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女性粉々。さん

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飾らないチャーミングさ

初めて読む作家さんでしたが、おじさんのこういうところが可愛い!というこだわりがこれでもかというほど感じられて良かったです
地元で草野球チーム組んでるのがしっくりくるような、本当に等身大のおじさんなんです笑

とは言え鉄晴さんはとても温かい性格の人で、生まれついてのおじさん好き!という伊月くんが徐々に人柄に惹かれていき本気の恋をしていく様は見ていてとても微笑ましかったです
鉄晴さんの人としての魅力が輝いて見えるのも、飾らないありのままのおじさんとしての姿が描かれているからなんだと思います

おじさんの素朴な可愛さにハマり、お気に入りの一冊になりました!

結構好きなんだけどなぁ

溺愛系クール×意地っ張りという王道のツボは抑えつつ、受けの周囲の未処理の爆弾を攻めが華麗に除去していくという後半の展開を大いに楽しめて楽しい作品でした。不仲スタートのカプが好きならまず楽しめる作品だと思います。
ですが後半のストーリーラインがしっかりしている分、前半のエレベーターで勢いのままに…という展開からの切り替わりにやや置いてけぼりになりました。最後までエレベーターで!とはいかないのは分かりますが、表紙から受けるシチュエーション特化エロ感が(いい意味で)後半からはなくなるので、惜しいなぁという感想です。
絵柄とキャラは個人的に神レベルに大好きです。とりわけ高杉の頭は良いけど要領が悪く人を頼れない、強がってしまうけれどここぞという時にはちゃんと気持ちを口にする性格がいじらしくて、意地悪したくなる気持ちが分かりました。ちゃんと愛されてほしいですね。

ファンタジックな意欲作

高校→大学→社会人との間に関係性が変化していくカップルの話です
普段BLを読んでいて結ばれた二人はこの後どのような人生を過ごしていくんだろう…?と先が気になることもあるかと思いますが、そうしたテーマに真っ向から向き合った作品だなと思いました。

やっぱり印象深いのが一度攻めと受けが別れてしまうところですね。どちらかというと現実主義な攻めには思うところがあり、この先も一緒にいられるのかという不安から別れを切り出します。だけど結局受けがいないまま生きる日々に耐えられず妻とは離婚…散々慰謝料やら何やらふんだくられたみたいですがそこは仕方がないですね笑

その後旅行先で再会して〜という流れはちょっとファンタスティックすぎてついていけない部分もあったのですが、晩年の二人の様子は可愛らしくてクスリと笑えました。受けの持つ感性もあってか、全体的にリリカルで優しい話でした。“ずっと一緒に”の実際的な困難さにはもう少しビターな展開が欲しかったところですが、ふわっと幸せに終わるのが作品のカラーには合っていました。

惚れてんだなぁ

率直に感想を言うと、共依存といえば共依存だな〜という関係性でした。

坂口は藤代の才能に惚れ込んでいて、藤代が漫画を描ける環境を作るべくマネージャーとしてサポートに回ります。やくざのような風体のくせして攻めに対して献身的というのがあまり見ないキャラ造形でツボでした。

有り余る才能を持っていながらも、藤代は坂口に引っ張り出されなければ一生うだつの上がらないフリーターだったんだろうなあと思います。そういう点では藤代にとって坂口は何もないと思い込んでいた自分を救った存在であり、同時に性愛の対象でもあり、べったり張り付いて離れなくなるのもまあ分からなくはないです。

藤代は坂口の支えで漫画を描き、坂口もまた藤代の支えになることを望んでいる。見ようによっては相互依存的で、ずっとこのままではいけないんじゃないか? という疑問も当然生まれます。ですが坂口が藤代の人生から自分を引き剥がそうとした時、藤代は自身の漫画家生命を棒に振るような行動で激しい抵抗を見せます。

もはや藤代にとって坂口は人生の一部と言っても過言ではないんでしょうね。結局のところそれでいいのか悪いのか明確な結論は出ないまま二人でやっていくという終わりを迎えるのですが、なんというか「それでもいいんじゃない」と言いたくなる作品でした。このままやっていけるの? という不安に触れつつも、この先もこのままでいてほしいなぁという気持ちが勝った時点で、あぁいい作品だなぁとしみじみ思えました。

