シリーズ三作目のこちら。婚活、新婚ときて、ひたすらフィリオを溺愛しています。
ベルさんにはフィリオとエメが傍にいれば満足な人。
今作にはそんな彼の養父ダーイン(良い人)と従兄弟オーボエ(トラブルメーカー)が登場。
キャメロン殿下の出番も多いですが、なかなか二人の時間が取れなくて。
だからなのか(違う)ベルさん三作中で一番喋ってるよ!
ベルさんをシス国へと連れて帰る? 二人はさっさと離婚しろ!?
とにかく陰謀だー!!……と主張するオーボエ。
展開の裏に前作の影ありなので、やはりここは一作目から読んだほうがより理解しやすいです。
オーボエなあ、ある意味可哀想な人ではあるんだけど、一応はシス国王子なんだし、やらかした事の責任はしっかりとって、現実を見る目を養ってほしいな。
ところで、何気にインベルグ王子が好きです(笑)
ナイアス聖王親衛隊長も素敵ですが、彼は聖職者なのでBがL展開はないでしょうね。多分。
次回は新婚旅行編になる予定だそうで、楽しみにしています。
……ベルさんが暴走しないかちょっと心配だけど。
作家買いです。
ちっと独特のクセがある文体で、慣れないうちは読むのに一苦労するかもしれませんが、
その中毒性にやられた一人です、はい。
さて。
真式さんの作品で一番好きなのがこちらです。
可愛らしいタイトルを裏切る事件物。ヤクザに刑事、薬などなどシリアス展開のストッパーになるのが、本作の受けである朝木(あさぎ)組長。屋敷ではほぼ和服です。
美人でビッチっぽく、ことある毎に攻めであるノンケの志津香(しづか)ちゃんを誘って遊びます。
でもこの攻めが一筋縄ではいかなくて、結局はトロトロにされちゃうんですよね。
こちらのカプはハッピーエンドなんですが……。
他のレビューにも書かれていますが、真相は辛い。切ない。
甘いキャンディの中にハッカ味が混じっているように。
激辛が気になる方は一読を。
ぬいぐるみを助けたら……。
というか脅されてますけど(笑)
自称レアな買値がつくという、うさぎのぬいぐるみ。最初は名乗るのを拒否したので、受けの希翔(きしょう)にウサ吉と命名されたこやつがまたエセ関西弁を喋る胡散臭い奴でして。
しかし。なかなか健気なんですよ。
そしてウサ吉がいなかったら攻め受けがくっつくどころか、出会いすらしなかった訳で。
うん、いい!
攻めさん負けてまっせ(笑)
しかし疑問もいくつか。
何故ウサ吉の声が希翔に聞こえたのか?
ウサ吉が本当に激レアなぬいぐるみなのに、エリックのSNSにUPするのをあっさり許可したのか?
ちょっと危機感無さすぎじゃないの?
案の定、前の持ち主が現れるし危険な目にあうし。
まあ、その辺がお約束といえばお約束なのでしょう。
不器用な恋愛模様にスパイスの効いたこちら、楽しめました。
中華風ファンタジーのこちら。
久々に犬というか狂犬攻めを読めて満足しました。
攻めは犲(さい)一族の長ですが、この「犲」の意味がヤマイヌで、皇国民からも獣扱いされ蔑まれているという徹底ぶり。
長城外にはびこる跋鬼(ばつき)の誅滅に名乗りをあげた凱焔(がいえん)の一夜限りの花嫁となった受け·瓏蘭(ろうらん)。
そう、御主人様と犬です。
後半はちょっとグロいと感じるかもしれないけど、この作中の化物である跋鬼って、ゾンビみたいなものなので、それらが平気なら大丈夫だと思います。
だからかな? ネタバレ含む妄想ですけど……。
跋鬼に噛まれても同じ跋鬼にならない犲一族の体液を摂取云々の話題が出た時に、
瓏蘭が跋鬼に噛まれるフラグ? でも凱焔に散々貪り食われた(それこそ歯型が残る程に)から、
噛まれても大丈夫だった! これで明るい未来が見えた!……となるのかと思いきや、そうはならず。
ちょっと拍子抜けしてしまいました。
しかし、その辺を差し引いてもハッピーエンドなので、難しく考えなくていいかと。
でも、瓏蘭は一生元服させてもらえないでしょうね。
犬が怖いから。
海野さんの作品なので、複数物ではないと判る安心設計ですが。
兄弟同然に育った三兄弟の長兄(攻め)は受けが告白して玉砕した相手。
その彼が地元に戻ってくる?! どうしよう!
