収録時間が約2時間半と長いので聴くのを躊躇っていましたが、もっと早く聴けばよかった…!
素晴らしい物語でした。
裕福な家庭に育ちイケメン秀才モテ男だけど、子供の時の衝撃の体験から恋愛・性・人間関係に対してトラウマというか、大きな影響を受けて高校生になった小田島くんと、裕福ではなくても家族に恵まれまっすぐ育って芯の強いとても良い子の矢野くん。
(矢野くんの友達2人もとても良い子たちなところもとても良いです!)
寮で同室になった2人が、少しずつ少しずつ心を通わせる過程を丁寧に繊細に描いています。
賢いがゆえに状況をよく理解していて恋心を押し殺そうとする小田島くんと、彼の気持ちも自分の気持ちも分からず戸惑いながらも、自分のことも相手のことも卑下せず偏見も持たず一生懸命まっすぐに向き合う矢野くん。聴きながら、小田島くん、いい子を好きになったね…2人が上手くいきますように…!!と祈らずにいられませんでした。
おそらく原作がとても丁寧でしっかりしたお話なのだと思いますが、演じるお2人の演技も高校生役として無理がなく、自然で細やかで聴いていてとても心地が良かったです。
キャストトークで坂田さんは初のBLメイン出演で、千葉さんと音響監督さんのおかげで…と話されていましたが、その千葉さんもBLメインデビューが前年の2022年なので1年ちょっとしか違わないのでは!?と驚きました。千葉さん、BL経験は浅くてもアニメやその他作品でのキャリアは長いのでやはりしっかりしているのかな、などと思いました。キャストトークでも作品とキャラへの愛情が深く、内容をしっかり掘り下げているところはBL以外の作品と同じだなぁとほっこりしました。
心理描写が多く繊細なお話なので、行為のシーンは終盤にサラッとある程度で、それ目的に聴く作品ではないのでしょうが、お話そのものにとても感動したので聴いて本当に良かったです。原作も読みます。
原作は続編が出ているそうなので、またこのお2人での続編CD化を願っています。