ハイボリュームのファンタジーが読みたかったので飛びつきました!
ストーリーもみっちりでかなり読み応えありました。設定てんこ盛りで地名や登場人物もたくさん出てくるので、これ破綻なく書くのめっちゃ大変やろ……と白目剥きました。でも誰ひとり欠けちゃいけないんですよね。不要な人物がいないというか。一人ひとりにドラマがあり、それぞれが傷を抱えて生きている。それがこの世界を奥行きを生んでいると思います。
ー以下ネタバレありなのでご注意ー
上巻でセナがイザクに惹かれ初め、下巻ではイザクが心を取り戻し2人が想い合うようになる一方で、表紙や口絵、番外編の構成からセナは最終的にはアリオスとも心を通わすようになることが察せられたため、セナとイザクこんなイチャイチャしてるのにアリオスに傾くことある?え、イザクってもしや……と思ってはいましたが……やはり辛い。
短い日々で燃える様にイザクに恋をしたセナ、そしてじっくりと4年かけてアリオスを愛したセナ。アリオスもイザクもお互いをセナを任せるに足る者として認めていて、また自分の独占欲よりもセナの命や心を優先して大切にしているためか、2人を愛したセナを嫌みなくスッと受け入れられました。これで2人がセナを奪い合ってセナが両方と関係をもったり、イザクとの別れが終盤だったらセナの印象違ったと思います。
欲を言えばもうちょっとセナとアリオス、セナとイザクが惹かれ合う描写が欲しかったので萌え2で。こういうところをお互い好きになったんだよっていうところをもっと読みたかったです。
セナ亡き後100年を孤独に生きるであろうアリオスを思うとセナもどうにかして150年生てくれーと願ってやみません。
あらすじ読んで面白そうだと思い読みました。
タイトルが「ヘプタゴン〜」なので七角形にちなんだ何かが出てくるのかな、と思っていると「ヘプタゴン」という組織は正式には「七芒星の会」のことだと。
え、七芒星なら「ヘプタグラム」では?とモヤモヤ。
しかも作中で正七芒星は存在しないと書かれていますが、コンパスと定規で描けないだけで存在します。
この他にもリアリティに欠ける表現が散見され、内容に説得力を感じず物語に入り込めませんでした。
主人公たちが惹かれ合う描写も少なく、気づいたら両思いになっていて感情移入もし辛いし、事件は事件で、これ七生(受)いなくても関係者精査したらわかったでしょってくらい単純な結末で、恋愛面もサスペンス面も両方中途半端な印象でした。
イラストも綺麗だし、設定も面白いのでもっと長編で掘り下げて書いて欲しかったです。
もともとBE×BOY本誌を買っていて『BARBARITIES』をチラッと見かけることもあったんですが、主人公におヒゲがあり、しかも受けになりそうな雰囲気…ということに抵抗を感じ、毎回読まずにいました。
でも最終巻が出て、ちるちるさんで評価が高いもんだから、「えーそんなにいいの?」と半信半疑で読んでみたんです。
そしたらまぁどっぷりハマってしまいました。
世界観もしっかりしていて、登場人物がみんな魅力的!
そして何より見た目に抵抗があったはずのジョエルがかわいい!なに!なんなの!すき!
1巻では完全にアダムに振り回されていたジョエルが、最終巻ではアダムを翻弄している(無自覚)!
はぁーっ最高なんですけど!
くっつくまで長かったんですが、これリアルタイムで追っかけてた姐さん方は6年間もヤキモキさせられたって事ですか?え、修行?修行かなんか?
もっと2人のイチャイチャ(出し入れを伴う)が見たいので、番外編、続編を熱烈希望ですー!
BL読者としての器の大きさを試された気分です。
いつもは読んでみてハマらなかったら「がっかりだったなー」と思うのですが、この作品は「ハマりきらなかったワタクシが未熟なのです!申し訳ありません!」とシッポを足の間に挟んでクーンと項垂れる。みたいな。
タスクが音信不通になってからは、物語にどっぷり浸かったまま一気に読んだ方がいいですね。私は例の双頭のアレのシーン途中で電話がかかってきて一旦読むのを中断したために一度冷静になってしまい、再度読み始めた際に「この人たち(塔坂、達川含む)何でこんなことになってんの??」と笑ってしまいました。慌てて物語中盤まで戻り、しっかり助走をつけて最後まで読み切りました。
内容がモリモリで、高瀬のバックグラウンド、タスクの過去とトラウマ、Club Rad Jinxのこと、経産省内の軋轢、塔坂や達川の思想など1冊に収めるには勿体無い気がしました。シリーズや上下巻にするなどもっと長いお話で読みたかったです。
好きなシーンはタスクの歳下ワンコ攻めっぽい一面が垣間見えるところ。高瀬が自宅のカードキーを渡しただけで「これは同棲っていうことでいいのか?」と浮き足立っちゃうところとか、双頭のアレのシーンで塔坂や達川から見えない様に高瀬をすっぽり隠しちゃうとことか、あらカワイイ〜と萌えました。
そうか!攻めもお尻で気持ち良くなっていいし、乳首が開発されててもいい!みんな違ってみんないい!
