話題作とのことで購入
相変わらずとても見やすく綺麗な作画です
四十手前の広告デザイナー桜井と19歳の美大生蓉一
年の差はほぼ20歳
偶然によって引き合わされた二人ですが、無愛想でつっけんどんな物言いの蓉一と「自称」大人の対応が出来る桜井は、お互いに苦手意識を感じながら、相手を知っていきます
しかし、蓉一を知る同居人たちに「蓉一は桜井を気に入っている」と告げられ、蓉一を意識していく桜井
自分では自覚が無いながらも桜井を追う蓉一
この作品の1巻にはラブシーンは全くありません
ですが、それぞれの登場人物の心情が丁寧に描写されていて、BLにありがちなその恋だけに一直線な、読んでいて失笑してしまうような感じが無いです
そのような描写が無くとも、しっかり読ませてくれるし、何とも言えない二人の関係にどんどん引き込まれていきます
やっぱりさすが日高先生!
ある日を境に、自分を妖精と名乗るちっちゃいオッサン…淫魔に取り憑かれてしまった主人公、美和孝博。女に抱かれてしまい精力尽きた淫魔のせいで、美和は男に抱かれて精力を吸収しなければ3日で死んでしまうというあり得ない事態に。研究一筋、ノンケだが女にすらあまり興味が持てない美和に、命のためとは言え急に男に抱かれるなど考えられない。しかし決意して協力を呼び掛けたのは同僚で後輩の渡瀬。大層モテるのに美和同様、女に振り向きもしない彼にはゲイではないかという噂が囁かれていた。美和はその噂を鵜呑みにはしていなかったが、それがきっかけでなんとなく渡瀬にゲイの友人を一人紹介してもらうよう頼むが、結局その友人は来なかった。不穏な事態を察知した渡瀬はわざと呼んでいなかったのだ。どうにもならない美和は渡瀬に誘われるまま、淫魔のことを隠して渡瀬と関係を持ってしまうが……。
かなり早い段階での濃厚エッチシーンでした(笑)
初めてなのに、淫魔の魔力のせいで感じすぎてしまう自分に戸惑う美和が可愛いです。
その後も淫魔の妖力で、友人、同僚たちに迫られてしまう美和。そのたびに渡瀬に窮地を救われていきます。
渡瀬には抵抗なく抱かれることが出来るのに、どうして他の奴じゃだめなんだろう…と悩む美和ですが、もちろんその裏には渡瀬への特別な感情がある訳で^^
研究一筋で色恋にかなり疎いという設定でしたが、あんだけやることヤっといて、どうして…と悩む美和にちょっと笑いました(笑)
ストイックな感じの渡瀬が美和を守ろうと必死になる所も可愛いです。
恋する男はやっぱり馬鹿なんですね(笑)
すこーしヘタレな一面もあるようですが、それもいいです♪
ファンタジー色の強い作品でしたが、読者が引けを感じてしまうような無理矢理感はなく、楽しくすらすら読めます。
美和、渡瀬以外のサブキャラもなかなか魅力的で、世界観もしっかりしているし面白いです。
もちろん最後は気持ちよくハッピーエンドで(^ω^)
甘甘が好きで軽く読みたい人にオススメ!
あらすじは、他の方がとても上手にまとめて下さっているので割愛します^^
榎田作品のどれを購入しようかなと悩んでいた所、町屋先生の絵が美しかったのでこれに決めました
表紙裏のあらすじを読めば、40代にほど近い、言ってしまえばオヤジたちのじれったく進んでいく恋のお話、ということで
初めは、やっぱり交渉人シリーズにすれば良かったかなぁ、などとも思っていました…がっ!
やっぱり榎田先生は素晴らしい
サガンは本当に頑固です
口から出る言葉はひねくれてるし、世の中をかなりすれた目線で見ていて、とてもじゃないですが可愛げなんてありません
ただそれは、相手が自分に近づかないようにするための仮面を被っているに過ぎない
奥さんの死を自分のせいにして罪の意識から逃れることの出来ないサガンは、死ぬまで孤独であり続けることが自分への罰だと思っている
端から見れば、そんなことをしなくても…と思ってしまうかも知れないけど、失った哀しみはやっぱり本人にしか分からないもの
痛みの度合いなんて人それぞれ違います
自分を責め続けて、虚勢で自分を固めるサガンは弱いのかも知れません
ただそれが出来るのは、サガンが本当はとても優しいということですよね
橘高は少々強引でせっかちですが、サガンを無理に理解しようとしない所に好感が持てました
サガンのつれない態度にイラつきながらも、結局は好きだから放っておけない
サガンのように深く傷ついてしまったが故に、慎重で疑り深い人間には橘高のようなパワーがある人がいいのかもしれません
まだまだちぐはぐでもどかしい二人だけど
いい大人が何を意地はってんだと思ってしまうけれど
心から応援したくなる二人です
いつか橘高がサガンの心に刺さった氷の刃を溶かしてくれる日が来ることを祈って