同時収録の作品もこの先の関係性に期待が持ててとても好きです。鼻持ちならない後輩が純粋に自分のことを好いていることに気づいて絆される様が可愛らしかったです。

健気な想いに胸を打たれる

主人公がクラスメイトが異常なテンションで自分への恋心を綴っているブログを見つけてしまって……という話です。

睦はどこにでもいる普通の男子中学生。際立って整った目鼻立ちをしているとも言えず、曽原との間に接点らしい接点もありません。

けれどもそんな睦に曽原、もといソファラ(ブログのハンドルネーム)は恋をして、思いの丈をハイテンションで綴っています。「ソファラ節」と呼ばれるあの独特の文体や中学生離れした妙に古いユーモアセンス。笑えつつ若干のアイタタ感もあり。

そんなふうに曽原の睦への惚れっぷりは相当なものなのですが、この作品の良いところはストレートでピュアな恋愛感情が胸を揺さぶってくるところだと思います。普段はかなりくどくてだいぶ痛い独特の文体のソファラですが、時折とても中学生らしい、むき出しの想いをブログに綴るのです。いくら匿名の場とはいえ自分の気持ちをあれだけ素直に表現できる人はそういないだろうと思ってしまうほどに。あまりに健気で何度も泣いてしまいました……

そしてこっそり曽原のブログを覗いている睦は、曽原がこっそりとネットの海に流しているストレートな気持ちを、画面越しに間接的に受け取ります。繰り返しますが睦は至って普通の男の子です。男と男の恋は実らないと考えるような子です。そんな子が曽原、もといソファラの言葉に揺さぶられ、胸に思いが込み上げてくる過程には無理がなく、納得できるものでした。

元は個人で連載されていた作品とのことでサクサク読める軽めの文体ですが、睦や曽原をとりまくキャラクター達も皆とても生き生きとしていて、コミカルながらしっかりと読ませる作品でした。

瑞々しい関係性

「透過性恋愛装置」にどっぷりとハマったので、北嶋の友人とそのパートナーである滝乃と水端の話であるこちらの作品も読んでみました。

まず水端ですが、物語のスタート時点では伊藤という男と不倫状態にあるので、少しだけ人を選ぶシチュエーションかもしれません。この不倫相手というのが妻子持ちかつ、妻とはいずれ別れると言いつつズルズルと関係だけを続けるという絶妙にありがちで嫌~な感じです。

案の定不倫旅行が相手方の妻にバレてしまい水端は一人上海に取り残されてしまうことになるのですが、伊藤は偶然出会った滝乃に水端のガイドを任せます。不倫相手と別れたばかりで一人異国に取り残され気持ちの晴れない水端に真摯に向き合い、素朴な楽しみを教えていく滝乃が素敵でした。水端がそんな滝乃に惹かれていく一方で、滝乃の目にも水端は清廉でいてどこか色気のある魅力的な存在として映っていました。観光を通して打ち解けていく描写が丁寧に積み重ねられているので、やや性急にも見える最終日の夜のシーンにも不思議と説得力がありました。

キャラクター設定も物語の構成にも派手さはなく素朴にまとまっている作品なのですが、タイトルにもある金魚に絡んだ印象的なエピソードがあったりと、少しだけ非日常的な異国情緒とまったりとした空気感を楽しめる作品でした。

文句なしに面白い(笑)

普段あまり音声作品を買う方ではないのですが、キャストの豪華さとこれを音声化するの!?とすごく驚いたので思わず購入してしまいました。結論から言うと大満足です。

粕谷役の中島さんは視聴の時点ではイメージよりもマイルドな印象でしたが、エリート意識強めの外面の良さと崩れたところの落差の激しさがクセになりました。クソデカ喘ぎ声はどうかな〜と気になっていたのですが予想していたよりは上品めな仕上がりだったように思います。

葛谷役の増田さんは葛谷の田舎っぽい素朴さやややすっとぼけた雰囲気がよく出ていてはまってるなと感じました。不安が解消されたみたいな鼻から抜ける喘ぎ声もイメージ通りでした。

お二人の演技もさることながら、脇を占める個性豊かなキャラクター達を演じられた声優さん達の演技も光っていて、文句なしにハピクソの世界観が広がっていました。ファンタジーな要素もかなり有名な声優さんを起用しただけあってかなり馴染んでいました。ギャグが多めの作品なのでテンポが悪いと嫌だな〜と思っていたのですが大体原作に忠実に再現されていて、聞いていてゲラゲラと笑える仕上がりです!

