志波は綺麗なものが好き。俺は汚れてる。だから好かれてない、と落ち込む黄辺君の話でした。一途で辛い。
一方の志波は自分は実の娘にすら興味が無い。人を愛することが出来ないなどとのたまうのですが、根本のお手本が黄辺君なので優しくて大きな包容力あって寛容力あるものを愛だと誤解しているんじゃないのかこの人と思いながら読んでました。
なんだかんだ黄辺君限定に執着も独占欲もあるようですし、聖地巡礼て予想外だなぶっ飛んでる。後書きのあとを入れてくれて心底良かった。終わり良ければ安心しました。
同人の段階では人為的なボルバキア症の話が端に散りばめてあった気がするんだけど伏線かと思ってたら子供は産まれんかー。
溺愛といえば安定の間之さん。今回は両視点交互で珍しい。と思ったら両片想い全開だった。
すれ違いものは基本、どっちがが悪いと苛つきながら読むんだけど、これは
お互い大好きすぎて距離感狂うっていう。
割と穏やかな二人です。派手な波風は立たない。
でもすげーと思ったのはカイルの、倫が嫌がることは絶対にしないっていうスタンス。
ちょうど受への扱いがひどい本(レビューしてない)を読んだ後だったのでほんと、和んだ。
嫉妬するけどこじれない。
彼は君の想い人なの?って真っ正面から本人に聞くの、簡単そうでいてなかなかできないんじゃないかなと。
その辺の有象無象の攻なら黙って荒れて酒でも飲んで何かひどい事をやらかす。
他人に迷惑かけるくらいなら恥を忍んで正直に、って倫も潔い。その辺の有象無象の受なら良かれと嘘ついてよけい拗れてる。
おっとりしつつも悪い方向に行きそうなフラグを叩き折ってくからしわあせなのなこのふたり。
エロは大事にしすぎて逆に意地悪。そこが良い。
気力が疲れたときにおすすめ。
3冊目。とても好きなのでもっと続くと良いな。
青依と印南さんだけじゃなく、脇を固めるキャラまで魅力的。
新キャラの印南さんの甥っ子、誉。
イラストがそっくり印南子供バージョンで凄い……と魅入ってしまった。
誉みたいな自己評価だけが高い子、いるよいる。周囲の「大人」からは諦められていて、ろくに注意もしてもらえない。でも青依くんは違う視点で行動してる。なんだろ……「社長の甥」「グループの御曹子」「最近の若い子」ではなくて、最初からナチュラルに誉本人を見てる感じ?甘やかさない。
一言でいうとアニキ。さすが元ヤンだねと他のスタッフにからかわれつつ面倒見が良いです。本人は自分だって大人なのにとご不満ですが、それは事なかれ主義に染まってない青依の美点だなや。
自分と対称的な生い立ちの誉の、その悩みも聞くとああそうだよなーて恋人のことを思って寄り添ってみたり。かわいい。
ベルさんの穏やかな癖に日本人にない押しの強さや、そういえば1巻での酒匂さんの迂闊さにしても、ここのキャラはどこかリアル。それぞれがそれぞれの考え方で行動してしかも成長してるので先が読めなくて楽しみ。
そして印南さんの、わかり辛い溺愛っぷりが好き。
あの分岐から同じ世界観なのに全然違う話になってて、1巻の最初読んでた時はあの高潔すぎる騎士が樹里に手を出すとか無理なんじゃないかと思ってたのに凄いランスロットルート。ごめんなさい見くびってましたランスロット
怪しさ抜群の新キャラ、ネタバレじゃないけどネタバレかもしれないので自分で考えたいひとは読み飛ばしてください。
アーサーの話の時には居なかったのに唐突に出てきたこの彼は裏切る人なのかなとびくびくしつつ読み終わってから正体の察しがついて、そしたら急に可愛く見えてきたので面白い……
また成長しすぎたのか未来から来たのか分からんけどあれ多分息子じゃないの……冒頭の王って妖精かよ
だからマーリンに懐くしマーリンも無意識に甘いし野生の獣も手懐けるしチート力もさもありなん。あー
なっちゃんが奥さんと同じこと言ってるんだな。
死んでもうたら、駆けつけたところで変われへんやろ
地位とか名誉、金ではなくて仕事に対して縄張り意識持ってる男の人って良いな。
つか国江田さん、毎度番外編で横から心をかっさらってくんですがやめてください格好良い。
一穂さんキャラの中で密とか雪とかの捻くれた人が好きなので栄はほんと、ほんとあれです。尖りっぷりが半端なく鋭角。触るもの皆傷つける勢い。
でもどっかですごく純粋。
過去編で新キャラっていう嫌な予感しかしない奥さんがとても良い子で辛い。口絵が神懸かっていて、この本の中ででひとつ絵にするならこのシーンだよね。ですよね。
画面の反対側向いて背中丸めて寝転んでる絵も栄らしくて好き。
後半楽しかった。一人だけ嬉しさを隠しきれてないなっちゃんは可愛すぎたし、いつもの皆川くんらしくない愛想のかけらもない反応は、あぁ相馬さんをライバルと認定してんだなと面白く、あと国江田さんはシリーズ最初の頃だったらこの行動は無かったんだろうなと思う。
潮の影響は勿論、なっちゃんとかも含めた理解者の存在がなにげに強いんではないかと。
物分りの良い王子様でない面も出せるようになって、成長してるんだなぁと感慨深い。
カップルまとまったところで終わったのが物足りないです続き見たい。
堅物わんこの大好きっぷりがほんと犬
あらすじには惹かれなかったんですがレーベル買いです。
狼じゃなくて犬。人狼ならぬ人犬……ぱっとしないよ
と思ってたんですが!