攻めの可能性の無限大さに新しい扉が開けた気がします。
常盤が自由に動けない中、薔が状況を冷静に判断し、その中で最善を尽くそうと頑張っていたところが印象的でした。学園内にいた頃は守られることの多かった薔が……と目頭が熱くなりました。
電子版SSを読んでみても、常盤がどんどん薔に甘えるようになっている気がします。
物語を通して薔がとても成長したように感じました。
さて毎度の巻末爆弾投下でお馴染みのブライト・プリズン。
今回は「教団編」完結とのことで、表紙も「あらやだ間違ってゼクシィ買っちゃったかしら」と見紛うほどの幸せそうな2人だし、今回ばかりは流石にめでたしめでたしで終わると思ってたんです。
毎回ハラハラドキドキで次巻発売を待っていたあの頃におさらば、と読む前から安心して本を開きました。
なのに!また最後の1行だけでなんとまぁ大きな爆弾が!
「またかーい!!」と脳内で椅子から転げ落ちました!くぅー!
本編を読むための電子版だけでなく、どうしても剣蘭のSSが読みたくて紙書籍版(Amazon限定版)も購入。
剣蘭……幸せになってくれー!!
登場人物の考え方や話の展開に疑問を持つところもありましたが、それが帳消しになるくらい全てのキャラが魅力的!
まだまだ続いてほしいです。
『愛の本能に従え!』の大和と歩が大好きな一方で、志波と黄辺は正直あんまり萌えないかなーって思ってたんですが、ところがどっこい読み始めたら止まらず一気に読んで今2周目に入ってます。
黄辺の健気さ、愛することが幸せの精神に、見返りを求めまくってる私の打算にまみれた心がノックダウンです。
電子版で読んだんですが、電子限定SS『朝の終わり、日は真南』ってやっぱ電子限定なんですよね!?
紙書籍にも、なんなら本編に入れてほしいくらいの内容なんですけど!
紙書籍購入のみの方にもこの電子限定SS読んで欲しい……
結婚しようかって志波のソレはもう愛なのでは?愛の夜明けぜよ!
続編を激しく希望です。志波に「愛してる」を言わせたい!
序盤から一気に物語に引き込まれて、終盤でごっそり心を持ってかれました。
以下ネタバレありなのでご注意を
物語の後半、王都祭礼の時に大火傷を負ったアシュが徐々に死へと向かっていくシーンでは、好ましい状況ではないにもかかわらず、アシュとサージの間に流れる優しく穏やかな時間に、2人は幸せなんだなぁと嬉しくもあり、悲しくもあり。アシュに迫る死を自然に受け入れ、自身も当然のように後を追うつもりでいるサージと、お互いの繋がりの深さ、サージの幸せとは何かを再認識するアシュに、あぁこんなに幸せそうなら2人の死も受け入れよう(必要なかった)、攻めも受けも死ぬお話読むの初めてだなぁ(初めてにならなかった)、なんて思いながら読んでました。たいていBL小説で攻めか受けが死にそうな展開になっても、はいはいどうせ死なないんでしょ、と斜に構えてしまう(だってほんとに滅多に死なない)私ですが、今回ばかりは2人の死を受け入れました。
子供がえりしたようにサージに甘えるアシュと、美しい容姿を失ったアシュに変わらず愛を捧げ、献身的に尽くすサージ。
胸がいっぱいになってしまい、数行読んではスマホ(電子版なので)から顔をあげ深呼吸…をひたすらループし、しまいには切なさに耐えきれず感極まって涙と鼻水が出てきました。
最期になるであろう夜、アシュが声を出して笑ったことに、初めて涙を流すサージ。初めてじゃない涙を流す私。マスクの中がぐちゃぐちゃ。
これを通勤のバスの中でやってたもんで、平日の早朝からスマホをちょっと見てはため息を繰り返し、しまいには泣き出す情緒不安定な女が出来上がりました。隣の乗客が気持ち距離を取ったのは気のせいではないはず。
大丈夫。心配ご無用ですよ。元気に生きています。
好きなシーンは物語終盤のサージがアシュを乗せて空を駆けるところ。神秘的な描写に感動し、一文一文大事に読みました。童話を読んでいるようで、子供の頃読んだ『エルマーとりゅう』や映画『ハウルの動く城』の子供のハウルがカルシファーと契約するシーン(伝われー)の情景が浮かびました。
