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「無修正」でBLは描ききれる!

各話に対しての感想は皆様書かれているので、私ははらだ画ファンとしての感想を!
線ひとつにしても明暗やトーンの使い方など明らかに上手くなっています!目が離せない!!
主に画についての感想になるかと思います。


<体形>
前作から比べると肩を描くのがうまくなった!!!!と思います。
私自身体格差萌えするタイプなので、キャラの胸板もそうなんですが特に肩から腕にかけての筋肉の描写で萌えが決まるといっても過言ではありません。
そこで目に留まったのが、表紙でも登場している「ピアスホール」の受けキャラ臼井さん。ほんとに体形薄いです。攻めが普通に筋肉あるほうなので、抵抗する白い腕の弱弱しい感じがなんとも言えず萌えポイントでした。

<局部>
「わたしたちは~」の台詞かぶせるやり方は強引だけど上手かったと思います。
「ピアス」ではシルエットにすることで読み手に想像させる、、など、表現が前作に比べ明らかに上手くなっていると思います。

<キャラクターの顔>
「スイメンカ」の攻め黒髪キャラのゲス顔、鬼気迫る表情、、というよりも初見では画風変わったかな?という感想を持ちました。結構インパクト強めでした。私は「やじるし」くらいのバランスの顔が好きなのであんまり目が大きくなったり、画風が変わったりしてしまうのは惜しいと思っています。
表紙ははらだ作品の「看板顔」というか、見慣れた蛇顔です。安心感。

<ピアス>
金属の球を白黒での表現、見事です。お話のトーンに合っています。
局部ピアスの構造を知らなかったので、個人的には新しい萌えどころでした。
どうやってトイレ行くんだろう、作家さんの好み的に後日談あるかもな、と期待しています。

<ラスト1ページの作画>
1冊通しての最後の1ページ、絵柄が急に変わってどことなくファンシーなんです。
このページはBLを読む現実の私たちの描写です。
物語の最後だけ急に絵柄が変わり、BLの読み手の描写を入れること。
それは作者の繰り広げた想像の世界から戻ってくるための「どっとはらい」の体験でした。
1話1話オムニバスで中身が濃いのですが、気持ちを引きずらずに現実に戻ってこれます。話順の構成が見事で、画力や伏線に文学的な深みのあるいい1冊だと思います。

話と絵柄ではまる!!

ふたりがよったコンビニに鮫島くんがいたのがかわいかった~!
さすが先生、ファンの心をつかんでいらっしゃる。笑



理系文系キャラの設定は後半あまり活きてなかったかも??
キャラ分けにもっと嫉妬とかすれ違いあっても個人的には好みでした!!
冒頭の話の、「いまの関係は途中から消えた街灯のようだ!」
のセリフは詩的で文系キャラらしいな!と思いました

個人的には、
どうしてもおフェラをしてほしい攻めくんが
受けくんに目隠しをしてさせてしまうシーンが萌でした。
舌とかの描写のむちむちした感じがすごく好きです。

方言萌え!

レーベルは花丸blackなので、えっちは濃いです。


攻めの左助は朴訥な人柄で、うさぎは卯、与六のことは「与」と呼びます。
実はこの呼び方が本作を神評価にした理由です。
個人的な見解ですが、攻めが受けを「与六!」って呼んでいたらえっちシーンが盛り上がらなかった気がします。笑

時代物では名前が難しいなーと常々思っておりました。
戦国の農村に生まれた子供は、権七とか弥兵衛とかばっかりだったのでは?みたいな感覚があります。
たとえば聡や陽介といった名前はどうも現代の気がしていました。
そこに、この作品はひとつの素晴らしい解法を与えてくれました!
本名と、呼び方を少し変えるんです!!!
ありそうな、けど耳慣れなくて萌えには違和感のある「与六」という名を、攻めが呼ぶときだけ「与」にするのです!
あだ名のような、舌足らずのような感じが可愛い!!!
「よ」という響きが可愛い!!!
その時代の名前としてリアリティがありつつ、可愛い、萌えるものとして秀逸です。