……との二人のジレジレを下地に、秘密の告白というテイである日届いた交換日記。
内容は三つ書かれていて、この日記を書いたのは三兄弟の中の誰なのか?
うーん、ゴメンナサイ。
こういう謎要素が絡むと、恋愛模様よりも謎解きの方に意識がもって行かれてしまうんです。
コレは○○でこういう展開で真相はこうで……という具合に。
謎解き>萌え。
読んでるのはBL小説だ、と軌道修正が必要だった。
でも攻めの行動は好きだよ。執着具合が。
ファミリーものとしても攻めのニブ鋭さも受けの一途さもパーツを分けて読めば、
色々な萌えが見えてくる。
作品としては良いと思うので、私のような読み方をされる方はお気をつけください。
まさにタイトル通りで、なかなかレビューが書けませんでした。
タイムトラベルものです。
読みはじめて違和感が。
受けの一人称で物語が綴られているのですよね(ごく一部を除いて)。
ちょっと今回は外したかな? と思った自分を殴ってやりたい。
中原さんのあとがきや他の方のレビューでも触れられていますが、
ド○えも○(イケメン執事型バージョン)です。
季節が移り変わるさまをしっとり凪いだ気持ちで読み終わり、迷わず神評価に。
私はハッピーエンドだと思っています。
だって、一緒に過ごした年月を差し引いても「彼」の全てがそう断言していますから。
しかしちょっと引っかかる部分もあり、作品の余韻を乱されたくない方はここでお止まりください。
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過去に戻って干渉し、未来を変える行為って本来なら禁忌だと思うんですよね。
タイムパトロールに捕まるぞ、的な。
だからこそ後悔するような生き様はしたくないよね〜なんて。
閑話休題。
「なつめの子孫」の個人的事情でキースが未来から来ますが、
アンドロイドやタイムマシンが造れるほど技術が進歩しているなら、
現代では不治の病も未来では治療可能になっていて、薬も簡単に手に入るんじゃ?
なんて素で考えてしまったのが一つ。
もう一つは過去改変されたことで未来が変わったのなら、子孫の記憶改変されなかったのは何故?
ほんと些細な突っ込みですみません。
だけれども、それらが気にならないくらい良かった。
中原さんは勿論、笠井さんのイラストが素晴らしい一冊です。
世に出してくださってありがとうございました。
当方。
乙女ゲーム・未プレイ。悪役令嬢・最近よく目につくけどよくわからん。
ゲームキャラに転生・なにそれ意味わからん!
という状態でしたが切江さんの作品だから、ということでいざ購入。
最初は困惑しました。自分(受け・クロード)がプレイしたゲームなのに、前世を思い出してフラグの立て方やストーリー、人物設定を知っているはずなのに齟齬があるのは何故なのかと。
でも読みすすめるうちに物事をシンプルに見てみると、実に切江さんの安定したストーリー運びでした。
攻めのアルベリク(アル)視点があるので最初から受けへの気持ちや正体はバレてるし、
受けはやはり思考が明後日の方向へいくちょっと天然入ってるし。
悪役令嬢に転生モノってそういう意味だったのねと勉強になったのは大きい。
……多分。
本来のヒロインのアリスは誰とフラグが立つのか。これもすぐに判りました。
ゲームイベントの説明やアリスとアルをくっけよう! との無駄な奮闘が長くて、肝心の恋愛はスローペースですが、ここで効いてくるのが時々入る、アル視点。
これがなかったら萌が一つ減っていたかも。一途執着攻め大好きです。
そして齟齬もしっかり回収され、納得いきました。
そういや伏線ちゃんとあったわ。
口絵のデフォルメキャラ達もすごく可愛い!
初作家さんです。
吸血鬼ものは大好きだし、ホラーやスプラッタも平気だしと興味を持った作品。
しかし一番の理由は……。
やっぱりミハイルのあの台詞でしょう!
