夏の日の伯爵夫人さんのマイページ

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女性夏の日の伯爵夫人さん

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貴様と俺 同人 コミック

大竹直子 

二人の美青年のちょうちょうはっし!

さらにパワーアップして参上! 高橋&桐島 美青年が誌面を舞います。
万年片思いのベビーフェイス高橋と、生真面目ぼくねじんの桐島のボケとつっこみはロマンです。
高橋の楽しい妄想と気がつかない桐島は、ほんとに切ない、切ないパワフルコメディーです。

とくに高橋が桐島に手に手をとって、ワルツを教えるシーンは最高!!
途中でお互いに体が反応して・・止まってしまう・・動けない・・
せつないおたわむれがたまんない!!
社交ダンスは男性と女性がペアになって踊る物・・でもこの二人がダンスホールへいったら・・
男二人で踊ってしまうな~^。^想像するだけでも楽しい
動き回る二人を見たいですよね~アニメになってほしい・・!

しのぶれど コミック

大竹直子 

華麗なる昭和青年将校物語

「しのぶれど」他数編

代表作「白の無言」の登場人物が180度まったくちがう、ホノボノコメディーで帰ってきた!昭和初期の古きよき時代の、陸軍幼年学校~陸軍士官学校の雰囲気がよくわかります。ところどころに現在ではまったく使われていない、独特な軍用語があったりして、大変おもしろいです。
「白の無言」の結末をしっている人は、途中で泣けてくる人が多いかと思いますが・・あれやこれやで楽しかった頃の二人のやりとりを描くのは、作者からのお口なおしだと思いましょう。
桐島からの誘いで、湯河原へ旅行する二人・・芸者の小夏や魅力的な脇役も入り、同時の温泉芸者衆の心意気や実体もわかります。そして桐島と高橋の濡れ場・・楽しい一夏の休暇を描きます。
ぜひとも、このキャラクターのアニメーション化運動しましょう!
動く、桐島と高橋を見たいですよね~~・・

「蒼穹の十字架」
太平洋戦争中の特攻隊員のお話です。濡れ場がないのが欲求不満ですが・・・作者は実際に取材を重ねるうちに、男色を描く事にためらったそうで・・だから濡れ場はない作品です。
しかし・・日本の古典的な「衆道」の世界をひかえめに、きっちりと描いています。そういう意味では、正統派BLロマンスだと思います。


男妾 コミック

水上シン 

永井荷風「墨東綺譚」へのオマージュ??「男妾」

”ごっつあんです”久しぶりに美味しいお寿司か会席料理を食べたようです。
軽い感じの作品が多いBLにあって、かなり特異な作品だと思います。
まずは表題の「男妾」~永井荷風「墨東綺譚」へのオマージュ?
時代はシナ事変が始まった昭和10年代~でしょうか。(父親が戦死、攻め役の堂島大尉の軍服から判断するとそうなります。)主人公は15才の中学生、病気の母親のために男色趣味の軍人、堂島大尉の妾になる事で生活費を手に入れようとします。この時代公娼制度がありましたから、女性なら生活のために身を売るのは当たり前の事でありました。ゲイバーはすでに大正時代にありましたから、おそらく吉原や玉野井といった色町には、少年を置いている陰間茶屋があったものと思われます。ウリセン=男娼をおいた秘密倶楽部や、私娼窟もあったと思います。
物語は小雨の降りしきる場面が何回も出てきますので、初夏~梅雨の時期ーあの永井荷風の恋愛小説「墨東綺譚」を思わせますね・・特に主人公と相手役の堂島大尉が雨の日に道ばた出会うシーン・永井荷風のオマージュのように感じます。
主人公の回りにいるお節介な男色家の薬屋の親父と、その愛人の役者くずれの若い男・・色々と世話をやくこの二人は、どこか牧歌的な昭和の時代を象徴しているようです。体が大きくがっしりとした風貌の堂島は、おそらく九州出身の薩摩隼人でしょう。(明治~昭和の初めの同性愛をテーマにした小説には、攻め役はだいたい薩摩(九州)出身なんです。)華奢でか細い、美少年の主人公と相手役の対比が余計この物語の艶やかさと、なまめかしさを出しているんです。プライベートでは、和室で着物でくつろぐ堂島大尉、小雨のふる初夏の蒸しっとした季節、華奢な美少年との戯れ・・そして世間に知られれば、後ろ指さされる陰の世界・・それでも相手の堂島との愛を貫こうとする主人公の葛藤と悲しみ・・独特の雰囲気とリアルな時代設定 これは水上ワールドでも1位2位争う素晴らしい作品だと思います。続編があるのなら、ぜひ書いていただきたい。

「名もなき君よ」
戦場につれていかれ、人間と同じく特攻作戦に利用された軍用犬に対するレクイエムだと思います。短い作品ですが、犬の擬人化・一夜の関係を描いたこの作品は、たった4ページの作品なのにすぐれた反戦漫画だと思います。