笠井先生の美麗なイラストが物語に華を添えていて、こちら方面からもおすすめの一冊です。

にーさんがアニキだった

相変わらずかなこちゃんがかわいかったです。
高永先生の作品は、女の子キャラも本当に嫌みがなくて純粋にかわいいです。全体としての雰囲気がとっても好きです。
少女漫画的でこのジャンルを知りたての人も読みやすいかなと思っております。


さて、以下4巻ネタバレ有りです。

ストーカーに切りつけられた森永に
「病院行くのが先だっ」としかるにーさん。
そのシーンににーさんの人としての厚みというか、当たり前のことを当たり前に言える強さ(=それが原因で睨まれたりもするけど)を見ました。
ファンタジーとして読んでいた高永先生作品でしたが、こういったひとつひとつの細かいシーンに人生のテーゼがはめ込まれているなと感じ、前よりも好きに、大事な作品になりました。

さいごまで聴いて!!


慈英は記憶をなくし、臣が恋人であったことが頭から抜けてしまっています。
恋人を甘やかすことにたけていた男が一転、「どなたですか」なんで言います。
2人のしあわせ田舎ライフを見守ってきたじえおみファンは皆さん心が痛んだと思います。
けどさいごにはハッピーになります!ので、こころ折れずに最後まで聞いてみて下さい!

トラック14
記憶をなくした慈英が夢で見た、駐在所での逢瀬。夢の中の臣はこう言います。
「俺のこと、きらいだよな?」
慈英と臣の付き合いのきっかけ、はじめて肌を合わせたとき臣が言った言葉。

声の表現の仕方が心の機微をとても上手く表していて、とくに臣(CV:神谷浩史さん)の声色からは、夢を見ている慈英の目線での臣がわかるようでした。

「しなやか~」のドラマCDでは上のセリフが内向的な臣が「自分を守る」殻としての発言に聞こえたのに対して、「はなやか~」では、慈英を試すように甘くささやいているように受け取れました。
それは、「しなやか~」ではそのシーンは臣本人が言った言葉ですが、「はなやか~」では慈英の夢の中でのセリフで、完全に慈英の主観だから、ことばの響きに差が出ているのかなと捉えています。

私の深読みかもしれませんが、この表現の差は5年来のじえおみファンの私にとって本当に大きかったです。
声優さんの表現がとても素晴らしく、原作も挿絵もキャスティングにも恵まれた作品です。
このレビュがきっかけで、より多くの人が、ご自分の興味が向いたときに読んだり、聴いたりしてじえおみを知ってくださるといいなと思っています。読んでくださりありがとうございました。

10DANCE 2 コミック

井上佐藤 

女王様と乙女

今更ながら続刊が出ていたことを知りました。
そして、レビュを読んで購入を決意しました。

一巻のころから独特の世界観に心惹かれて、エロがないからこそ想像を膨らませる書き方にまんまとはまってしまいました。
井上先生は、私たちを世界の中に引き込んで旅させる力が非常に上手いのだなと改めて思います。

購入してから何日か、読まずにおりました。
楽しみすぎて開くのがもったいないと思っていたのです(笑)
私の思う展開じゃなかったらどうしようという不安もありました。

精神的にお互い乙女なところもあって、百合ップル的な雰囲気もあるなと思っていたのですが何度も読むうちに味わいが変わってきました。
ちゃんと男2人のプライドと駆け引きと尊敬と、互いにどうしようもなく惹かれあっていく様子が描かれている恋なのです。
ヘソにつながった見えない紐を手繰るようでワクワクしました。
小指を結ぶ運命の赤い糸ではなくて、ヘソをつなぐ見えない紐、いやむしろ綱でつながった2人…みたいな。そんな恋を見ている感じがします。
強い絆がこの2人にあって、鈴木が一巻で言っていた「俺を変えるようなすごい」人間が杉木であればいいなと願ってやみません。