すごい感性。なまじ真剣に言っているだけになんともシュール。
でも内容は決して軽くはなく種族や形の違う愛。
相手を思う故のままならないもどかしさ、そんな中でハインツに襲われるヨハンーー
人間の生を全うして欲しかったのに予期せぬ出来事で永遠に失うなんて耐えられない、
そんな極限の精神状態でついにミハイルはヨハンを自分と同じ吸血鬼にしてしまう。
気づいたから。二人の愛は同じものになっていた、と。
この流れ、好きです(意外な形でヨハンの願いが叶ったのも)。
余談ですが、人間を吸血鬼にする方法もテンプレはあるものの、
作家さんによってアレンジされるので、恐らくですがこの世界観では、
「人間に吸血鬼の血を飲ませる(血を混じらわせる)。生死は問わない。
ただし人間はバージン(処女か童貞)でないと吸血鬼にはなれない」
ヨハンが28歳童貞なのはだからなのかな? と思ったり。
一目惚れしてから15年間もよく我慢した!
執着攻めの鑑です!
初めてのシーンでのヨハンの涙にジーンときた。良かったね。
という訳で私の性癖に刺さったこちら、神評価です。
絵柄も好きな感じだし、他の作品も読んでみようと思います。
全編大阪弁の一人称? というので興味を抱き、読んでみました。
ネイティブ大阪弁でほぼ引っかかりもなくすんなり読める! そんなにコテコテか?
……と考えていたら、幼少期から「再放送何度目や!」と疑問も抱かないほど馴染んだ「じゃ○ン子チエ」という、もっとコテコテ大阪弁アニメ(名作)を観て育った世代だと、気づいた大阪人です。
閑話休題。
楽しめたけど、以下ネタバレ含む素朴な疑問。
1・ナツ(受け)は京介(攻め)と、その先輩の二人に強○されたわけですが、アホで流されやすい受けだから、コレ、順番が逆だったら。
・喧嘩の延長線でHになだれ込む攻め。なのでテクを駆使しない
・クスリ使用という卑怯な手は使うけど、互いに快楽を得ようとする先輩
先輩の方に絆された可能性もあったんじゃ? 京介、謎の自信とタイミングの勝利かな。
2・モヤシメガネ視点、キスシーンを目撃したあとはまさかのフェードアウト! しかもカツアゲ用に三千円ほど入れた財布を常備ということは、もし週一ペースでカツアゲされていたら、毎月一万以上。
金持ちやな。
3・「気持ちい」というセリフが何度も出てくる。まさかと思うけどコレ、大阪(関西)弁と勘違いする人おらんやろな? ほぼネイティブが崩れ去って残念な気持ちにさせられた。
色々あったけど、結果はきちんと恋人同士になったので、萌評価です。でもお腹いっぱいになりました。
前作を読んだ時にシリーズ化、あるかもと思っていたら出ました!
「妖精ハンター☓DT」の第二弾!!
妄想ワンコがパワーアップしての大暴走!
阿久津は新しい武器(表紙に注目)でメンタルダウン……。
あらすじにもある通り、今度の悪徳妖精の能力は「女体化」。
おそらく地雷の方も多いだろう展開を、見事に打ち砕いた犬山の妄想パワーと、この作品を書き上げた中原先生には頭が上がりません。
被害者も同情できない人達ばっかりだったし。
そして、今回は犬山の秘密が明らかに。なんと絶滅したニホンオオカミの血を引く一族で、神格化した犬山は「お犬様」と崇め祀られ、外界から切り離される危機におちいりますが、阿久津の愛のパワーで無事に解決。
てか、それってもうプロポーズよね? もうラブラブよね?
読んでるこっちが照れますわ。
そして意外な人物が再登場。中身はアレだけど、次作があるなら活躍も見たいなあ。
それから、やっぱり斗真と青海の関係はアヤシイ。スピンオフを希望したいけれども二人共40オーバーだし、難しいかな? でもラヴァーズさんなら可能かも。期待しています。
しかしこのシリーズはなんでもアリで面白い。
楽しんで読めるシリーズです。
蛇足ですが。
一卵性双生児で産まれる男女はかなりレアですが、存在しますよ。