ネット上の試し読みから気になり購入。
先生の作品を購入するのは2作目でしたが、今回のお話を読んで確信!先生の作品のファンになりました。
転生ものであり主軸は現代の学校、メインの2人も特に悩みを抱えていない高校生だった為ほのぼのとした空気感や時々キュンとするような優しいイチャつきが多い印象ですが、
転生前の主従関係だった時の描写はガッツリファンタジー&なかなかに殺伐としていてビターなので、現代パートでニコニコしていると時折ハッとさせられるような、不思議な感覚を覚えました。
特に良かったのが、転生後の世界で元殿下(陛下)の幼いわがままさや欲求が描かれると、同タイミングで転生前のエピソードが明かされ、その2つが鏡のようになっていたことです。
転生前の彼は意中の彼と叶えたかったことが叶えられなかったのですが、定められた人生を歩む中で、そうした悲しみを大人として、王のしての身分を被り押し殺していたんだということがより感じられて、
物語がクライマックスに行くにつれなぜだかほのぼのしているはずの現代パートの1シーンで泣いてしまいました。
切なさの積み上げ方が上手く涙が溢れるような部分もありましたが、全体の悲しみのバランスは重すぎずどこか爽やかという印象で、何度も読み返したくなります。
P.S.
途中も少し描写がありましたが、最後のおまけページで転生前の自分を被って抱き合うの、天才かと思いました。。。最大級の萌えをありがとうおまけページ。。
1冊まるまる表紙の3人が主軸の本です。
ページ数も多く、読み終えた時はとても満足感があります。
ymz先生の作品に出てくるキャラクターは展開を急ぎません。私たちと同じようにゆっくり生活を送っています。早くすぎて欲しい時もこのままでいたいと思う時も、時間の流れが一定なように感じます。その時間の進む速度が私達のリアルな時間と似ている為、しっくりきます。漫画は起承転結構成で展開ありきな所がある中、そこにあえてリアルな空気をいれるという挑戦をしています。
だからこそのこの分量が必要となり、この満足感に繋がったのだと思いました。
素晴らしいです。
読み終えた後にタイトルの意味を考え、再度グッときてしまいました。素敵な作品に出会えました。
初めて倉橋先生の漫画を手に取りました。
簡単に感想をいうと、今の読み手に受ける絵柄だけど、内容が薄くてフックがないという感じです。
1冊ミオとシノの話だったのでボリューム自体は満足出来るもののはずが、1話ごとに展開がサラサラと流れてしまい読み終わった時、心に残ってるものがあまり無いと感じました。
それとコマ割り?(詳しくは分かりません)等で、なぜこのシーンを大きくした?とかここのセリフはこんな小さいコマで流していいんかい!と素人目にも漫画を書くのが上手い先生とは思えませんでした。
ですが、キャラクター1人1人の可愛さは好きだったので、先生の今後の作品に期待をちょっと残して去りたいと思います。