しかも余裕の無いジャストフィットサイズ…鬼畜。

 このプレイはバウロを苦しめるだけで感情コントロールに役立っているとは思えず、サモンの自己満足にしか見えませんでした。
 頼まれて相手をしているのに悪者扱いされて殺され、おまけに名前すら貰えない「他のオトコ」の扱いにも憐れみを感じてしまったかな。

 サモンは「バウロに力を使わせて傷付けさせたくない」に拘り過ぎて、場に応じた適切な判断が出来ていると思えず、悪い方向に進んで互いに傷つくだけ。
 が、思い通りにならず空回り続けるやるせなさや愚かさもストーリーとしては良し、間違い続けるのは人間が完璧じゃないからだ。
(他のオトコや触手に犯させたのは、読者にそれらのプレイとそこから生じる切なさを魅せる為ですよね、きっと。)

 このカップルとても好きです!子供の頃の「俺が助ける」をずっと貫き、自分が苦しんでも手段を選ばず必死で藻掻くサモンが、どれだけバウロの事を大切で救いたくて、愛おしいのかが凄く伝わって来たから!

 バウロも自分の為に危険を犯そうとするサモンに、大切だからそういう事をして欲しくなくて衝突してしまう、他のオトコの後何度も「好きだ」って言いながらサモンを抱くシーンも切なく、襲われるサモンを自身が重傷を負うと解っても助ける想いの強さ。
 
 本当は両想いなのに喧嘩さえまともに出来ず(また瓶に詰めるし)先行き不安、モブ姦に罠と陵辱、迷走の果て生死を彷徨いメリバの危機すら匂わせる、これらは全て二人が本当に必要なモノに気付いて前に進む為のプロセスだ。
 二人の幸せを願ってBLを読んでいるハズなのに、こういう展開大好物な己の矛盾に疑問を投げかける日々。

 「情欲」とか「他のオトコと寝る」とかエロ押しなタイトルが付いているけれど、このお話の要はそこでは無いと思う。
 やや特殊なプレイの他、不安の中と全て終わった後の温度差ある二人のラブシーンも含めエロはしっかり描かれつつも、二人の関係や絆の方がそれ以上に印象に残りました!

 やっと報われた二人が微笑ましく見ているこっちも幸せ!うさぎのぬいぐるみに「着ぐるみモブレNTR」がチラつくけれど(笑)、せっかくのハッピーエンドがちょっと駆け足だったので、もっとこの二人を見たいなぁと思うくらいには好きなカップルです。

 正直ツッコミ所やもう少し説明が欲しい箇所もあり、短編なのでさらっと読み終えてしまいがちでしょう。
 読み手を選ぶ設定+ややクセのある絵+地雷になりがちなプレイ=おすすめ出来るか?で評価すると「萌」くらいにしないといけないのかもしれない。
 けれど今回は私が個人的にとても好きなのでこの評価にさせて頂きました、たまには許して欲しいな。

 そして、ちびもしゃVerのバウロがあらゆるシーンで超可愛いの!咀嚼音は「もっもっ」だし、もうこの姿にはならないのがちょっと残念かも…なんて言ったら怒られちゃいますね(^-^;