ただ一つだけ音声化したことによって気づいてしまったことがあって、それは粕谷と葛谷はヤりまくってるわりに本当に色気がないな!ということです。とても面白いことには間違いないのですが、BLCDで感じられる萌えはあまりなかったかもしれないです。

フリートークでの中島さん増田さんのトークもとても面白かったです。演じる上で悩んだポイントなどもお話されていて、聞いていてためになりました。

どっちつかずな印象

表紙のレイちゃんを見て「これは絶対に好きなキャラだ」と確信したのですが、レイちゃんに男をとっかえひっかえして遊ぶ奔放さを求めると肩透かしを食らうと思います。

第1話では合コンで一緒になった仕事先の冴えないリーマンの童貞を奪い、その次の話では偶然街で会ったチャラ目の居酒屋店員のバックバージンを奪います。攻めとしても受けとしてもレイちゃんはとても魅力的で、ここまでの流れならえっちなおネエさんが男の純情を弄ぶような表紙のイメージ通りの話です。

ですが話も中盤を過ぎた頃からは同居人のナズナとの話が大半を占めるようになります。ナズナはレイちゃんが以前付き合っていた男の弟で、過去にはゲイであることでからかいを受けていたレイちゃんを必死にかばったりと、これでもかというほどにレイちゃんへの矢印を見せてくる子です。

レイちゃんへの想いを隠せなくなったナズナが家を飛び出したところからは、完全にナズナ×レイちゃんの物語になります。そのまま結ばれてハッピー…かと思いきや、前半でオトした二人とまだ切れてなかった!!

おそらく話の前半はレイちゃんの奔放なキャラクターを紹介するための話で、セフレ二人はナズナ×レイちゃんの恋路のスパイスなのだと思います。ある意味当て馬と言えるかもしれません。なるほどーそういうことかーと納得しつつ、前半のレイちゃんの奔放っぷりに萌えていた身としてはう~んとならざるを得ず。私は奔放路線に振り切らないことにモヤモヤしてしまいましたが、ナズナ×レイちゃんの純愛路線が好みの場合は前半がキツいと思います。

モヤモヤが晴れなかった

タイトルに惹かれて購入してみたはいいものの、どうにも好きになれない話でした。

過去の恋愛で負った痛手から本気の恋はしないと決めている堅いタイプの受けが、ちょっとしたきっかけからワンコな年下攻めと寝てしまうというのがおおまかなあらすじです。ツンツンしたタイプとワンコの組み合わせって好きなのですが、全体的に「まぁこのタイプの受けと攻めならこうなるよなぁ…」という展開が続きました。

また、会社の人間の千秋への対応(正論をはっきり言うタイプなのでかなり疎まれています)や元彼との過去など、かなりモヤモヤさせられるシーンが多いです。このモヤモヤを吹き飛ばせるほど萌えることができれば良かったのですが、残念ながらそこまで大きな萌はなかったです。嫌だなぁと思うシーンは明瞭なのに、肝心の恋愛部分がぼんやりしてしまっているような感じでした。

年下ワンコ×年上ツンデレものとしてのツボはおさえられていると思うので、オーソドックスなものを読んで萌えたい方にはおすすめです。

アホアホでハッピーなコメディ

凪良先生の本はいくつか読んでいるのですが、ダメダメだったりちょっと性格や性癖に難のあるキャラクターが好きなのかなという印象を持っています。こちらの作品も攻め・受け共にどこか残念系のキャラクターなのが可愛らしくて、「愛すべき馬鹿」ってこんな感じなのかもと思いながら楽しく読めました。

文体がとてもコミカルで現実に存在する映画のタイトルもたくさん出てくるので、小説の中ではかなりとっつきやすい方ではないでしょうか。例えるなら漫画のプロットがそのまま読みやすい文章になったような感じで、何が起こっているのかが分かりやすく、イメージ映像を想像しやすかったです。

受けのチョロさ、流されやすさはちょっとだけ心配になりましたが、ツッコみたいポイントで攻めのモノローグがツッコみを入れてくれるので、面白おかしくて何度も声を出して笑っちゃいました。禁断症状が出るレベルで愛したがりの攻めが、態度を極める受けの世話を嬉しそうに焼くのが可愛かったです。