本編も面白くさらっと一気に読めたのですが
エピローグで泣いてしまいました。
多くの作品は人生の中の一部を切り取ったものが多いですが
このシリーズでは誕生から老いるまで一般的な人間の寿命分追えるのがいいなと思いました。さらりとでも描いてくれるのとくれないとでは大分違います。
本編のカップルに当て馬キャラ(この言葉がぴったりとは思いませんが)でた場合
番外編などで新キャラと新たなカップルができることは多々ありますが
今作ではそういうこともなく
右恭プラトニックな愛が辛かったです。
死ぬまでに会うことが叶わなかった描写をしっかり書かれてしまうと他の想像の余地がなくなりますし
右恭が私の好きなインテリア眼鏡ですので贔屓目もありますが
右恭がもう少し別の方向で幸せにしてあげて欲しかったと思いました。辛い。
しかしこのエピローグがあるのとないのではシリーズ全体の印象の残り方が全く違うと思います。
このエピローグがなかったら読み物の1つとして終わってしまったことでしょう。
こんなに感情が揺さぶられることはなかったとおもいます。
報われなさも含めて紳士な右恭がすきです。
受けがとても健気です
子供のころのちょっとした恩をお返しするために
お屋敷に働きにきます
健気だしかわいい受けが一生懸命働いてくれたら攻めもそりゃ嬉しいですが
素直になれないので冷たく厳しく接していきます
受けは冷たく厳しくされてもめげずに頑張ります
そんな受けをみて攻めは受けを意識しはじめたり
もともと人間不信気味な攻めはある事件をきっかけに
受けは自分も利用するために一生懸命働いているように演技しているのではないのか
健気なのは見せかけじゃないのかと疑うようになります
好意を抱きかけた受けに裏切られたような思いにかられ
受けに迫ってあれやこれやご無体なことを・・・
それでも受けはお屋敷にとどまり一生懸命尽くしてくれます
健気に尽くしてくれる受けをみて攻めの心はかき乱されて
不器用な攻めもいとおしいですが
健気で尽くしてくれる受けもめちゃくちゃ可愛い
幸せになってほしい!と強く思うカップルです