※後半3分の2はシリアスな別の話が載っててそちらは読めてないので、表題作のみの感想です。
表題作は楽しかったです!
派手な絵柄の主役っぽい人たちがいて、その影でわちゃわちゃしてるモブ君たちが可愛い。
鼻や目が省略されているモブ顔が大変可愛いです。
ぶっちゃけ私は表紙に惹かれて買いました。
モブから脱却するためにBLエッチに挑戦してみて、最初はうまくいかない2人。
痛いと嘆く受けモブ君、棒をしこしこしながらなんとか再挿入を促す受けモブ君。
攻めらしく豹変して男気を見せ激しくズコバコする攻めモブ君。2人とも、可愛い。
ただし、エッチの最高潮シーンになると顔が一変してしまいます。
かなり耽美。可愛くない…。かっこいいかというと、申し訳ないけどそうでもない。レトロ耽美。
物語上、違和感の無い変化です。そういうもんだと思います。ストーリーが上手で必然なのもわかる。
でも、モブ顔の2人がとにかく可愛いと思いながら萌えてしまったために、
良い変化のはずのシーンが私にとっては残念な変化になりました。
表題作の続編では、2人が大人になってからもラブラブなことがわかって嬉しかったです。
隣の部屋に女性を保護してるのに、エッチに突入してしまう2人に大興奮しました。
でもやっぱり最高潮シーンでは耽美顔に変化。残念…。
コミックス描き下ろしに、モブ顔のみのエッチがあることに期待しましたがありませんでした。
モブ顔に萌える腐女子勢もいるはずで、それが特化されたネタがあると個人的にハッピーでしたが
無かったってことは雑誌掲載時にそういう感想・要望が皆無だったってことでしょうか。
(カバー裏の告白漫画はエッチは無いものの全裸のモブ顔の2人が幸せそうで癒やされました)
こういうテーマの漫画なので顔が変化するのは仕方ないとはいえ、モブ顔の方が可愛かったために、
萌えの観点からするとなんとも複雑な気持ちになる漫画でした。
表題作は冒頭10ページほどで早々に、萌えで目が潤み始めました。
チャラいB系部下×指導役の地味リーマンのコンビが可愛く、応援したくなります。
不条理ギャグのように見えて、テンポ良く軽いシュールなノリで面白いです。
シリアスな展開中に友人キャラが急にラップを刻み始めた時はいい意味で唖然としました。
エロはほどよく汁気があって好きです。ただ、あまり好みじゃないプレイもありました。
アナル洗浄や、放尿、尿道責めなど。
露骨な描写になると苦手ですが作風のおかげでさらっと読めました。
ちなみに紙コミックス版の修正は、竹書房特有の
ペンでギザギザに書き込んだようなタイプのものでした。
完全な白抜き修正が増えてきた昨今、そこそこのチラリズムが残っていてホッとしました。
同時収録は、攻めの父親が受けになるスピンオフと、完全なる別作品の2本。
こちらも良かった。誤解やすれ違いをさらっと描写しててうまいです。
読みながらちょっと疑問に感じた所をすぐ回収してくれるので読みやすい。
3箇所ほどセリフの誤字があって残念。頼むよ竹書房…と思いました。
あらすじに惹かれて予約をし期待を胸に読みました。
結論から言ってしまいますと、私も期待値が高すぎたようです。
表題作は、濃そうな題材で130頁くらいあるわりに間延びしていて薄味でした。
妄想オチにしてあやふやにしたり、二輪刺しが無いなど、見たいものが見れず消化不良。
攻めの2人が受けをどうして気に入っているのかよくわからないため萌えもあまり無く。
受けは最初から感度が高く、流されるまま腐男子になり、どちらからも告白されず
恋愛的な好意を持たれているかどうかすら本人は知らないまま、
そのまま終わってしまいます。
続刊する予定なんでしょうか?
