巫女の一族に生まれながらも、男であるために力を持たず、親からも「いらない子」として使用人として扱われてきた維月。
18歳になった時、大きな商家から縁談の話が舞い込む。
妹は幼過ぎるため、維月が嫁ぐことになりー…。
このね…維月の両親が、本当にひどいんですよ…。
もしかしたら、実際にこういう家はあったのかもしれない。
家業に役立たないと判断した子どもは、たとえ自分達の子であっても、不要な子ども。
愛情をかけない。
維月は両親から頭を撫でてもらったことすらなく、婚姻の式の場でですら、維月の両親はただ体裁のために出席しているだけで、祝う気持ちなどなく、維月を見ようとすらしない。
ものすごく不憫なのに、維月はとても健気で真っ直ぐ育っているんです。
育てられ方のせいでネガティブな所はありますが、鍾陽という優しい伴侶を得たことで、これからどんどんポジティブに、幸せになっていくはず。
攻の鍾陽は、口数は少ないものの、維月を愛しく大切に思っているのが表情でわかります。
この作者さんが描く人外もの(特に時代もの)、好きだなぁ。
隣村にある大きな神社。
その神社は代々、とある一族が守り続けている。
数十年に一度、白髪で盲目の男児が生まれ、「くちなわ様」という名を襲名し、社守となる。
新が暮らす村から、くちなわ様の嫁が選ばれるのが慣習だが、近い年に生まれた子が男である新しかおらず、新が婚約者に決まった。
それから青年になるまで何年も、新はずっと、自分の夫となるくちなわ様のことを想像し、家事を身に着け、その日を心待ちにしていた。
そしていよいよ、くちなわ様に嫁ぎ、一緒に暮らし始めることにー…。
というお話です。
こういう、時代もの(何時代かわからないけど、暮らしの様子や服装から少なくとも現代ではない)の受って、しかもこうして身分ある人の嫁に選ばれたような受って、一人称が「私」なことが多いと思うんですが。
この作者さんの場合、受の一人称が「俺」が多いです。
そこがまた好きなポイント。
受の新、明るくて頑張り屋で、あとくちなわ様に素直に甘える所が、ものすごく可愛い。
相手が人外だからと、めちゃくちゃ遠慮したりしない。
もちろんこういう時代の設定なので、夫を立てるって感じですが、ちゃんと対等なのがわかる。
新の可愛さもさることながら、攻のくちなわ様がスパダリというか、Hの時の受への気遣いがすごい。
くちなわ様は新よりだいぶ大柄なので(大柄というか高身長。スラッとしてる)、新に負担をかけないよう気を付けているのがすごく伝わってきます。
盲目のくちなわ様ですが、H中、何度も新の唇や頬、おでこにキスをする描写があるんですよ。
くちなわ様も、新が愛しくて堪らないんだろうなと、新との婚姻を心待ちにしていたんだなと、しみじみ伝わってきます。
溺愛攻が大好きなので、この作品は読んでいてとても幸せな気持ちになりました。
この作者さんの人外ものがもっと読んでみたい!
Pixivでずっと読んでいた作品なので、単行本化されてものすごく嬉しい…!
独特の世界観やテンポもさることながら、攻の一弥のキャラクターが最高なんですよ!
受の春太も好きだけどね、この作品に関してはぶっちゃけ一弥の魅力だけで、私としては神作品です。
それくらい一弥が素晴らしい。
無表情、クールかと思いきやひょうきんな性格(でも常に無表情か、春太にときめいてる時だけクワッ!となる)。
春太への愛は本人にも周囲にも隠そうとしない。
春太が可愛いと、堂々と口癖のように言う(無表情で)。
個人的に、受に対して「可愛い」と言葉にする攻が大好きなんですよね…。
受が甘えたい時も一切めんどくさそうな顔しないし、それどころか喜んで甘やかしてくれる(無表情で)。
無表情だけど、心の中でも常に受を可愛いと連呼している。
ムードが大事なシーンでは、ちゃんと超かっこいい。
そして受のピンチには、ものすごくかっこよく守ってくれる。
超スパダリやん…。
あと思うのが、一弥ってバカなのに(ごめん)、将来も苦労しなさそうっていうか、謎の安心感がある。
この頼れる性格と、みんなに好かれるコミュ力と、そういうの全部活かして上手くやっていくんだろうな、みたいな。
それくらい頼れる男!ってイメージのキャラです。
これからもこの二人のお話がたくさん読みたい!
