作者初の単行本、しかも全て読み切りの短編集にもかかわらずこうも自分の好みに合った作品はなかなかなかったので、今後に大いに期待という意味も込めて神評価にさせていただきました。
この本を手に取ったのは表紙がなんとなく面白そうな雰囲気醸してたの(なんかビビっときました笑)と小椋ムク先生推薦ということでしたので購入しました。
まず絵柄ですが、ビックリしたのですが所々どことなく小椋ムク先生とにているような気がします。あの登場人物のラインに感情を乗せるというか、表現力豊かな絵を描かれるというように感じました。だからどことなく似ているような感じがするんでしょうか?もちろんだからといって自分の絵柄が完成していないというわけではまったくなく、楽しく読めました。
内容については小椋ムク先生の言葉の“健やかな心根の人達の初恋のようなときめきにキュンとします”が全てを集約しているように思います。なにより内容は初で純情で、恋愛、そして相手に真正面から向き合おうとしたり逃げてしまったりと心の揺れが巧みに表現された作品ばかりです。具体的な内容は私の拙い表現でお伝えするのももったいないので、是非読んでいただくということでネタバレは今回は敢えて書かずにおこうと思います。
本当にこれから期待大の作家さんです。
早く次の単行本出ないか今から待ち遠しい感じです。
DVDっていってもアニメではなく原作漫画のカラーに声を当てたボミック?みたいな感じのやつです。
アニメではないけど主人公の二人の声優は2パターンあって内容的には結構豪華な感じがしました。しかも夏目さん作品の甘酸っぱさも活かされたキャスティングで聞いててしっくりきた。
個人的には平川さん×鈴木さんのカップリングはたつひささんの男前な先輩がはまりすぎてキュンキュン来てしまいました(笑)
内容的には原作と変わらないので原作自体をオールカラーで楽しみたい人にもお勧めな感じがします。やっぱりドラマCDと違って状況説明が入ってない分すっきりしていてそこもまた良いかなって思いました。
この本を手に取ったのは色々なサイトで高評価を受けているから読んでみるのも悪くないと思ったからで、そうも期待して読んでいませんでした。
しかし、中盤以降はどんどん作品の内容に飲みこまれていく・・・、頁をめくる手が止まりませんでした。
ゲイで、前の会社で付き合っていたノンケにひどい仕打ちを受けトラウマになり、周りと距離を置いて必要以上に接点を持とうとしない“嶋”。
ノンケで、面倒見のいい課長だが、過去に家族を失ったトラウマから漠然とではあるが家族を持つことに憧れをもつ“外川”。
「…なんか変なことしたくなるよ、お前…」
そんな外川の一言から始まる二人の関係…。
始めは体だけの関係だったはず…。
惹かれあいながらも、互いの過去を知り、戸惑い、悩む。
「――どうして 俺は男なんだろう 不毛だと知りながら どうして恋をするんだろう」
そんな折、外川の栄転が決まり…。
外川は傷つくことを恐れずに嶋を想う。そしてその想いを伝えようとする。
一方の嶋はどうしてもトラウマが振りきれずに外川との関係に一歩引いた態度を取ってしまう。
好きだけど素直になれない。
もう一歩が踏み出せない。
傷つくのが怖い。
だから相手のことを想うふりして、逆に傷つけて。
でも、一緒にいたい。
そういう素直な気持ちが純粋に描かれた作品だと思います。