「斜陽華族」
落ちぶれた貴族の生活サバイバルを描いたコメディータッチの作品です。
男3人という、エロ度満開の設定は女性ならみな萌えると思います。この作品は、リアルさというよりも内容と設定を楽しむ作品だと思います。
水上さんの作品の登場人物はどちらかというと、日本を舞台にする和風物よりも、欧米を舞台にした作品の方が本領を発揮すると思います。個人的にはごく平均的なBLボーイズラブ漫画だと思います。あまり特異な作品ではなく、単純に美青年・美少年の絡みで萌えたい女性には最適だと思います。


華麗なる昭和青年将校文化ーかりそめの恋

【白の無言】・・・・226事件を背景に、すばらしい時代考証が戦前の重苦しい時代を耽美に描いております。陸軍士官学校に通う成績優秀な二人の美青年 軍人の父の愛人ー芸者の子桐島と高級官僚を父に持つお坊ちゃま高橋の青春時代、黒髪・めがね美青年桐島がひたすら犯されるかわいそうなお話です。
どんなに犯されても、凜として自分を曲げない強い桐島に惹かれる高橋、おぼっちゃまの高橋がもっと強ければ悲劇的な最後にはならなかったのにと思います。

【古痕】・・・・上記の作品の続編です。桐島の子供時代、生い立ちです。
芸者の置屋で生まれ育った霧島は、軍人であった義理の兄と仲良しです。でもシベリア出兵で招集されて、帰ってくると別人のようになり、つらくあたるようになり、ついには純真無垢な桐島を犯してしまいます。犯されてもその心は変わらず、凜とした目がたまらなくセクシーでした。

【青蝉】【患者H】・・医者と助手のかりそめと、古き良き時代のセクシュアルな行為を描いています。戦後のお話がメインなので、ほのぼのとしたコメディータッチで描かれます。

【紅蕾】・・・平安時代の 義経と清盛の甥との美しく耽美な時代絵巻です。
       筆も細やか、着物の柄もすばらしく時代考証が大変素晴らしい


  

             


裏版「神軍のカデット」ー二人の少年

あの一般紙に連載されている、「神軍のカデット」の裏版です。
美貌の軍医とかれの義兄弟・吉良大尉との、幼い頃の出会いと性の体験・・
たぶんに、加賀乙彦「帰らざる夏」という陸軍幼年学校を舞台にした同性愛小説への
オマージュ的な作品になると思います。
ぜひとも、軍隊・軍服・大正~昭和レトロという言葉の好きな方、一読ください。

緑の魔境・南方でランデブー

めずらしい、南方戦線物BLロマンです。悲惨な南方戦線での感動的なドラマです。
背景が背景だけに、生半可な男女の恋愛ものでは、けっして描く事ができないジャンルだと思います。戦場は男だけの世界です。それなら男性同士の恋物語で描いた方が、女性の読者は感情移入しやすいかと思います。
華奢で女性的な軍医と野性的な軍曹・・軍隊内の身分では軍医の三園の方が位が上なんですが・・・下克上のお話でもあります。

いやよいやよも好きのうち、恋の鼓動

もんくなし! ザッツエンターティメント!
怒濤のごとく犯されて、いやよいやよも好きのうち、だんだんと主人公の心が変わっていく姿が切なく、妖しいお嘆美な話です。プライドと駆け引きがおもしろい。戦時下のお話だけど、そこは学校と言うことで明るい雰囲気とコメディーが描けるものです。舞台になっている陸軍幼年学校は、何万人も受験しても600人たらずの定員しかなく、全国で1位2位争う、超難関エリート学校でありました。幼年学校生は軍人ではなく、あくまでも生徒として扱われます。だから昔の軍隊にありがちな過度な暴力もなし、明るいラブコメディーとして描く事ができたのだと思います。

愛玩少年 コミック

水上シン 

お嘆美怪奇系ロマンBL

江戸川乱歩と怪奇漫画の梅図かずお+水上ワールドのドッキング!!
主人公が異形の男爵に痛みに耐えながら愛を貫く姿は、真のBLの神髄であります。
アルビノといわれる人々は現実に存在しております。私の趣味ではじめた催し物のの関係で、アルビノの女性と知り合いになりました。肌が異様に白く、髪の毛は天然栗毛・・そして物語の男爵と同じく色盲でございました。
昔は、異形なる者として隠れるように暮らしていたのではないでしょうか。
時代設定は戦後間もない頃の日本、おどろおどろしい雰囲気の昭和の時代が堪能できます。登場人物のコスチュームは明治時代を彷彿させますが、それは演出だと思いましょう。
登場人物の元軍人・後藤の過去の悲しいお話し「燃える恋桜」はリアルな戦時下の日本の軍関係の学校を描いています。昔の軍隊は暴力が猖獗極めたのですが、他の作家はここまできちんと描きません。水上さんはきちんと描くのでエライな~と思います。この物語はまだ終わりではないと思います。さらに続編 激戦地ルソン島でのお話がクライマックスになると思うのです。ぜひとも、血肉際踊る戦闘場面と甘いBL場面を交互に見せる、他の作家には描かない分野に挑戦してほしいです。
そして、後藤が新しい恋人と出会うまで、続編を続けて描いてほしいですね。