もうとにかくエロエロ、変態です。
人前プレイは当たり前。
というかそれが「聖行為」という儀式である、変態一族…。
受がモブから暴力を振るわれるシーンや、攻と実母の近親相姦シーンもあるので、要注意です。
それでもまあ、一族の因習というか悪習というか、ストーリー自体はかなり凝っています。
ただどうしても、ラストの攻と受の衆人環視の下のえ〇ちシーンが受け入れられない…。
受がとにかく下品な言葉を連発して最早実況状態。
とにかくエロエロなのですが、あまりに激し過ぎて読みづらい…笑
このお下品な隠語連発が好きな人は刺さるのでしょうが、私は苦手でした…。
上下巻ともまとめて、ここにレビューを書かせてもらいます(星はそれぞれ付けてます)。
攻の南くんが最高でした。
正直年下攻が嫌いで普段ならまず読まないのですが、表紙を見て「え、この攻どストライクなんだけど」と読んでみることに。
顔も髪型もスタイルも最高。
飄々とした雰囲気でいつも余裕がある感じで大人っぽいのに、たまに子どもっぽい時もあり、でもやっぱり歳の割に大人っぽい子なので、年下攻でも気になりませんでした。
受の林くんがぐるぐる悩んでしまってますが、南くんは一貫してずっと、林くんには一途で誠実な行動しかしておらず。
まあ言葉選びや言動がたまにミスッてしまうのは、まだ学生だからね。
そのくらいはしょうがない。
受の林くんも好きなキャラでしたが、この作品に関しては攻の南くんのルックスとキャラで神作品です!
南くんがどのコマもカッコ良過ぎて、それを見るだけでも価値がある。
南くんのイラスト集が欲しい。切実に。
南くんばかり褒めてますが、ちゃんとストーリーも面白いです。
電子書籍で読みましたが、これは紙で単行本も上下巻買おうと思います。
それくらい好き。
大学生になったばかりの灯(あかし)は、落とした財布を探している最中に「大丈夫?」と優しく声をかけられ、泣いてしまう。
慣れない大学生活にいっぱいいっぱいだった灯にとって、声をかけてくれた青年の優しさは身に染みるものだった。
一緒に財布を探してくれた青年の名前と連絡先を聞き忘れてしまったが、翌日大学で、その青年と再会する。
二人はあっという間に仲良くなっていくが、お互いに対する思いは、単なる友情なのだろうか…?
みたいなお話です。
現時点でまだ第4話までしか配信されておらず、何とも続きが読みたい所で4話目が終わっていますが…!
攻の藤真は、マイペースで落ち着きがあり、気さくで優しく人当たりも良い好青年。
けれど実は、昔はあまりに率直な物言いばかりしてしまい、周りとうまくいかないことも多い少年でした。
受の灯は、素直で明るくおっとりしていて、とても優しい青年。
「知らないところに行きたい」と、遠方の大学を選んだ藤真にとって、見返りを求めない灯の優しさはとても惹かれるもので、仲良くなりたいと思ったのです。
この二人、どちらもすごく優しくて、二人のやりとりが本当に見ていて心が温かくなるというか。
とにかく可愛い二人。
次のお話くらいから二人の仲が進展しそうな感じなので、とても楽しみです。
すごかった…!!
年下攻・年上受も、弟攻・兄受も、ぽやっと可愛いピュアピュア受も、シリアスなのも、実は好きじゃないんですけど。
作家さんが好きで試し読みして、弟・臣くんのカッコ良さに瞬時にやられ、購入しました。
読み進める内に、あ…このストーリーは単なる兄弟物じゃないんだな、めっちゃくちゃ深い重い事情があるんじゃん…!と、どんどん引き込まれていきました。
二人の両親は本当にどうしようもない人達だけど、叔父や友達が優しい人達で良かった。
どうか臣とユキが、この先もずっと二人で幸せに生きていけますようにと願わずにはいられません。
シンプルに作品として見ただけでも、ひとコマひとコマが本当に秀逸で、ユキが臣に拒絶されて涙を流すシーン、倒れる寸前に臣を呼ぶシーン、鳥肌が立ちました(良い意味で)。