本当に人に愛されて愛した犬は人に変身できるようになる──という種族、クイックが暮らす町が舞台。
攻は堅物な保安官。ボーダーコリー。自らの幸せよりも町の群の仲間を守ることが生きがいで最優先な性格。人に飼われたことはない。なので人間のことはちょっと下に見てる。ザ保安官。
一方の受は、外から引っ越してきた訳あり人間。過去に虐待された影響でコミュ障気味。ゲイだけど屈強な男が怖くて苦手なのでネコなのに逆の経験の方が多い。クズに搾取されてきた人生。緑の指。
攻から受への第一印象はマリファナの匂いをつけた怪しい男。怪しい奴。この町で勝手なことはさせない!
受から攻への第一印象はイケメンだけど強そう怖い近い近い。
攻は怪しい受に潜入捜査。という理由で犬の姿で怪我を装い近づく。
堅物わんこがどんどん相手を好きになる過程が和みます。怪しいという印象が、怪しいが悪い奴じゃないに変わり、万が一この人が犯罪してたらどうしようと焦るに至り、更にはもうそんなの関係ない守る俺が守る!守る!となってくので。
こじれて不本意に受を傷つけちゃって嫌われるんですが、これが攻ザマァにはならない。わんこ可哀想。すごくしょんぼりする。しょんぼりしてるからその辺にしてあげて!となる。
「俺はお前を一生裏切らない」という台詞は人が使うと陳腐なのだけど、犬が言うとほんとだなーて思うのね
半分くらい読んでからここを見ちゃったので結末を知っててしまったのだけど今回はネタバレ途中で見ておいて良かったです。一応覚悟が
朝丘先生はシンプルなテーマを煮詰めて煮詰めて
お話を作る方だから最後がこうなるのはある意味予定調和
いい話です。
でもやっぱり15年ってのがすごく引っかかる。
早いよ。もやもやするよ。
残りの人生が長すぎて明がかわいそう。仲間が増えてさみしくはないのかもしれないけど、幼なじみを含め他は皆パートナーといるんだよ?違うさみしさが深まるよ
何年後かってのは、ぼかしてほしかったな
そしたらアニパーで終わるyoco先生の挿絵も生きてくるよ
こんな可愛いのに、きっとリアルの方は皆じじばばなんだな!ってこっちは勝手に思うからさー
残念なサイコパスに見えました。
手段を選ばずじわじわと追いつめて、逃げ道無くして、手に入るのならば他はどうでも構わない。
ここまでは見たことあるサイコパスなんだけど、いざ相手を壊してみたらしょーくんが可哀想でしゅんとなってる福介がなんだかもう
割と本気で好きなのかー
あれから方向性を変えたっぽく、相変わらずゲスで計算づくなんですが、しょーくんはしょーくんのまま壊さないまま手に入れたいんだろうなと。目指すのハッピーエンドだし。そこが良いな
サイコパスと呼ばれるのは嫌みたいですが、型に嵌めるなよとかそういう怒り方がもはやサイコパス
笑吉はなにげに器がでかいです。自分を見下す後輩にも結構優しかったり、かつてのストーカーとも穏やかに話すとか、お人好しすぎて福介はイライラしてるけど、喉元過ぎると忘れるタイプなだけなのかもしれないけど、それは福介にだって受け入れられる余地があるってことだからがんばれ。
ハッピーエンドもぎとって下さい