「あなたを好きになりたくない」でも盛大に萌え禿げたんですが、すみません同時収録の「in love」について。
また小田切、佐和、穂高、梓に会えると思ってなかったのでめちゃくちゃ嬉しかったです。
『天国に手が届く』『恋してる、生きていく』未読の方はぜひ読んでから「in love」をよんでほしい…
『天国に〜』→『恋してる、〜』の順で。
私『天国に手が届く』の佐和と小田切が大好きなのです……。佐和の葛藤やアラスカでのこと、2人のこれからのこと、夕映先生書いてくれないかなー。※
死ぬ時は2人山で一緒に最期を迎えそう。
佐和が小田切を置いて先に死ぬのは考えられないし“天国にだって一緒に“いってほしい。
本作が2020年12月10日発売で、『天国に〜』が2010年12月10日発売なんですよね。ピッタリ10年。
夕映先生もデビュー10周年ということで過去作の最新作のキャラが繋がる感慨深い「in love」でした。
※[後日追記]
夕映先生のHPに複数SSが公開されていました。いつかまとめて出版して欲しい……
いや、元々このシリーズ何度も読み返しながら次巻を待つのが
恒例行事なんですが、この巻はすぐ2回読みました。
1回読んでから読み返すと全然印象が変わるシーンがあって
2回目だと思わず笑っちゃったところも。
今回は話の展開上、薔目線の話にならざるを得なかったと思いますが
薔のモノローグが多くて、いっぱい考えてるなー悩んでるなー
龍神をうまいこと転がしてるなーと薔の頑張りに胸が熱くなりました。
強くなったね。
そしてもはや様式美ともいえる、最終ページでの爆弾投下。
私も見事に被弾し悶えています。(現在進行形)
普段はネタバレを先に読んで、安心 or 心の準備をしてから読むタイプの
人間なんですが、この巻はネタバレなしで読んで本当によかった!
というか、現時点でちるちるのレビューにネタバレらしいネタバレがない!
姐さん方の徹底した心遣いに、2019年ラグビーW杯のワンチームという
言葉が頭をよぎりました。
核心に触れないよう皆さんレビューしてらして、ブライト・プリズンファンの
奥ゆかしさを感じました。
と、思いを吐き出したところで3回目読んできます。
『ハーバードで恋をしよう』の主人公カップルの友人、フランツが今回の攻ということでシリーズファンとして楽しみに読み始めました。
結果、期待しすぎたせいなのかな、ちょっとがっかりでした……。
色々ツッコミどころが満載で、全然集中できず途中からパラパラ流し読み。
前半はまだ読めましたが、後半は無理でした。
旭の知り合いの看護師が、医師の処方なしに局所麻酔を旭や知り合いに譲渡したり、熱発したフランツに医師でもないのに過労と断定し、同じく処方もなしに点滴。医師法違反では。
フランツから不満があるのかと聞かれて、自分のために無駄なお金を使って欲しくないという旭(受)。
ヘリをチャーターして料亭でお食事&ヘリからの夜景には大喜びしとったやないか。
ほんで旭の「無駄」はフランツにとっては「無駄」じゃないから相容れないよ。
あとは、エッチが週1じゃ足りないのが不満だったけど、最終的にそこは解決したのかうやむや。
途中から問題がすり替わったり、もはや何が問題でもめてて、何が解決したのかよくわからなかったです。(私の読解力の問題かもしれません)
少なくともおじいちゃんの時計の件は解決したのはわかった。
『ハーバードで恋をしよう』の仁志起も出てきたのですが、あれ?こんなにデリカシーないキャラだった?とちょっと引きました。旭を品定めしようとしてたのはわかりますが、カンジ悪かったです。
フランツと旭にとっては大きなお世話だし。
「少なくとも、おかしな日本語を言った時、笑ってごまかさない恋人なら、オレは反対しない」って去り際言ってましたが、それじゃあ旭に会って1分で合格だったじゃん!と心の中でツッコミました。
何がしたかったのか。
旭の一人称視点でもないのに、地の文での仁志起の表記が「仁志起さん」だったり、色々気になり出したらもう止まらない。まだ5、6個くらい言いたいけどこのへんで。
好きなシリーズだからなぁ……落ち着いてもう1回読み直したら感想変わるのかしら。