モデルをやめ写真家として活動をし始めた平見。
ある島のギャラリーで個展をしている。
いい写真を撮ろうと、島をうろうろしてる時に出会った朝比奈純。
写真館の店主の朝比奈は自分の撮った写真を誰かに見せたいという
欲求は無く、好きなように写真を撮る。
見た目からしてストライクな純に心惹かれる平見。
しかし純は約束をしたがらない。
写真館を営んでいる理由、約束をしないワケ…。
この理由が分かった時、平見がかけた言葉は…。
約束をするという事は、約束を果たすまでに待つ時間があるわけで…
約束を待ちすぎると、やはり疲れます。
また、この約束も確約されたものではないというある意味、信じることを
やめてしまっているような印象を受けます。
かといって相手を思っていないわけではない。
この複雑な心の奥に、居なくなった父親の事がちらついている。
そこ、狭いでしょ って言って抱きしめた彼の行動が
少しずつ純の心を溶かしたのかと思うと涙。
この世の幸運と不幸のバランスを保つため、幸運体質の永寿のもとへ
派遣されたのは疫病神のヤト。
ちょっとした不幸に遭うようになった永寿はヤトの所為だと(その通り)
イライラし、とうとうお地蔵様にまで絡むようになる。
しかし何でもでき、やさしいヤトに心を開きかけていた。
その一方で人間と馴染めば馴染むほどヤトの疫病神の力が無くなると
言われ代わりに派遣されたのは福の神。
あれほど疫病神から離れたかったのに、なんかもやもや。
きっとそれは、ヤトの疫病神としての役目のために死んでいく心の内を知ってしまったからだけじゃなく、そこには確実に恋ごころが入ってる。
ヤトの心の内を知った時は、ちょっと泣きそうでした。
疫病神の役目のためだからとか、永寿への想いとか…
ギャグもありシリアスもあって全く飽きのこない作品でした。
あと、何と言っても八百富とお地蔵様の人生相談シーン。
お地蔵様のキャラが大好きです。
拓真は介護士をしている。そんな彼が担当することになったのは、
両目を怪我したチェリストの九条。
実は彼は拓真の友人だったが、長い間会っていなかった。
目が見えていない九条は拓真に気が付いていない。
九条は、なぜチェリストになったのか、隠してきた気持ちなどが、
拓真当人の前で明かされていく。
傍にいたのが、ずっと思いを隠してきた拓真と知った時、九条は…
個人的に、目に包帯を巻いて声を頼りに過ごす、っていう
シチュエーションがたまらなく好きです。
包帯を、はらはらと取っていくとことか…
九条が弾くチェロには拓真への伝えられない思いが募っていたと思うと
この点もいい感じです。
設定も絵もよかったです。
大学一年生の未弥は病弱な体だった。
しかし警察官の父を尊敬し将来は父と同じ道に進もうとしている。
未弥の通う大学にはおかしな噂がある。その噂の真相を確かめるべく、
部屋の中に入って行く。そこは生物部の部室だった。
そこで出会った狩野令という人物は何やら未弥を知っているようで…?
麻薬パーティーをしているという噂の真相も未弥の薬のためであったり、
未承認の新薬やら…令は未弥のためにかなり無茶している。
ただ未弥のために人生を捧げているように見える令はとても幸せそうです。
未弥も令の想いに答えようと必死で可愛いです。
大切な人を救うため、というテーマの作品を読んだのは初めてで
新鮮でした。
最後の未弥の元気な姿を見て泣いたり…
同時に新薬、難病という言葉にも遠回りながらも考えさせられました。
カフェの店員に扮する捜査官のリーガー。
デリバリーと見せかけて捜査対象を捜索中のホシには
コールボーイのヤクモが下半身に顔を埋めていた。
しかしヤクモはコールボーイ兼アサシンであった。
相反するはずの2人は出会いってしまった。
リーガーは自分の身分を明かし警告する。
2人は縺れながら互いの距離を縮めていく。
しかし”本来”の2人になって会ってしまったら…
リーガーは捜査官として?ヤクモを愛する者として?
どちらの自分を優先させるのだろうか。
リーガーと共にホシを追っていた同僚の方、一番ツボでした。
最後はヤクモたちを纏めている人のもとへ行きリーガーを陰ながら
手伝ったりと…可愛くて仕方なかったので彼のスピンオフを希望します!