この1冊の中でもう少し踏み込んでも良かった気がします。
せめて攻めズが好意を持っていることを受けに知らしめたり、
三角関係の結論が微かに見えるくらいあっても良かった気がします。
読んでいてあやふやなまま進んでいくため、気持ちが脱線してきて
攻め×攻めの絡みが見たくなるほど、どう萌えていいものかわかりませんでした。
ただ、カバー下などを見た限り、攻め×攻め妄想を作者さんも匂わせているので、
攻め×受けの心の絡みが足りない現状でそれはどうでしょう…と反発心が生まれました。
脱線する妄想は、メインがしっかり描かれていてこそだと思います。
絵やノリに関して言えば、
表紙を見た時に絵柄が少し古い気がしていましたが、ギャグのノリも古く感じました。
そのギャグが表題作には8割ほど詰まっているため冒頭は読むのに疲れました。
局部の修正が多くないのは私も驚きました。
割り箸ペンで描いたような荒めのペンタッチなので
たまに性器と玉が木彫りの質感のもののように見えることがありました。
最後に読み切りが収録されています。こちらは萌えました。
ギャグも過剰ではなく自然な分量で読みやすかったです。
定番ネタですが、読み切りとして1話でしっかりまとまってました。
描き下ろしの、あるあるネタもテンション低めで読みやすく、シンプルに面白かった。
ギャグの割合や、お話のまとめ方は
このくらいのテンションと密度が合っている作者さんなのかもと思いました。
エロ先行というレビューの通り、エロに見応えがありました。
好きな作者さんなので予約をして購入しましたが、
一読した正直な感想としては表題作も同時収録作もどちらも陳腐、でした…。
[しゅみじゃない]を選ぼうか悩み、エロ加点で[中立]にしました。
表題作はヴァーチャル072装置のお話です。
あらすじを読んで想像したオチそのままでした。そこは想定内です。
ただ、演出などにとても無理があり想像以上に雑さを感じました。
受けがいくらなんでもアホすぎました。VRを装着して騙されているにしても、
股間に生身の人間が顔を寄せていれば別の感覚でわからないわけがないかと…。
しかも攻めがフェラしながら会話してそれが耳に届いているという状況です。
アホの子とはいえさすがに気付くだろーと思っちゃいました。
受けが実は気付いてたというサプライズがあってもおかしくないほど無茶でした。
同時収録作の方も、受けが攻めに騙されオチで種明かしするお話です。
受けが高校時代にドッキリで傷つき、攻めとその友人たちを苦手になる描写があります。
このドッキリの演出がわかりやすすぎて逆に狙いがよくわかりませんでした。
2作とも、作者さんの作風なのか、悪い人はいません。それはいいのですが、
シリアスなドッキリをするならもっと読み手を騙してほしかったかもしれません。
友人たちが攻めに気を利かせて突発的に告白をドッキリに仕立てる流れも唐突でしたが、
どう見ても演技なのがあからさまでした。
友人たちも攻めも少し悲しそうな顔で、汗までかいていて、演出として半端でした。
そのせいで、演技に気付かない受けがアホの子みたいになっていて、惜しいと思いました。
種明かし以前にもう攻めが受けを好きなことはわかったのに、
飲み会で再会してからは逆に、受けが攻めのことをゲスだと勘違いするように
ムリヤリ仕向ける流れが続くため、仕掛けそのものが無駄に感じてしまいました。
VRもドッキリも好きなネタですが、演出がムリヤリになって
受けがアホの子すぎたり陳腐になってしまうと勿体無いと思います。
根っからの悪者が出てこない作風は大変好きです。
他の単行本のようなシンプルな群像劇の方が自然に読めました。
ストーリーは良くも悪くもよくあるお話。
特筆すべきは絵の丁寧さです。
鼻の描き方や横顔などにクセがある絵柄ですが綺麗です。
私の好みとして、長髪の線が大変繊細で見入る絵だと思いました。
ですが、見にくさも感じました。
服の模様などが全体的に同じ調子で連なっているため、ブラシ感がとてもありました。
見せたいはずの所に目が行かず…。
デジタルイラストならではな画面になっていると思いました。
その点では、正面顔の絵についても、どれもが左右対称で、揃いすぎて少し怖かったです。
コピーで左右反転してるように見えます。人間の顔はピッタリ左右対称ではありませんので
多少違いがあるくらいが自然なのだなと、この漫画を読みながら考えていました。
特筆すべきは絵ですが、その絵に気になる所が多く、あまり萌えられませんでした。