退廃的機械化都市と不器用すぎて切ない恋愛模様

人間の温かみとか絆とかが衰退して機械化が進んだ都市。
歴史的背景にも納得させられてしまう自分がいて、BL上級者向けではあるだろうけれど、紛れもなく人間心理の本質を突いた恋愛物語でした。私は、潔癖症で厭世主義の銀閣博士の成長からそう強く感じました。


道具系もさすが「ピアス」だけあって、ゴシック彫刻のようなローターから、超高性能のセクサロイド犬、さらには貞操帯のような仕組みのものも出てきます。
私的には、人間の手を模した機械に無性に萌えました。なんだか、銀閣博士(攻)の茅ノ谷(受)への愛が見えたような気がして。


P168の一コマ目に銀閣博士が膝立ちしてるシーンがあるのですが、ポージングに爆笑いたしました。初見では、「この表現もあるのか~!!かえってエロイな!!」と思ったのですが、何度も見るうちにこれは池先生なりの遊び心なのかなと思うようになりました。この発想はありませんでした。何がかえってエロイのかは、ぜひご自分で確認してみてください。


全体を通して、不器用な攻め、退廃的世界観、快楽主義への問題提起などなど先生の勉強家で真面目な作風が前面に出ている上質なシリアスだと思います。

癒やし

人間関係のごたごたした気持ちをふっきるため、手持ちの恋人関係重視系BL小説再読!
気付いてみれば5年ぶりの再読でした。
買った当時は…当時の人間関係に悩まされてました(笑)ナツカシイ

初見ではあまり派手な大恋愛でもないし、少し心理描写の深い恋愛小説くらいに思っていたのですが…
再読した今、この作品は「特効薬」と感じてます。


考えの攻撃ベクトルが全て自分自身に向いている。
それは作中の受けの性格でも、私自身の性格でもあります。

目の前には理想とかけ離れた泥臭い現実しかないけど、恋愛に夢をみてしまう
「ペシミスティックすぎて言葉がまっすぐ伝わらない」

そんな受けに感情移入しながら読み進め、ふたりの成長とラブラブを読み終わる頃には心が浄化されていました。


崎谷先生は、私たち(あえて複数形とさせていただく)の傷を舐めて癒やすのが非常に上手い。
ケンカして、お互い言いたいこと言って、また元に戻れる…弘と降矢のキャラクターだからこそ描けるテーマなのだと思います。
私もそういう人に出会えると信じさせてくれる。
それが崎谷作品の「癒やし」効果、特効薬なのだと思っています。


あと、えっちが濃いです(笑)
これも崎谷先生のデフォルトですね。
さいごの「完全なマクロビオティック」が云々の件、若干変態っぽいけれどこれくらいの言葉責めは大好きです(笑)

青池の救済

展開が若干読みとりにくいかも。
職場にも行きながら軟禁されるというシチュエーションにどうしても緊迫感やリアリティがついて来ない。
結局お互いに愛していたのか、明白な救いがない話なので余韻が楽しめる話ではあると思う。
続編があるのならば今後どうなるのか気になるところ。

私は実はハードな濡れ場展開を期待して手にしてみたのですが、期待の分星は少なくなってしまいました。
キワモノとしても、いろんなレビュでみた程キワどくもないかなと。

大本気。 コミック

鹿乃しうこ 

オオマジ。

読み切り含めての「神」評価です。
さすが鹿乃先生、話の冒頭からアクセル全開でヤッてます!
特に白衣~の下りはエロいです。
一番はじめ、片思いの相手に半ば強引に迫る。
受け入れてもらえる訳じゃないから、一方的に欲望を解放する。
最初の印象は、「なに考えてるかわからない若者」でした。

でも、ジンの性格ならやりそう。不自然じゃない感じ。
でもあんなことして許されるのもジンだから!?
キャラクターの魅力に、ページをめくる手が止まりません。
シリーズ通して追いかけたいと思います!!