一作品目を読んだ瞬間、
あれ?表紙の彼いなくない?
と思いましたが、表紙の彼はスピンオフに登場します。
とにかくかわいいーーー!
個人的にヒットは、この相手役のタチ専のボーイ。
飄々として動じないように見えて、内心怒ってホストを快楽堕ちさせてしまうテクの持ち主…さすがBL!!
とまあ二作品目がめちゃくちゃヒットなのですが、他の作品の話も少々。
1作品目は堕ちたNo. 1ボーイと彼を崇拝する攻めの話。キラキラとか幸せとかからは少し外れた、人のどーーしよーもないところやかっこわるいところにズバッと切り込んでいます。
3作品目は、汚部屋ずみのプログラマー×家事代行サービスの青年。この青年がなんとも健気で一途でかわいい。プログラマーのおじさんも不器用でなーー。前の二作品と比べるとピュアでかわいい2人です。
この方の作品はアクが強めなのが魅力だと思いますが、読みやすさとアクが両立した良作だと思います!
初めてこの先生を読む方にも入りやすいのではないでしょうか。
4人のにびいろ…タイトル通り"4人"の話です。カップリングがこれからどうなるのか、それがひたすら楽しみです。
愛に飢えている暴力的な兄、
兄を憐れみながらも愛している弟、
誰にでも抱かれる淫乱な兄の愛人(というかペット?)、
ひょんな事から愛人と出会ってしまったカタギの青年…
メインCPは兄×愛人なのですが、帯に「全員横恋慕」とあることを思うと、さらにカップリングが発展するのでは…!?と期待してしまいます。
893の描き方もリアルだな〜と思いました。全然かっこよくはないんですけど(かっこいい893が見れる作品は他にもたくさんある)、4人以外にも面子や地位に命をかける男たちが愚かで愛しさをも感じます。
ストーリーも骨太に展開する予感がある作品です。
2人の出会いとはじまりを描くことが当たり前になっているBL作品の中で、終わりと別れに真摯に向き合った稀有な作品です。
もちろん、メインの2人がくっつくまでをしっかり描いているので、そこは安心して読んでください!
ですが、この作品の主題は、受けと攻めがそれぞれ、自分の今までの恋人と向き合うこと、そして自分の過去と向き合うことにあると思いました。
そのことによってメインの2人の関係は少しも色あせていません。1人ではできなかったことが2人ならできた、という一際特別な関係にあります。
濡れ場のシーンは多くありません。なかなか進展しない2人にじれることもあるかもしれません。登場人物の心情も、すべてを語らずに読者に委ねる部分もあります。
王道のBL作品ではないと思います。しかし、この作品によって、BLというジャンルはまた1つ広がったと思います。
じっくりと深く、心に響く作品を読みたい方にオススメします。